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次に流行るお店

大正時代の雰囲気ある古民家で、瀬戸内の自然の恵みを存分に味わう
「二代目 魚屋町」
(田町・三田/海鮮居酒屋)

第257回 2009年3月3日

人気の握り寿司。
 オフィスと大学が混在し、幅広い年齢層で賑わうJR田町駅前。その田町駅の三田口に2009年1月19日にオープンしたのが「二代目 魚屋町」だ。

 運営するのは、同じ田町に接待向けのシックで落ち着いた雰囲気で人気の「瀬戸内水軍」など4業態7店舗を展開するラ・ブレアダイニング株式会社(渋谷区恵比寿1-16-26、代表取締役 高橋知憲氏)。今回紹介する二代目 魚屋町は、これまでの店舗と比べで客単価は3,000円〜3,500円とリーズナブルな設定だ。


暖かい光が溢れる、大正時代の民家を改装した赴きある外観


1階カウンター席。


.2階掘りごたつ式個室席。

 引き戸になった入り口から一歩足を踏み入れれば、大正時代の民家を改装したという落ち着いた空間が広がる。1階は目の前がオープンキッチンの16席のカウンター席、2階は掘りごたつ式やちゃぶ台のある44席の個室席と、少人数でも団体でも楽しむことができる。

 店名の「魚屋町(うおやまち)」とは、その昔瀬戸内地方に実際にあった魚屋が集まった町の名前。現在その名前は残ってはいないものの魚屋が集まる街並みは残っているのだそう。そこで、そんな粋な魚屋町にあやかろうと、新鮮な瀬戸内海の新鮮な魚貝を扱う同店を「二代目 魚屋町」と名付けた。

 他店舗をはじめ二代目 魚屋町で味わえる魚貝類は、社長の高橋知憲さんの生まれ故郷である愛媛から毎朝直送されてくる。地元の業者と連携することで、東京でも地元に近い価格で鮮度抜群の魚貝類を扱うことができるのだと言う。


艶やみずみずしさがその新鮮さを物語る、刺身盛り合わせ。

 鮮度に自慢があるからこそできる、シンプルな料理が多く揃う。お客さまの9割がオーダーするという刺身は、3点盛りが1,280円、5点盛りが1,580円、7点盛りが1,980円と本当にリーズナブル。また、握り寿司も780円(4貫)〜味わうことができ好評だ。

 なかでも高橋さんがイチオシなのは、素材の旨みが存分に楽しめる「浜蒸し」。魚の故郷でもある瀬戸内の塩の塩水を使い、オープンキッチンで一気に蒸し上げる料理だ。1番人気は、地ダコの浜蒸し(1,280円、ハーフサイズは680円)。また、関東ではなかなか出会うことのない鮑とサザエのちょうど間のような弾力ある食感の「西貝」をワカメと蒸し上げた「西貝とワカメの浜蒸し」(780円)も見逃せない一皿。ごましお、溶かしバター、柚子胡椒などとともに、魚介の風味とともに味わいたい。


魚介ベースのオリジナルもつ鍋、四丁目鍋の博多もつ鍋(一人前1,200円)。


鰹出汁でいただく、海鮮しゃぶしゃぶ(一人前2,600円)。

 また、店名となっている魚屋町が実際に7丁目まであったことから、それに基づき一丁目〜七丁目と名付けられた鍋料理が、年間を通して楽しめる。鍋料理は一丁目・海鮮チゲ(一人前1,600円)などの魚貝メニューだけでなく、二丁目鍋・塩ちゃんこ(一人前1,500円)や四丁目鍋・博多もつ鍋(一人前1,200円)など肉を使ったものも用意。とはいえ、もつ鍋は魚介をベースにしたスープを使うなど、同店らしさのあるオリジナルの味わい。


見た目もかわいらしい昔ながらの焼酎の飲み方、ふうりん、金魚、かっぱ各320円。

 これだけの料理が揃えば、やはり酒も一緒に楽しみたい。日本酒は「カップ酒」(550円〜)で提供している。懐かしさも手伝って、40代〜50代のお客さまが中心と言う同店のお客さまの評判は上々だ。焼酎も手頃なものが多く揃い、なかでも飲みやすさで人気なのが、2,3週間前から美人の湯として有名な和歌山県・龍神温泉の温泉水で割った「前割り焼酎」(480円)。
焼酎が少し苦手な人にも、多くの焼酎を飲んでいる人にも、その新しい味わいはオススメだ。

 また夜訪れる前に店の雰囲気を見がてら、訪れるお客さまが多いランチタイム。新鮮なアジをフライにしたアジフライ定食や海鮮丼など、二代目 魚屋町の魅力が存分に味わえるラインナップになっている。

「オープンして、ちょうど一ヶ月。近くにある瀬戸内水軍のお客さまが接待は瀬戸内水軍、プライベートでは二代目 魚屋町と使い分けて訪れてくださったり、また、ふらりと立ち寄って気に入っていただき、すでに何度かリピートいただいているお客さまもいらっしゃいます。うちが運営する8店舗の中でも、1番立ち上がりが早いです。今の勢いを大事に田町という街で、多くのお客さまに来てよかったと思っていただける、そんな店にしていきたいですね。」
と、高橋さん。今年はご自身の夢でもあるロサンジェルスにも出店予定とのことで、ラ・ブレアダイニングは勢いのある一年になりそうだ。

 不況という言葉が多く聞かれる、昨今。そんな時代にニーズに応えた、体にも財布にも優しい同店は、これからもサラリーマンのオアシスとして、多くのお客さまに支持されていくことだろう。


【二代目 魚屋町】
住所 東京都港区芝5-24-12
電話番号 03-6435-0477
営業時間 11:30〜14:00(LO13:30)、17:00〜24:00(LO23:00)
定休日 日曜
客席数 60席
客単価 3,000円
目標月商 1100万
開店日 2009年1月19日
経営母体 株式会社 ラ・ブレア ダイニング
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
鈴木 明日香(すずき あすか)     2009年2月18日取材

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