RSSフィード

次に流行るお店

ライブパフォーマンスが楽しいヘルシーなお好み焼
「どれ味」銀座店(東京・銀座/お好み焼)

第139回 2006年6月3日

どれ味焼(900円)
「どれ味」銀座店は、顧客の9割が女性という、30代中心に、銀座で働くOLやブティック店員、銀座のおしゃれな買物客、晴海、月島、豊洲といったベイエリアで最近増えつづけているマンションに住む奥様、お嬢さんに、大人気のお好み焼の店である。

 6時頃から9時頃までは、連日満席状態で、1日に3回転はするという。

エントランス記念写真


マヨネーズパフォーマンス

 人気の秘訣はライブパフォーマンス。「どれ味焼」などのお好み焼を、シェフが目の前で軽快なトークを交えながら、コテを自在に操って焼き上げる。遠い位置からマヨネーズを飛ばしたり、巨大なペッパーミルを使ったりするので、見た目も楽しい。

 メニューも、女性の好みに合わせて開発している。たとえば、同店のお好み焼はヤマトイモ100%の生地であり、小麦粉を使っていない。見た目もふんわりとしていて、ヘルシーでユニークなお好み焼である。

 オープンは1988年8月なので、すでに18年近くの歴史があるが、月に1度は料理に関する会議を開いて、実際につくりながらスタッフで意見を交換して、改善を行っている。また、3カ月に1度、メニューを改定しており、常に目新しさを保っているのが、人気が持続する理由だろう。

「小麦粉を使わないので、関西の人からは『こんなん、お好み焼とちゃう』と言われることもあるんです(笑い)。当店のお好み焼は、焼くのがとても難しくて最低でも1年は修業しないとできません。火加減の調節はメニューによって違いますし、コテの柄がポッキリ折れてしまったり、いろんな失敗もしますよ」と、杉浦孝宗店長は華やかなパフォーマンスの裏側にある、苦労話のエピソードを語ってくれた。


杉浦店長

 1番人気の看板メニュー「どれ味焼」(900円)は、ヤマトイモの生地に、天かす、桜エビ、ベニショウガ、タコ、ゲソ、アサリ、エビ、豚肉の具が入っていて、コテで21カットにして提供される。下はカリっと、上はふんわりとした食感が特徴的だ。

 同店の名物料理の1つは、服部栄養専門学校校長の服部幸應氏も絶賛した、「魂のワンスプーン」(900円)という、大さじのスプーンの上で提供する、大粒のカキ1個が入ったお好み焼。上にもんじゃのおこげが乗っている。1口で食べるのだが、口の中で、カキの旨味とソース類がからみあって、何とも言えないジューシーな味わいとなる。


魂のワンスプーン2(900円)

 鉄板焼では、「チキンチーズin龍虎飯店」(1000円)という鶏肉とセロリ、トマト、ネギといった野菜を炒めて、ブルーチーズのソースを絡めて仕上げるといった独特のものだ。調理の最中はイタリアン風に見えるが、最終的にはアメリカンなタッチの料理となる。セロリやブルーチーズはどちらも癖のある食材で、嫌う人も多いが、組み合わせの妙で不思議とまろやかで食べやすくなる。セロリ嫌いでも、これなら問題なく食べられる人も多いという。


チキンチーズin龍虎飯店(1,000円)

 このように食材の混ぜ合わせで新しい味を追求するのを、同店は得意としており、鉄板焼の奥深さが実感できる。

 BGMはハワイアンを採用。シックでモダンな空間に、軽快なライブパフォーマンスが映える。

「どれ味」は他に、日本橋店と亀戸店があり、日本橋店とはメニューを共有しているが、亀戸店は異なる。系列では、ハワイに焼肉店がある。

 お好み焼の女性客開拓で成功した同店は、ヘルシー指向の高まる飲食トレンドの中で、改めて注目してみたい内容を持っている。


カウンター席
【「どれ味」銀座店】
住所 東京都中央区銀座7−5−4ラヴィアーレB1
電話番号 03−3573−6554
営業時間 平日17:00〜0:00、日祝17:00〜23:00
定休日 年中無休
客席数 60席
客単価 3000円〜5000円
目標月商 1000万円
経営母体 Doremi of Tokyo
Web Site http://www.doremiman.com
長浜淳之介 2006年5月19日取材

Page Top