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女性1人でも気軽に入れる、グラスで楽しめるワイン居酒屋
「恋文酒場かっぱ」(東京・渋谷/ワイン居酒屋)

第146回 2006年8月11日

看板
「恋文酒場かっぱ」は、ワインをグラス1杯から、女性1人でも安心して気軽に楽しんでもらえる店がコンセプト。

 渋谷の京王井の頭線ターミナル駅前にあり、電車の乗り換えの間や、ショッピングの帰り、仕事の帰りにちょっと1杯立ち寄れる立地の店である。オープンは昨年の9月。店名は、戦後間もなく道玄坂あたりで、アメリカ兵の英文ラブレターの代筆を商売にする店が並んでいた“恋文横丁”と、前身の店の屋号であった「かっぱ」に由来している。

 ワインは、赤ワイン12種類、白ワイン10種類、計22種類が常時、グラスで提供され、値段も1杯600円ほどと安い。国もバラエティに富んでおり、イタリア、フランス、スペイン、南アフリカ、アメリカ、オーストラリア、オーストリア、ドイツといった国々のワインが飲み比べられる。

 焼酎、サワー、ビールなど、常連向きにワイン以外のお酒もそろえている。


イベリコ豚のカルボナーラ(880円)

生ハムハモンセラーノ(780円)


鴨の砂肝コンフィ(680円)

 メニューは、ワインに合う50種類ほどの、豚、牛、鶏、魚を使った料理をそろえ、「生にく盛り合わせ」が一番の人気となっている。イベリコ豚100%の生ハムや、魚もマダイ、カキ、サーモンなども楽しめる。サラダ、揚げ物、煮込み、鉄板焼、スパゲティー、などといったような豊富なラインナップをそろえており、食事のニーズにもこたえられるようになっている。ティラミスのようなデザートも、提供されている。

 値段も各種サラダやスパゲティーはオール580円と安く、1皿1000円以内でほぼ納まる金額に抑えられている。

 内装は1階が立ち飲み、2階が座敷になっており、暖かい南国のイメージでつくっている。コロニアル調の壁に、個人の作家による手作りの電球を配するといったように、暖かみのある空間になっている。顧客層は、1階はサラリーマン中心に男性がやや多く、2階はOL、買物帰りの主婦など女性が主流となっている。


1階立ち飲みコーナー


2階座敷


ひょうたん型ライト

 1人あたりの単価は平均すると2000円を少し越える程度であるが、ワインを2、3杯お代わりして、軽くおつまみを頼んで帰る人も入れば、3、4時間と長く滞留する人もいる。特に週末は2階の利用率が高まり、長居する人が増えるそうだ。

 このように、時間の合間を縫ってくる人にも、同店を目指してわざわざ来る人にも、満足のいくような店づくりを行っているのが、同店の強みである。

 BGMはジャマイカで生まれた「スカ」というジャンルの、明るい雰囲気のカリブ海の音楽を中心に、盛り上げをはかっている。


気さくなスタッフ

 店員の服装も、気軽な店をアピールするために、帽子をかぶったり、Tシャツを来たりするなど、カジュアルな格好にしており、フレンドリーな接客を心掛けている。

 ここから恋の物語が生まれるような、粋な店になっていくのか。ワインを立ち飲みスタイルでおしゃれに飲める店も少ないだけに、渋谷の大人の隠れた遊び場として、人気が持続していく店になることを期待してみたい。

【恋文酒場かっぱ】
住所 東京都渋谷区道玄坂1−5−9 1F・2F
電話番号 03−5428−3393
営業時間 月〜土17:00〜翌5:00、日17:00〜翌24:00
定休日 無休
客席数 25席
客単価 2000円
経営母体 株式会社エヌイーエス
Web Site http://www.nes-irg.com/kappa/
長浜淳之介 2006年6月22日取材

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