フードリンクレポート
飲む機会は減ったけど、本当はカクテル好きなアラサー女子たち。
こんなカクテルに誰がした?あの美味しさとカッコ良さをもう一度! Day12
女性の方がカクテル好きなはず。
・飲む機会は減ったけど、本当はカクテル好きなアラサー女子たち
「行きつけのバーのカウンターで、マスターと会話したりなんかして、マティーニを飲む。そんなことできたら、かっこいいなぁ。」と話してくれたのは、31歳の会社員さち子さん。お酒は好きでよく飲むが、最近はカクテルを飲まなくなって、バーもご無沙汰。
前回は、若手会社員がカクテルを飲まなくなったお話をしましたが、女性だけ見てみても、飲む機会は減っています。でも実は、カクテルの味やビジュアル、プレゼンテーションは女性の方がより受け入れやすいはず。飲食店としては、今一番元気な20代、30代女子を取り込みたいところ。彼女達がカクテルを飲むにはどんな工夫が必要なのでしょうか?
30歳前後のお酒が好きな女性にアンケートをとってみました。
「好きなカクテルは?」一番多かったのが、モヒート。すっきりさっぱりした味を好む人が多いようです。あとはばらけましたが、ジン系も強く、ジントニック、ジンリッキーが人気。他には、スプモーニ、モスコミュール、アマレットジンジャー、シャルトリューズなど。意外にも甘めの強いお酒を挙げる人が多かったのが印象的でした。
女子はもっとカクテルを飲みたがっている。
また、普段飲まないけれど、カッコよく飲んでみたいカクテルについては、多くの女性がマティーニ、コスモポリタンと答えました。ちょうど今映画が公開されている「Sex and The City」の影響ですよね。ただ、強過ぎる、ドライ過ぎるのでなかなか飲めないとも。
「カクテルは好きだけど、いざ飲もうとなると何を頼んでいいか分からない。」こんな声もたくさん聞きました。そもそも、メジャーなカクテル以外は知らないし、頼み方も分からないということのようです。「食事中はもちろん、普段からあまり甘いお酒が好きじゃないので、カクテルを頼もうという気にならない。」という声も。そこで、実際にお店で試してみました。
まずは、多くの人がカッコよく飲んでみたいと答えた「マティーニ」。銀座の「BAR 酒仙堂」で、「マティーニを。でも、あまり強くないものにしてもらえますか?」とオーダーしてみました。すると、マスターからは「季節的に美味しいアメリカンチェリーを使ったマティーニはいかがでしょう?ジンも少なめにしますので。」と素敵なご提案。
生のアメリカンチェリーを潰して漉した果汁を注ぐ。
出来上がったマティーニは、マティーニのカッコよさとチェリー色の華やかさが楽しめて、アルコールも程よい希望通りのカクテルでした。
アメリカンチェリーのマティーニ。
今度は、「DITAを使ったカクテルで、でもあまり甘くない仕上がりにしてください。」と、あえて甘めのリキュールを選んでちょっと無理なオーダーをしてみました。すると、出てきたのは「ディタオレンジ」。でも飲んでみると、予想外のすっきり感。甘さも抑え目。秘密は、オレンジビター。これを加えることで、オレンジの風味はそのままに、甘みを抑えた味わいになるそうです。
オレンジビターを加えた「ディタオレンジ」(銀座「Bar Sona」にて)。
少しの工夫ですが、こちらもオーダー通りのものが出来上がりました。カクテルは、オーダーをされて、一から作り始めるもの。調整がいくらでもできる、自由自在なところも大きな魅力の一つ。柔軟に対応してもらえるはずなのに、カクテルの味やスタイルの先入観が邪魔しているのかもしれません。お店の人に少し提案してもらうだけで、随分幅が広がりそうです。
他に、働く30歳前後の女子に話を聞いていて印象的だったのは、「2軒目に行く時間がないから、カクテルを飲む機会がない。」という発言。仕事が忙しく、夜飲みに行っても9時過ぎ。食事をしながらお酒を飲むと、1軒目でもう帰る時間になってしまうそう。本当はカクテルも飲みたいのだけれど、とも。最近、そんな女子が確実に増えています。居酒屋やレストランでも“締めにカクテル”そんな提案ができそうです。