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次に流行るお店

愛煙家のための休息カフェ
「カフェトバコ 新橋駅前店」
(新橋/カフェ)

第271回 2009年6月16日

外観。
 朝から深夜まで、サラリーマンやOLの姿で賑わう新橋駅。駅前の路上喫煙所には、一服出来る場所を求める愛煙家たちが集う。居酒屋やバーが立ち並ぶ、日本有数の歓楽街でもある。その新橋駅烏森口前にオープンしたのが、「カフェトバコ 新橋駅前店」。

 経営母体は、東和フードサービス株式会社(東京都港区新橋3-20-1 TOWA J’Sビル6F 代表取締役会長兼社長 岸野禎則氏)。都内を中心にレストランやカフェなどの飲食事業を展開

 2008年10月にオープンした「カフェトバコ有楽町店」に引き続き、2店舗目となる。


新橋駅の目の前にオープン

 JR東日本の首都圏エリアの駅構内は、2009年4月1日から全面禁煙に。街中や喫茶店から灰皿が撤去され、喫煙者が気兼ねなくタバコを吸える場所が少なくなっている。そんな中、風潮を逆手に『全席喫煙OK』を謳ったのが「カフェトバコ」。“おいしいコーヒーとタバコを楽しむ”をコンセプトにした愛煙家のためのカフェだ。


店頭に「お子様連れや20歳未満の方はご遠慮いただければ幸いです」という看板が。

 全面喫煙の喫茶店「カフェトバコ」オープンのきっかけは、喫煙家たちの声と様子から。「お店の発案者は煙草を吸わない弊社のトップです。運営している喫茶店でタバコを吸っているお客様の姿を目にし、『これだけ喫煙するお客様がいるのであれば、名前も店も分かりやすく変えたらどうだろう。煙草のマークを目にすることで、喫煙したい人も気軽に入って来れるようになるのではないか』と。以前はお客様から『喫煙席はありますか?』と尋ねられることも多かったのですが、今は全くそういうこともなくなりました」(東和フードサービス株式会社 営業本部 上村達也氏)


駅のホームからも喫煙マークが。

 それまで高級路線の喫茶店をチェーン展開していた同社では、全席禁煙や分煙の店舗が多かった。禁煙が主流になり、喫煙者に対する風当たりは強まるばかり。しかし「ここであえて、喫煙者たちのニーズに応える全席喫煙のカフェを作ることに踏み切りました」と上村氏は話す。


煙まみれにならないよう、3フロアに5台の空気清浄機を完備。

「店内には空気清浄機を入れ、換気をよくしています。喫煙されるお客様も、他のお客様の煙にまみれながらタバコを吸うのには抵抗があると思いますので。人の煙を気にせず、気持ちよくタバコを吸っていただける環境を心がけています」というのは、「カフェトバコ新橋駅前店」の川野和浩店長。来客者数は1日平均500〜600名程度。滞在時間は、平均10〜15分と回転のスピードはかなり早い。


店の入口から2F、3Fのモニターチェックし、座席を確保。


コーヒーとスナックで小休止。

 メニューはタバコによく合うストロングタイプの深煎りコーヒー(250円)に、カフェオレ(350円)、ローズヒップ&ハイビスカスティー(330円)などのドリンクの他、軽食も用意。ホットドッグ(プレーンドッグ250円 バジルドッグ280円)も好評。一口サイズのチーズケーキは男女問わず人気の商品。


プレーンドッグ 250円


タバコによく合う刺激の強いコーヒーを。

「オープンな明るい雰囲気で、気軽に入れる」と喫煙者から反響は上々。その中で新橋駅前店と有楽町店では、男女比が全く正反対だという。「有楽町店はアパレル関係の方が多く、8割くらいは女性です。新橋店は男性8割。コーヒーを出勤前に飲んで一服してから出勤される会社員の方も多いですね」と川野店長は話す。


「カフェトバコ新橋駅前店」川野和浩店長

 今後、客層に合わせたフードやドリンクのバリエーションを随時増やしていく予定。「より多くの喫煙者のニーズに応えたい。需要と供給のバランスを見ながら、場所と状況に応じてチェーン展開していきたい」という同社。

 本来、喫茶店はその名の通り「喫茶を楽しむ空間」。駅前の補給地に、休息を求めるサラリーマンも少なくないはずだ。


【カフェトバコ新橋駅前店】
住所 東京都港区新橋3-21-12 I.Sビル1〜3F
電話番号 03-6402-5286
営業時間 月〜木 7:00〜23:30
金・祝前日 7:00〜翌7:00 
土 7:30〜23:00
日・祝 8:00〜22:00
定休日 無休
客席数 44席
客単価 250円
目標月商
開店日 2009年4月13日
経営母体 東和フードサービス株式会社
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
水口 海(みずぐち うみ)     2009年6月5日取材

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