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次に流行るお店

特製タレのやきとん、静岡おでんが楽しめる、毎日通える気軽な酒場
「やきとんと黒おでん えびす酒家」
(東京・恵比寿/居酒屋)

第180回 2007年6月22日

エントランス

 今年4月17日に、JR恵比寿駅西口にオープンした「やきとんと黒おでん えびす酒家」は、時の居酒屋「刻」や和風ダイニング「きざみ」で知られる、フーディーズの新業態「酒家」ブランドの1号店だ。

 同社としては立ち飲み感覚で気軽に立ち寄れる、低価格の酒場では初めての店である。恵比寿がスペインバル、和風バルなどの立ち飲みのメッカであることから、出店に踏み切った模様だ。なお、小田急・京王井の頭線下北沢駅前に5月30日、「酒家」2号店として、「しもきた酒家」がオープンしている。


外観

 やきとん、黒おでん、串揚げ、煮込みを中心とした店で、行きつけの店として毎日でも気軽に立ち寄れるタイプの居酒屋だ。現状、20代から40代くらいまでのサラリーマン、OL、カップルが顧客層のコアになっており、休日は家族連れの姿も見られる。50代、60代まで幅広い年齢層を集客している。顧客の男女比は6:4で男性のほうがやや多く、客単価は約2800円となっている。

 テーブル席、カウンターのほか、エントランス付近には、立ち飲みのコーナーもある。席数は95席。低価格の店ではあるが、全般にシックな空間が構築されており、落ち着いて飲食できる雰囲気を持った店だ。

 開店当初の駅前のビラ配り、雑誌での掲載の効果で、順調なスタートを切っており、平日1.5回転、休日1回転のペースの入りであるという。金曜日と、周辺のオフィスがノー残業デーとしている水曜日は特に忙しく、2回転くらいはするそうだ。


カウンター


テーブル席


奥のテーブル席

 意外にも、土、日、祝日には、結婚式の2次会、3次会にもよく使われる。

 料理は、1串100〜150円のやきとんは、ばら、とんとろ、たん、レバーなど13種類あり、甘辛でにんにくを少々きかせたタレ、または特製の塩ダレでいただく。

 黒おでんは、人気上昇中の静岡風おでんで、大根、玉子、黒はんぺんなど9種類あり、色が黒いわりに味はさっぱりしている(80〜150円)。

 串揚げは絹挽きパン粉でカラっと仕上げたもので、串かつ、エビフライ、チーズ、たまねぎなど10種類あって、オリジナルのソースでいただく(80〜150円)。

 さらに、煮込みでは、醤油ベースのもつ煮(580円)、牛スジ味噌煮(580円)があり、それぞれ店の名物料理の1つである。


やきとん


もつ煮

 シメには、おかか焼きおむすび(200円)、豚骨ベースに黒ゴマペーストを溶かしたスープの黒ゴマラーメン(450円)、冷たい麺を温かいピリ辛のつゆにつけて食するこだわり鶏蕎麦(420円)が用意されている。

 ドリンクは、焼酎が約50種類ほどと豊富にそろっており、芋を36銘柄置いているほか、黒糖、麦、泡盛、米、蕎麦、シソ、米粕(粕取り)と、全品380円で飲める。

 また、コーヒー豆を焼酎に漬けて3日間寝かせた、オリジナルのコーヒー酎(380円)は、ぜひ味わってみたい。梅酒も5種類あるほか、もちろんビール、サワー、日本酒、カクテル、ワイン、ソフトドリンクも、気軽に楽しめる。


オリジナルのコーヒー酎

 BGMは80年代から90年代の洋楽を中心に、やや懐かしい曲を流している。

「大事にしたいのはお客さんとのコミュニケーション。従業員とお客さんがワイワイとやりながら過ごせる、楽しい店にしていきたいです」と、田村正幸店長は抱負を述べた。

 決してやさしい立地ではないが、料理、ドリンクとも品揃えが豊富である。気取らずに安心して通える店としての評判を獲得すれば、ヒット業態となる可能性も十分であろう。


田村店長


【やきとんと黒おでん えびす酒家】
住所 東京都渋谷区恵比寿南1−7−8 ニューライフ201
電話番号 03−3713−8877
営業時間 17:00〜24:00(L.O.23:00)
定休日 無休
客席数 95席
客単価 2800円
経営母体 株式会社フーディーズ
長浜淳之介 2007年6月12日取材

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