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まぼろしの豚肉「TOKYO X」入荷!
アメリカCABの最上級牛肉とお酒も野菜も楽しめる店
「焼肉酒楽 ほまれ」
(東京・自由が丘/焼肉)
第312回 2010年4月13日
「焼肉さかい」の新業態。
店前
焼酎が並ぶ店内。
落ち着いた雰囲気の店内。
全体のコンセプトやメニュー作りのベースにあるのは同社社長・緒方智氏のノウハウ。レストラン作りや肉の流通を含め精通している緒方氏は、自身が「行きたい」とシンプルに思える店作りのため、今までの経験を全てこのステージで活かしたともいえる。
「焼肉はアメリカ産が一番おいしい」と強い自信の緒方氏、同店ではCABプログラム(The Certified Angus Beef Program)で最高級ランクをつけられたものを中心に使用。このプログラムはアメリカの牛肉格付けシステムで肉質等級と歩留まり等級から成る。厳しいプログラムで選別されたものは「クオリティービーフ」と言われその味は保証つき。お客様に提供するまで一度も冷凍せずチルドで保存し、チルド状態で熟成がすすんだ肉を最高のタイミングで提供している。(国産及び和牛も取扱いあり)
カルビ。
厚切り牛タン。
中でも一押しなのは牛タンの芯の部分だけを使用した「厚切り牛タン」。一番美味しいと感じられるこだわりの厚さにスライスしていて歯ごたえも抜群だ。しかも1,260円という価格。切り落とした部分を使ったメニューで手作りの「牛タンシュウマイ(630円)」もあり、こちらもまたジューシーで美味しい。
牛タンシュウマイ。
4月7日からは同店目玉商品、豚肉の「TOKYO X」が登場。国内でこの取り扱いを許される飲食店はほとんどないという希少なもの。以前日本テレビ系列で放送された「どっちの料理ショー」放送初期の頃に特選素材で扱われ、その名は一気に広がった。今回この店だからこそ物流を確保できた特別な逸品。
TOKYO X (幻の豚肉) 840円
TOKYO X 取り扱い認定証。
ランチでは「上カルビ」「上ロース」「上ハラミ」が盛り合わせになった「上焼肉ランチ」が1,500円。少しずつ上質の肉を堪能でき、量も充分なこのセットはお得すぎて絶対に見逃せない。(ランチは土・日曜及び祝日のみ)
上焼肉ランチの牛肉(1,500円)
「お酒を楽しめる店にしたい」と店名のサブタイトル「焼肉酒楽」は本タイトルより先に決まっていた。焼肉ブームは2000年くらいにピークを迎えたが、そのころ焼肉店に行っていたメインの人たちは現在30代後半から40代以上になってきている。ある程度肉の味も分かるこの層の人たちが行ける店が少なくなってきたと緒方氏は感じていた。「そうなると彼らは個店にながれていく傾向があるのです。個人店は肉にはとてつもないこだわりを持っていたりしますが、なかなかアルコールのバリエーションまでは手を掛けきれない部分があります。だからこそお酒を楽しんでくつろぐことを絶対的なコンセプトを軸にしました。また自分のお金でいけるような価格でなければ(高い値段をだせばお酒も肉も楽しめる店は都内にいくらでもありますが)楽しんでもらえないとも思うのでそこにも努力をしました。」
取り揃えるお酒の中で特に一押しなのが香り豊かな果実酒。このどれもがなかなか他店でも飲むことはできない上、直接購入することも難しいもの。栃木県・小林酒造のゆず酒は以前緒方氏が旅先で飲んで「いつか店を最初から作ることのできる機会があれば絶対にいれよう」と携帯で写真を撮ってあたためてきたもの。今回の購入ルートはインターネット。ネットで検索して購入できるこの「ゆず酒」を集めた。「和宝五柑」は五つの柑橘類をブレンドした鮮やかなオレンジ色のお酒。うめ酒は日本酒「八海山」で有名な新潟県魚沼市の醸造所のもの。すっきりとした味わいが特徴的。
香り豊かな果実酒。
お酒の味を引き立てるサイドメニューにも注目したい。まずお肉を焼き始める前にだされる「お通し」が最初の仕掛け。3品を盛り合わせるが「辛い」「甘い」「さっぱり」を組み合わせて毎日日替わりで提供。
お通し3点盛り。
この3点のうちの一品でも用意されている「韓国風明太子」は以前に某焼肉店でそのメニュー見て、単品ではなかなかオーダーをとるのが難しいだろうと感じたが注文してみるとおいしいしお酒を楽しめるという点ではぴったり。それであればこの店では、お通しにいれて必ず召し上がっていただこうと考え、それで知ってもらい単品オーダーにもつながるという仕掛け。
次にナムルにも注目したい。ナムルは4種類(もやし、大根、ぜんまい、もやし)だけである必要はない。ここではレンコンやきのこ、トマトなどのナムルもそろえている。全ての野菜は生鮮の状態で仕入れ、店内のキッチンで調理をしている。野菜の歯ごたえや風味もきちんと感じられる仕上がりでこれもまたお酒とお肉の味をひきたてるものとなっている。この色とりどりの野菜のナムルは、女性に特に反響がありこれ目当てでナムル単品で最初に食べて、また食事の〆となるビビンバなどの注文にもつながっているという。
きのこのナムル。
選りすぐりの酒類がそろい、なんとなくコース料理をいただいているようなお通しからの仕掛け、そして特選素材のお肉。体験すれば酒の肴の話題にもできるような焼き肉店である。
株式会社さかい 緒方智 社長。
【焼肉酒楽 ほまれ】
住所 | 東京都目黒区自由が丘1-11-1 |
電話番号 | 03-5731-1086 |
営業時間 | 月〜木 18:00〜25:00 金・祝前日 18:00〜27:00 土 12:00〜15:00、17:00〜24:00 日 12:00〜15:00、17:00〜24:00 |
定休日 | 不定休 |
客席数 | 2階7卓(26名)・3階3卓(18名) 合計10卓(44名) |
客単価 | 4,500円 |
目標月商 | 非公開 |
開店日 | 2010年3月11日 |
経営母体 | 株式会社さかい |
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
国井直子(くにい なおこ) 2010年4月2日取材
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