広告

RSSフィード

フードリンクレポート


女性がウイスキーを飲まない理由。男と女とウイスキー。
ウイスキー人気はホンモノか?現場潜入レポート Day 12

2010.4.16
ハイボール人気はすっかり定着した感がありますが、“ウイスキー”自体の人気はいかに?ウイスキービギナーのレポーター村田麻未が、毎日ウイスキーを飲みながらウイスキーのある風景を体当たりレポート。ハイボールだけじゃない楽しみ方から、ウィスキーに合う食事、女性にウケるウィスキーの飲み方まで、ウイスキーの魅力と可能性をとことん探ります。レポートを始めてから早1週間。現状が分かり始めたところで、更なるウイスキーの楽しみ方、楽しませ方を求めて今日もウイスキー飲みます!毎日連載。全21回。


女性はなぜウイスキーを飲まない?

女性がウイスキーを飲まない理由。男と女とウイスキー

 今日も昨日に引き続き、「女性はウイスキーを飲んでいるのか?」について探ってみたいと思います。

 この日、私が友人のゆかりさんと訪れたのは、丸の内ブリックスクエアにある「ANTHEMBLE by My Humble House(アンセンブル バイ マイ ハンブル ハウス)」このお店は、女性でもウイスキーを気軽に楽しめる「Splitz'Aoyama(スプリッツ アオヤマ)」を運営している株式会社ミュープランニングアンドオペレーターズがプロデュースした店。30〜40代の男性がメインターゲットで“「響12年」をスタイリッシュかつゆったりと楽しめるパブラウンジ”というコンセプトだそう。ウイスキーは「響」だけでなく、「白州」や「山崎」、スコッチなども揃えていて、「山崎」はボトルキープも可能だとか。


落ち着いたインテリアと、窓からは丸の内の夜景が広がる、居心地の良い店内。この日は木曜の夜。8時過ぎには満席に。


まずメニューを開けると出てくる「響12年」のメニュー。「硬派な夜に」オーセンティックスタイル/「いつもとは違う夜に」カジュアルスタイルという2パターンの気分で選べる「響」のドリンクメニュー。前者は、ロックやハイボールで、後者は、カクテル系。


フードは、幅広い料理に合う「響」の特徴を活かして、エスニック料理。


「彩り野菜のアジアンラタトゥイユ」(550円)タパス形式で、ちょっとずつつまめるのが女性には嬉しい。


ロックやハーフロックは、丸い氷で本格的に。シングルモルトでも、750円〜となかなかお手頃。

 これまでは、ウイスキーはあまり飲まなかったけれど、最近美味しさを再認識して飲み始めたというゆかりさん。ウイスキーの思い出を聞いてみると、「最初にウイスキーを飲んだのは、社会人3年目くらいに苦手な上司と。会員制のラウンジで、無理に飲んだ記憶があり、トラウマになってしまった。」とのこと。


一人でBarに行くこともしばしばというゆかりさん(31歳)。でも、そこではウイスキーは頼まない。

「そもそも、女の人がウイスキーを飲むシチュエーションは少ないと思う。アルコールが強過ぎるっていうのはもちろんだけど、男の人と飲みに行って、ウイスキーを頼むのはちょっと引かれてしまうし、女一人でウイスキーなんて、やり過ぎな感じ。」

 ウイスキーを飲む女性は、パワーのある“肉食系女子”のイメージというKさんは、「男の人にとってウイスキーはウンチクを語りたいお酒だから、語らせてあげたい。だから、女の人がウイスキーに詳しかったら可愛くないよね。もし、仮に詳しかったら、誰に教えてもらったんだ?みたいに思われるし。」とも。なるほど。男と女とウイスキーの関係、なかなか奥が深いです。

 でも、ウイスキー自体の香りや味は好きだというゆかりさんと共に2軒目に向かったのは、銀座コリドー街の向かい側にあるBar「黒猫」。ベテランマスター山岸さんにいろいろ教わりながら、ウイスキーを飲ませてもらいました。


マスターの山岸さん。全部で約200種類のお酒を置いているそうですが、その半分以上がウイスキーだとか。


もう生産されていないウイスキーやプライベートブランドの物など、珍しいウイスキーをたくさん見せて頂きました。

 山岸さんによれば、「以前より、女性のお客様が多くなりました。特に一人でいらっしゃる方が増えましたね。一人で来る女性の方がウイスキーをよく飲まれます。ウイスキーを飲まれる女性はどちらかと言うと若い方、20〜30代くらいの方が多くて、シングルモルトをロックで召し上がります。」と、ちょっと驚きのコメントが。やっぱり、どうせ飲むなら一人の方が気兼ね無く飲めるんだと確証。

 最後は、山岸さんがお気に入りのスコッチ「Dewar's」(ブレンドウイスキー)の年代別飲み比べをさせて頂きました!


左から、現行物、10年程前に発売された物、6年程前の物。現行物以外は、通常手に入らないとのこと。

 作られた年によって、ブレンドの割合、つまりモルトの割合が違ったり、アルコール度数が違い(現在に近づくに連れ低くなる)、飲み比べるとその違いがよく分かります。ウイスキーはまだ全然わからないと話していたゆかりさんも、説明を聞きながら、実際に違いを味わい、とても楽しそう。


普段は自分からウイスキーについてはあまり語らないという山岸さんですが、質問には丁寧に答えてくださいました。

 ウイスキーそれぞれが持つストーリーを聞きながら、実際に味わう。男性や周りの目を気にしてではなく、純粋に楽しむ。これがウイスキーを好きになるきっかけであるし、楽しさだと思います。

 そんな機会が女性にももっとあれば、ウイスキーファンが増えるのにと思う今日この頃です。


【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ)


Page Top