フードリンクレポート

上海で人気の中国茶カフェ、8月渋谷ロフトに誕生。
株式会社クーニーズ・アソシエ 株式会社タスメイト
代表取締役社長  青島 邦彰

06.23
 「一茶一坐」はモダンな上海ムードのカフェです。本格中国茶だけでなく、セイロ蒸しや、1人鍋「バオ」など、話題性たっぷり。本年8月に日本初上陸です。


上海の一茶一坐

「一茶一坐」は、カジュアルな茶芸館

 上海で28店展開している、現代的で、ファッショナブルで、カジュアルなカフェです。元々は台湾で生まれ、伝統的な茶芸館でしたが、2002年に上海で生まれ変わりました。クラシックなものを現代風にアレンジ。

客層は、キャリアウーマン、カップル、ファミリーと幅広い。年令も25〜40才。手の届くおしゃれな空間として人気です。

席数は130〜150席。最大の店は500席もあります。食事、会議、ラウンジなど様々なタイプの席を用意しています。



店内のカップルシート


店内俯瞰

「一茶一坐」との出会いは、縁でした。

「ニューズ・デリ」のプロデュースを担っておりました頃、中国で食器を作ろうとしていました。その際に相談していた中国人女性のお兄さんのご紹介により、上海で活躍していたトモ・リン氏の「一茶一坐」社長と知り合いとなり4年間のお付き合いとなりました。

そのトモ・リン氏が社長を務める「上海一茶一坐食飲有限公司」は中国の頂新グループが大株主です。頂新グループは、男兄弟4人で運営しています。長男はインスタントラーメン事業、次男はスーパーマーケット事業、三男は飲料事業、四男は飲食事業をそれぞれ担当しています。一茶一坐」は次男の担当です。ハートランド(むつみ屋)さんも業務提携されていますが、そちらは四男の担当です。

昨年、日本でのライセンスを私が取得できました。

たまたま上海の新天地に誕生した1号店で日本人の女性が活躍していました。それが、中級茶芸師の国家資格を持つ間瀬由美子さんです。一緒に日本で一茶一坐」を展開しましょうと、日本に帰ってきてもらいました。

左から、青島氏、間瀬氏、リン氏(渋谷開店に向けメニュー調整中)

茶芸師は国家資格。

実技、知識、態度の3項目で試験されます。実技は、お茶の種類ごとに適した入れ方ができるか、きれいな動作でおいしく入れられるか。知識は、歴史や成分についてで、どういう時にどんなお茶を飲むと体に良いか、現代にクラシックなお茶をどう合わせるか。態度は、お茶に対する思い入れです。1週間〜10日間合宿し、最終日に試験があります。

高級、中級、初級の3つのランクがあります。高級は、茶芸館をどうやって経営するか、がポイントです。日本人の資格者は、高級で約10人、中級で約30人、初級は約50人います。

「茶芸員」という簡単な資格もあります。3日間の合宿で取得できます。但し、これは国家資格ではありません。


「一茶一坐」の日本1号店は、8月に渋谷ロフト内に誕生。

 一茶一坐」では手間のかかる中国茶を簡単に手早く飲めるのが特徴です。従来の中国ではお茶をゆっくり時間をかけて楽しみますが、最近の上海ではカジュアルに飲むことがウケています。日本人にもぴったりです。

また、お茶の種類に合わせた茶器を使います。ウーロン茶は土色の陶器、プーアール茶は色の濃い陶器、紅茶は白い陶器。紅茶は元々、中国のものなんですよ。

作法はありません。しかし、優雅な動作で入れると楽しいです。




茶器。左から、紅茶用、プーアール茶用、ウーロン茶用



ジャスミン茶とレモンティーのブレンドも。

 お茶は15〜20種を用意。茶葉だけの販売も行います。お茶をブレンドしたドリンクも用意しています。茶葉を使ったアイスクリームもあります。

中国茶カクテルも美味しいですよ。プーアール茶&紹興酒、ウーロン茶&桂花陳酒なんかも用意します。お馴染みのウーロンハイも、凍頂ウーロン茶を使います。

一点紅(ジャスミン茶)


左からアイスライチティー、アイス愛玉ライムティー、アイスライムティー、アイスハイビスカスティー

フードは「蒸す」がテーマ。

 「上海カレー 野菜セイロ蒸し添え」、「一茶一坐カレー 海鮮のセイロ蒸し添え」など。蒸した野菜や、蒸したシーフードをカレーに付けて食べていただきます。健康志向に訴えます。ロンジン茶を使ったチャーハンも人気になりそうです。

「バオ」という小ぶりの鍋のような陶器を使います。下から固形燃料で温めます。1人鍋スタイル「バオ」として、新しいフードファッションを広めます。



蟹たっぷりの白い麻婆豆腐BAO


上海カレー 海鮮の蒸篭蒸し添え


豆腐花(黄=マンゴー、白=白桃、赤=イチゴ)ソース

茶器や茶葉の販売も。

中国茶の文化から発想した、スタイリッシュでモダンで、見た目にかわいいオリジナル茶器も販売します。茶葉の種類は、上海よりも多めです。日本人に馴染みのあるウーロン茶を増やしました。

スタッフは日本人が中心ですが、中国人も2〜3人加える予定です。ユニフォームも現代風でカワイイですよ。

皆さん、是非、期待しててくださいね。


青島氏(左)、パートナーのリン・トモ氏(右)

青島 邦彰(あおしま くにあき)

 1970年4月神奈川県川崎市出身。1997年 株式会社サンライズ・ジャパンにてトータルプロデューサーとして「ニューズ・デリ」を大ヒットさせる。
 2003年9月に独立し、飲食店をプロデュースする株式会社クーニーズ・アソシエを設立。プロデュースに飽き足らず、20056月に「一茶一坐」の日本ライセンシーとなる会社、株式会社タスメイトを設立、20068月を皮切りに多店舗展開させる。

「一茶一坐」 http://www.chatea.cn/


取材 安田正明  2006年6月15日


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