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四日市発祥トンテキをアツアツの鉄板で提供する新感覚、渋谷の食堂
「東京トンテキ」
(東京・渋谷/トンテキ専門店)

第205回 2008年2月13日

トンテキ単品800円
「東京トンテキ」は、昨年4月25日にオープンした、三重県四日市市の郷土料理“トンテキ”の東京で初めての専門店。

 同店のオーナーである株式会社らしく社長の並川周作氏は、この店で独立する前は経営コンサルティングの会社に勤務していたが、四日市に出張で頻繁に訪れる機会があり、その時にトンテキの存在を知った。飲食店を始めるにあたって、この東京ではなじみのない特徴のあるおいしい料理を、ぜひとも広く紹介したいと思ったという。


入口


店内はオープンキッチン


テーブル席もある

 トンテキとは豚のステーキのことで、グローブのような切れ目を入れた分厚い豚肉を、良質な豚の背脂から抽出したラードで、やわらかく焼き上げる。

 それを野菜、果物、スパイスなど十数種の素材を独自にブレンドして、熟成させたオリジナルのトンテキソースをかけていただく。

 付け合せには、山盛りの生キャベツが添えられる。

 また、鉄板にトンテキを載せて提供するが、これはアツアツの状態で提供するための同店のオリジナルである。

 素材は梅の郷、群馬県安中市の厳選された畜産農家で飼育された“上州とことん豚”を採用。ストレスの無いのんびりとした環境で育てられ、おなかの中から健康を管理する梅エキスを含む特別配合飼料を食べているため、臭みとしくこさがなく、やわらかくてジューシーな風味である。

 メインのメニューは、ご飯と味噌汁が付いた、肩ロース200グラムの「トンテキ定食」1000円。250グラムの「大トンテキ定食」1200円を注文する人も3割ほどいる。

 500グラムの「特大トンテキ定食」2200円も、1日に4〜5食出る。

 また、定食にプラス100円で味噌汁を豚汁に変更でき、1〜2割は豚汁を注文するという。

 夜に関しては、食事のみの人とお酒を飲む人の比率は半々で、単品では「チャーミン」(特製肉味噌入りモヤシ炒め)700円、「豚モツ煮込み」600円、「アボガドサラダ」600円、などの評判がいい。1、2ヶ月に一度はこまめにメニューを入れ替えている。


エキゾチック豚レバー炒め700円


チャーミン700円


目玉ガーリックライス500円

 お酒は、「生ビール ジョッキ」(サッポロ黒ラベル)500円、ほか「グラスワイン」、「焼酎」、「梅酒」、「ウーロンハイ」、「ゆずみつサワー」、「シークワーサーサワー」とそろっており、300〜550円の価格でいずれも安価。ソフトドリンクは、「ウーロン茶」、「コーラ」、「オレンジジュース」(いずれも200円)がある。

 集客は好調で、渋谷東口の陸橋から店内が見える目立つ立地ということもあってか、オープンしてすぐにテレビや雑誌の取材が入るようになり、6月くらいからはコンスタントに客席が埋まるようになったそうだ。33席あるが、現在は1日に7〜8回転する。

 顧客層は30代、40代のサラリーマン、OLが中心だが、当初並川社長が考えていたよりファミリーや若い人も多いという。男女比は6:4でやや男性が多い。

 休日はカップルを含めて2名で訪れる客が多いのも特徴だ。

 3月からは新メニューとして、トンテキソースを使ったハンバーグを投入する予定で、新規顧客開拓とリピーターの来店頻度アップを狙っている。

 並川社長は、スクーリング・パッド「レストランビジネスデザイン学部」の卒業生。出店にあたっては、学部長でレストランプロデューサーの中村悌二氏のアドバイスを受けている。
スクーリング・パッド http://www.schooling-pad.jp/

「飲食に関してド素人だった私が店を出せたのは、スクーリング・パッドのおかげです。オリジナルのトンテキソースもスクーリング・パッドのクラスメイトの会社で作ってもらいました。」とのことだ。

 オーナーとして初出店の店のわりには、メニューに単品で通用する強さがあり、空間もおしゃれな食堂としてまとまっている。この勢いならトンテキがさらに普及し、家庭のレシピに載る日も、そう遠くないかもしれない。


スタッフの皆さん


【東京トンテキ】
住所 東京都渋谷区渋谷2-22-10 タキザワビル2F
電話番号 03-3797-9589
営業時間 ランチ  11:00〜15:00
ディナー 18:00〜23:00
定休日 なし
客席数 33席
客単価 ランチ1000円、ディナー1400円
目標月商 900万円
経営母体 株式会社らしく
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ)  2008年2月7日取材

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