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旬の魚介をシンプルかつ豪快に味わう、魚好きのための店
「海鮮問屋 磯べゑ」
(東京・上野/海鮮和風居酒屋)

第212回 2008年4月2日

「海鮮問屋 磯べゑ」外観
「海鮮問屋 磯べゑ」は一昨年9月12日、上野の丸井裏にオープンした海鮮和風居酒屋だ。

 旬の海鮮料理を、豪快に食べてもらうというのがコンセプト。「肉ばっか喰ってんじゃね〜よ! 魚喰お〜ぜ!」の看板が目に付く。

 経営は飲食店プロデュース、コンサルティングの松風堂で、同社の直営1号店である。

「魚好きの人に楽しんでもらえるように、極力手を加えず、産地直送の魚介類を出すようにしています。会社帰りに気楽に立ち寄って、一杯飲んで帰っていただくようなお店です」と、同社飲食事業部企画開発室・山崎朋宏マネージャーは語った。


「海鮮問屋 磯べゑ」 店内


「海鮮問屋 磯べゑ」 店内

 顧客層は20代後半から50代と幅広く、近隣のサラリーマン、OLが中心。男女比は6:4で男性のほうがやや多い。休日には、最近アメ横などに買物に来た帰りに立ち寄る、カップルも増えてきたそうだ。

 席数は80席で、1階と2階に分かれている。2階は宴会用お座敷スペースだが、普段はすだれで仕切った半個室風の空間になっている。

 平日で1回転、金曜と土曜で2回転ほどの集客があり、固定客も増えて順調に推移している。

 たとえば、刺身を例に挙げても、北海道、新潟、房総をはじめ全国から季節の旬の魚介類を仕入れて、客単価3000円の範囲で、これだけ高いレベルの分厚く新鮮な刺身を出せる店は、東京でもそうそうはない。そのあたりがリピーターの多い秘訣で、週に2回、3回と足を運ぶ人も多いのだという。

 通常、ホッケと言えば焼魚で食するイメージが強いが、この魚を刺身で出せるのが、同店の魚介類の鮮度の良さの証である。冷凍物は一切使わず、遠洋が中心のマグロはあまり置かず、マグロブツもないといった強いこだわりを貫いている。

 また、肉は一切扱っていない。

 刺身、寿司、焼物、煮物、揚物などのグランドメニューに加えて、その日の入荷によって日替わりの「いいとこメニュー」が15、6種類以上あり、旬を味わえるので食通に喜ばれている。

 春から導入した、同社スタッフが全国から探してきた、10種類ほどから5種類を選ぶ「全国の珍味」(980円)は、お酒が進む逸品。写真は、鳥取のアミの塩辛、静岡の白魚の塩辛、富山のホタルイカ沖漬け、宮城のイカの塩辛、北海道のツブ貝の磯煮を盛り合わせてもらった。


にぎり1人前(880円〜)


全国の珍味5種(980円)


刺身7点盛り(1770円)


本日のいいとこ

 メインの料理は季節によって変わるが、漁師鍋、タラバガニとちらし寿司のコースなどを用意している。
 お酒は、ビール、ホッピー、芋を中心とした本格焼酎、日本酒、梅酒といったところの人気が高く、カクテルはあまり出ないそうだ。

 海に囲まれた日本の食の豊かさを再認識させられる、旨くて安い、王道を走る店として上野に長く続く名店に育っていってほしい店である。


スタッフの皆さん


【海鮮問屋 磯べゑ】
住所 東京都台東区上野6-7-9 中川ビル1F
電話番号 03-5688-0113
営業時間 月〜木、日  16:00〜23:30(L.O.22:30)
金、土、祝前 18:00〜翌4:00(L.O. 翌3:00)
定休日 無休
客席数 80席
客単価 3000円
目標月商 1500万円
経営母体 有限会社松風堂
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ)   2008年2月27日取材

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