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フードリンクレポート


居酒屋に活気を戻そう!
サッポロ・新ジャンル「麦とホップ」樽詰、9/30(水)発売。

2009.9.30
昨年、秋のリーマンショックを契機とした不況が続いている。飲酒を伴ったり、客単価の高い業態は特に厳しい。フードサービス協会によると、「居酒屋」業態の売上高は本年2月以降、前年割れを続けている。特に客数の落ち込みが激しい。お客の訪問頻度が減っている。この経済状況を受け、リーズナブルな価格で提供できるビール系新ジャンル飲料をサッポロビールが他社に先駆けて発売する。これを武器に、居酒屋に活気を戻そう。


外食向けポスターにも、田村正和を起用。

「私にはビールです」

「麦とホップ」は、田村正和のテレビCM「私にはビールです」で話題の新ジャンルのビール系飲料。2008年6月に家庭用の缶で発売され、約1年間で4億本を販売した大ヒット商品。この高い知名度の「麦とホップ」をサッポロビールは飲食店向けに樽詰にして、他社に先駆けて9/30(水)から全国発売する。スピリッツを原材料に使っているため、同社は敢えて「樽生」とは言わず、「樽詰」と呼んでいる。

 今年3月から沖縄県で先行発売を行うと、たちまち約80店で扱いが決定。導入店で、お客は「リーズナブルなビールテイスト商品を求めている」ことが分ったという。店側では「杯数が増えて店の売上が上がった」「お客の満足度が上がりリピートにつながった」という。安いので安心してもう一杯、となる。また、飲み放題に組み入れた店では、お客の滞在時間が延び、料理の売上が増えた。



「麦とホップ」は、100%協働契約栽培の麦芽、ホップ、大麦を原料とし、通常より3割も長い長期熟成製法で素材の旨みを引き出した発泡酒に、大麦を原料とするスピリッツを加えたもの。まさに「私にはビールです」。

 さらに、本年8月から麦芽使用量を従来の2倍に倍増させ、旨さを増した。「私にはますますビールです」となる。

 家庭市場での高い人気と、田村正和氏を起用したCMによる親しみやすさ、そして「ますますビールです」という品質の高さで、外食市場でも売りやすいブランドになっている。

 新ジャンルの酒税はビールや発泡酒に比べて低く、店では中ジョッキでビール500円とすると、「麦とホップ」は350円程度での価格設定をすることが可能。但し、ビールではないので、お客の誤解を防ぐために“新ジャンル”「麦とホップ 樽詰」とメニューに表記することが必要。樽は、10Lと20Lの2種。 


専用ジョッキも用意。


「麦とホップ」で店をワイガヤに!

 不況と共に活気のない居酒屋が増えている。フードサービス協会によると、「居酒屋」業態の売上高は本年2月以降、前年割れを続けている。2月4.7%減、3月5.2%減、4月0.7%減、5月2.3%減、6月4.6%減、7月4.8%減。その原因は、客単価は1〜2%減でこらえているが、客数が減っていること。だから、店に活気が生まれない。

 居酒屋の良さはワイワイガヤガヤした雰囲気。トロ箱系と言われる魚市場のような居酒屋が人気だが、それも市場から連想される活気にお客が引き寄せられている。活気が活気を呼ぶ好循環。

「麦とホップ」を導入し、生ビールより安く売ったり、生ビールと同じ価格でジョッキのサイズを大きくしたり、飲み放題メニューを設けたりしてはどうだろう。

 お客が懐具合を気にせず楽しめる雰囲気を作ってあげれば、店に活気は戻って来るはずだ。ワイガヤの雰囲気が出て来れば、料理の注文も増える。しかも、縮こまっていた店のスタッフにも元気が甦り、好循環が生まれる。

他社ビール会社にはない「麦とホップ」。いち早く取り入れて、お客と店の雰囲気に活気を呼び戻そう。


「麦とホップ」


【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2009年9月24日執筆


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