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フードリンクレポート


外食企業の新卒採用のキーワード
社会貢献、農業、イキイキ社員。

2009.9.4
学生に不人気の外食企業。給与・待遇、福利厚生、安定性などの面でマイナスイメージを持たれている。そんな中、「じとっこ」「塚田農場」などを展開する株式会社APカンパニーが、2009年4月入社生から初めての新卒19名を採用。その経緯と、新卒向けサイトNo.1の「リクナビ」を運営する株式会社リクルートに外食企業のための採用術を聞いた。


APカンパニー採用担当の松岡庸一郎氏(人材開発部マネージャー)。

売上17億円、社員50名で、新卒採用スタート

 APカンパニーは、2004年8月にみやざき地頭鶏を使う「わが家」1号店を八王子に開店。比内地鶏と比べて約4割も安く提供できる地鶏専門店として人気となり、5店となった06年2月に宮崎県日南市に自社養鶏場を作った。と同時に、本社を八王子から都内に移し、本格的に多店舗展開を始めた。

 07年3月期に売上高5億5千万円から、08年3月期には17億円に急成長。社員数50名。そして、08年4月から新卒採用活動をスタートさせた。

「急に店数が増え、意識の浸透がスムーズに行かなくなりました。会社にも余裕がでてきたので純粋培養もやってみたいと思い始めました。都内に出ていろんな企業の経営者に聞くと、『新卒はいいよ。染まってなくて、会社への愛着も強い』と言われました。社長と思いを同じくする人間がどれだけ作れるかな、と新卒採用を始めました」と米山順子氏(販促/企画部部長)。

 08年4月からベンチャー企業向け新卒採用コンサルティング会社を使い、採用活動を始め、さっそく同月から会社説明会を精力的に行った。

「当時は自社のセミナールームもなかったので、コンサル会社の会議室を借りて会社説明会を開きました。まずは、社長が理念を、次に営業本部長が事業内容を話し、先輩社員と入社動機ややりがいについてパネルディスカッションです。参加学生は10〜30名。多い月で3回、延べ15回やりました。延べ200名の学生と会いました」と、採用担当の松岡庸一郎氏(人材開発部マネージャー)。

 そして、2ヶ月後の6月には、23名に内定を出し、翌09年4月には19名が実際に入社。男女比は5:5。

「思っていた以上に順調に採用できました。去年は秋に景気が悪くなり、内定を取り消した企業も多い中、ラッキーでしたね。」と松岡氏。


APカンパニーの入社式


2009年度新入社員に囲まれるAPカンパニー社長、米山久氏。
<続く>

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【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2009年8月26日執筆

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