フードリンクレポート
ゴーヤにゴボウ、ワサビ、セロリもカクテルに!広がる野菜カクテルの世界。
こんなカクテルに誰がした?あの美味しさとカッコ良さをもう一度! Day15
ゴーヤのカクテル(左)とパプリカのカクテル(右)。
・ゴーヤにゴボウ、ワサビ、セロリもカクテルに!広がる野菜カクテルの世界
東銀座の路地の角、驚くべきBarの看板を見つけました。「フレッシュフルーツカクテル」と書かれた下に並んでいたのは、トマト、カボチャ、ゴボウ、ワサビ、セロリ・・・の文字。以前記事にも書いた、NYで飲んだ野菜を使ったカクテル(大根、きゅうり、トマトなど)以来の衝撃。しかも、ゴボウやカボチャのカクテルは見たこともありません。
店頭のメニュー看板。
このお店は、銀座のお店を回りながら修行したバーテンダーの谷井さんが去年開いた「Wine&Bar a.c.e.」。以前スナックだった店舗を改装したという店内は、どこか昭和の香り漂うノスタルジックな雰囲気。銀座から少し離れているというのもあって、妙に落ち着くお店です。
照明やイスからもノスタルジックな雰囲気が漂う店内。
この日一緒に訪れた友人たちと共に、野菜カクテルをオーダー。どうせなら、面白そうなものにしようと選んだのは、パプリカ、ワサビにゴーヤ。
まずは、ゴーヤ。出てきたのは、さっと茹でられたゴーヤのスライス。それをグラッパ、抹茶のリキュール、バニラのリキュールと一緒に、牛乳も加えてミキサーにかけます。滑らかになったら出来上がり。
ゴーヤカクテルの材料となるゴーヤ。
「ガリアーノ」、バニラのリキュール。背の高い瓶が特徴的でカッコイイ。
クリーミーな質感で、言われなければまさかゴーヤのカクテルだとは気付かない。
味は、口に入れた瞬間、クリーミーな甘さが広がって濃厚な味わい。でもその後にゴーヤの香りと苦味がしっかりと追っかけてきて、不思議な感じです。でも、そのギャップが面白く、クセになる味でした。
そして、パプリカ。ジンとカンパリと合わせるそうで、見た目も赤がとても鮮やか。味は、パプリカの風味とカンパリの風味がよく溶け合い、ジンでさっぱりとした味に仕上がっています。夏らしい、とても爽やかな美味しいカクテルです。
鮮やかな赤で見た目にも楽しめます。黄色のパプリカでもできるそう。
最後は、ワサビ。想像も付かない味なのでドキドキでしたが、ジンベースだというそのカクテルは、ワサビとジンの香りが予想をはるかに超える相性の良さで、すっきり味の美味しいカクテルになっていました。ワサビの辛さはあまり出ず、風味が引き立っています。
エメラルドグリーンのグラデーションがキレイなワサビカクテル。
「あまり辛くはないんですね。」と感想を伝えると、「もう少しワサビを追加してみます?」と谷井さん。なんと、ワサビの追加をすることに。このカクテルに使っているのは、生のワサビ。丁寧に鮫の皮でおろされて、めでたく追加完了。でも、やはり辛くはない。ワサビの風味が増して、さらにすっきりした味わいになりました。
丁寧におろされるワサビ。もはやバーの風景ではありません。
非常に気になったゴボウのカクテルは、この日品切れだったので頼めませんでしたが、野菜は季節によって変わるそう。とうもろこしや枝豆などもメニューに加わるとのこと。野菜の特徴に合わせて、フルーツのリキュールを加えたり、とうもろこしのカクテルにはコーヒー豆を砕いた物をアクセントに加えるそうです。
カクテルにならない野菜はないのでは?と思う程ですが、それぞれの野菜の特徴を活かし、美味しく仕上げる工夫が不可欠。クリエイティブなカクテル作りの真髄を見た気がしました。
24日のカクテルナイトでも、野菜を使ったカクテルが飲める予定です。ぜひ野菜カクテルの美味しさを体感してください!