スナップショット


ニッカ宮城峡蒸留所、世界で10本も残ってない”カフェスチル”稼働中。

2009.8.11
 ニッカウイスキー仙台工場が宮城峡蒸留所。1934年に作られた北海道・余市蒸留所に次ぐ第二の蒸留所として1969年に誕生。操業当初に運び込まれた、グレーンウイスキーを作る蒸留機”カフェスチル”は今も稼働している。現在よく使われている連続式蒸留機は、無味無臭のピュアアルコールのようなグレーンウイスキーが作られるが、この”カフェスチル”で蒸留すると香味成分が残る。しかし、操作が非常に難しく、職人技が必要。世界でも”カフェスチル”は10本も残ってないにもかかわらず、ニッカ宮城峡蒸留所には2本も稼働している。ニッカウイスキーのこだわりが感じられる。
「竹鶴21年ピュアモルト」が2007年、ウイスキーの国際コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」で世界最優秀賞を受賞した。サントリーだけではなく、ニッカも含めて世界から日本のウイスキーが注目されている。

ニッカ宮城峡蒸留所


宮城峡蒸留所の一部。敷地は18万平米もあり、中央の池を囲んでレンガ色の建物が連なる。


”カフェスチル”の模型。蒸し器が縦に24個積み上がったようなもの。高さは11m。


1963年に英グラスゴーで製造された”カフェスチル”。


蒸し器の1つ。高さは40〜50cm。これが24個重なる。上から発酵を終えたもろみ(原料は麦芽ととうもろこし)を入れ、下からの蒸気で蒸留させる。これが連続して起こることにより、最初はアルコール10%が、約3時間で95%に変わる。


蒸し器の中。蒸留後はカスが残るので、狭い中に人が入って掃除する。


単式蒸留機”ポットスチル”。モルトウイスキーを作る。宮城峡蒸留所の特徴は、首の付け根が円く膨らんだ形。ソフトなモルトが出来る。


「竹鶴21年ピュアモルト」が2007年、ウイスキーの国際コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」で世界最優秀賞を受賞。