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ふんわり、とろっとした神戸発新感覚お好み焼
「神戸ふわとろ本舗」恵比寿店(東京・恵比寿/お好み焼)

第137回 2006年5月19日

ふわとろ焼(海老・グラタン)1180円
 「神戸ふわとろ本舗」は、その名が示すとおり、ふんわり、とろっとした新感覚の食感のお好み焼、「ふわとろ焼」をメインとした鉄板焼の専門店だ。

 「ふわとろ焼」は元々、神戸市が本社で、市の中心部、三宮、元町に12店を擁するR&B守破離が展開する、神戸・三宮の「石焼創作鉄板Blues Alley」が5年ほど前に開発。人気メニューであったものだという。3年ほど前に「ふわとろ焼」を独立させた、「神戸ふわとろ本舗」を出店。今年3月9日に2号店として、東京に進出した。R&B守破離としても、初の東京出店である。

エントランス


テーブル席

 お好み焼といえば、キャベツをたっぷり入れてしっかりと焼くイメージがあるが、「ふわとろ焼」はキャベツを入れない。また、焼き方も難しく、粉を水で溶いて、熱した鉄板にかければできるというものではないのだそうだ。春名良則店長いわく「素材の配合は秘伝で公表していません。きちんと焼ける技術を持ったスタッフも、ほんの数人しかいないんです」とのこと。


春名良則店長

 なので、「ふわとろ焼」は基本的に顧客が自分で焼くのではなく、技術のあるスタッフが火加減を調節しながら、キッチンで焼いて、テーブルまで持ってきてくれる。テーブルにも鉄板が備えつけられているが、保温を目的としている。

 具材は、牛、豚、えびなど11種から選べ、さらにグラタン、もちチーズなど6種類のトッピングがある。人気のある組み合わせは、「えびとグラタン」、「豚ともちチーズ」などで、値段は1000円前後で「ふわとろ焼」が楽しめる。通い慣れた神戸っ子は、自分の好きな組み合わせで注文するそうだ。初めて来た人や頼み方がわからない人に対しては、スタッフがていねいに、おいしい組み合わせを教えてくれる。

 また、「ふわとろ焼」に豆腐を混ぜて焼き、ダシに付けて食べる、明石焼風の「豆腐焼」も人気。そのほか、ネギ入りの「ネギ焼」、カリッとした薄焼の「昭和焼」、そばの入った「モダン焼」、焼そば、そばめしといったメニューが主力となっている。

 素材は主に神戸から宅急便で直送されており、本場の味が再現されている。

 ドリンクは、灘の日本酒カップが好評。赤ワイン、プレミア焼酎も、よく出るそうだ。


奥から肉豆腐・じゃが明太子・なすそぼろのチーズ焼、手前はふわとろ焼

 ユニークなテーブルの中央に丸い穴の空いた鉄板は鉄板焼だけでなく、鍋や溶岩焼も楽しめるようにと、新しく開発した調理器具で、使い方には未知の可能性を秘めている。


井戸端の鍋


 内装は、昭和レトロ風な町家の風情があり、アンティークの照明、建具などには、オーナーの増田昭社長の趣味が反映されている。

 立地に恵比寿を選んだ理由は、「食事をしに来る人がいる場所で、渋谷や新宿のように街が大きすぎず、スタッフとお客さんとの距離を大切にできる環境にあるから。」(春名店長)とのことだ。

 顧客層は20代後半から60代までと幅広く、おしゃれで着くずしの上手な、地元の経営者、芸能人、モデルが多い。男女比は4対6でやや女性のほうが優勢。「オープンより際立って宣伝をしていないのでリピーターがほとんどで、じわじわと客数が伸びている。」(春名店長)と顧客満足度は高い。

 他の店では味わえない「ふわとろ焼」が、広まる拠点になるか。注目したい店だ。


旨辛豆腐 980円

【「神戸ふわとろ本舗」恵比寿店】
住所 東京都渋谷区恵比寿西1−14−3満栄佐藤ビル1F
電話番号 03−3770−0816
営業時間 18:00〜翌5:00
定休日 年中無休
客席数 36席
客単価 3500円
目標月商 800万円
経営母体 有限会社R&B守破離
Web Site http://www.rb-syuhari.com/fuwatoro/
長浜淳之介 2006年4月17日取材

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