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編集部の気になる商品とお店

第56回 2004年11月13日

女性に人気、ヘルシーな医食同源の韓国料理
「韓国摘草料理 HAN GA WI」
韓国摘草料理 HAN GA WI

2004年春より「冬のソナタ」人気沸騰で始まった「韓流」。未だ衰えを見せずに主演男優ペ・ヨンジュンが出演する日本のテレビCMを見ない日はない程だ。

その後も次々と韓国ドラマの放映がされている中、ついに料理をメインストーリーにからめた「宮廷女官チャングムの誓い」が10月より始まり、韓国宮廷料理にもスポットが当たることも充分予想できる。
今でこそ、チャプチェやチヂミなども広く知られているが、それまで一般的には、韓国料理といえばキムチに代表される激辛と焼肉だったといっても良いだろう。ジュージューと音を立てて焼かれる熱い肉を食べるマッチョで男性的な世界。場所で例えるなら東京の大久保など、賑やかでざっくばらんな雰囲気と言えば分かっていただけるだろうか。

韓国摘草料理「HAN GA WI」(以下、ハンガウィ)は、2001年7月に銀座にオープン。
三島店長はオープンしたての頃を笑いながら話してくれた。
「とにかくキムチと焼肉以外の韓国料理を知っていただくことから始めました。」お客様はメニューの名前だけを見てもどんな料理かわからない。メニューの下に説明文をいれてもやっぱり想像しきれない。スタッフ全員が、一人一人のお客様に一つ一つ説明をしていくしかなかった。ゆえに「ご入店からオーダー完了までの時間がとても長かった」という。また、鉄板はないのか?とがっかりされるお客様もいた。

さらに、韓国料理=安いというイメージもあったために同店では努力してポーションを大きくして提供していたが、かえって女性客からは食べきれないと苦言をいただいたそうだ。

辛さと肉の呪縛も解かなければならなかった。
もともとキムチは辛さを追求したものではなく、野菜を常時摂取できるようにと保存食を目指したもの。そして、韓国料理には、宮廷料理や山門料理というカテゴリーがあり、そこには「医食同源」、病気を治すのも食事をするのも生命を養い健康を保つためでその本質は同じだと言う事という考え方が貫かれている。
野菜もふんだんに取り入れた韓国料理を是非味わって欲しい、そんな思いで「韓国摘草料理」と名付けられた。ハンガウィとは「豊穣」を意味する。

食や健康に敏感な20代後半から50代の女性客が70%にもなる同店。
本格韓国料理をベースにしながらも、口に入れた時は辛くても、最後にはほんのりと甘さが残るなど様々な味付けのアレンジがされている。
今シーズン新たに登場したチゲ「軍鶏と根菜類のチゲ」(1995円)は、軍鶏のあっさりとした出汁でレンコンやカブなどが煮込まれて、セリが乗りアクセントが付けられた実に繊細な仕上がりになっている。
また、一つの皿で提供される色鮮やかな「ナムル9種」(2100円)は見た目にも美しく優しい気持ちにさせられる人気メニューの一つだ。

冬をイメージしたオリジナルカクテル「キョウルソナタ」(1050円)は、柚子ワインをベースに。春をイメージした「ポンパラム」(1050円)は、百歳酒となつめ酒をベースにしている。この百歳酒は、10種類の薬草が入っており二日酔いしないと評判で人気ドリンクになっている。試飲もできるので安心してオーダーできることも好評。

さて、同店は徹底したサービスで定評のあるホテル「二期倶楽部」を運営する二期リゾートが運営している。黒を基調とした店内に90席あるフロアはゆったりと落ち着く。ダウンライトで照らされたテーブルとインテリアも従来の韓国料理店とは一線を画し高級感がある。客単価は5500円程度というが、それ以上のプレミア感を充分に感じることができる。

韓国ブームでお客様は増えたが、ブーム後に客足が遠のくことへの危機感はないのだろうか、と伺うと。三島店長は、韓国摘草料理「HAN GA WI」を日本で生まれ育つ新しいスタイルの韓国料理として、本国に逆輸入させることを夢見て、他店にはない韓国料理を引き続き提供していきたいと語ってくれた。

花門亭3階席
ダウンライトで照らされたテーブル席

だしお好み焼
奥に長く続く廊下
その脇にテーブルが並ぶ

すじコン
中央のカウンター席
窓から望む夜景も美しい

花門亭キッチン
鮮やかな色が美しい
ナムル9種(2100円)

花門亭キッチン2
さっぱりとした味わい
「軍鶏と根菜類のチゲ」(1995円)

取材・執筆 本誌編集部 横田茂 2004年11月13日

韓国摘草料理 HAN GA WI(ハンガウィ)
住所 東京都中央区銀座7-8-7 GINZA GREEN 8F
電話 03-5537-0481
営業時間 平日 11:30 - 14:30
17:00 - 23:30(L.O.22:30)
土日祝日 12:00 - 15:00
17:00 - 23:00(L.O.22:00)
定休日 無休

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