フードリンクレポート


今年のサーバー日本一は誰だ!
第2回「S1サーバー・グランプリ」決勝進出者5名決定。

2.02
 決勝大会に進出する5名のファイナリストの発表会が、1月26日に東京・六本木にて開催された。日本全国からエントリーされた200名の中から、頂点に立つサーバー(サービスパーソン)が、3月8日(サーバーの日)に決まる。第2回目の今年は、一段とレベルが高くなった。ネパール出身の方、40代の女将など、様々なプロフィールのファイナリスト達が優勝賞金50万円を競う。


5名のファイナリスト。左から、木村美恵子さん、加島愛美さん、平野由明さん、マッラ・ナラヤン・バハドールさん、天野鈴江さん。


第一次審査で100点満点が9名。

  昨年7月からエントリーを開始し、10月には200名の定員に達し、申し込みを終了。昨年11月〜本年1月まで、株式会社フードリンで覆面調査を担当している「サービス・インスペクター」の協力により、日本全国200名のエントリー者を一人一人訪問しての調査です。

 審査は、事前にエントリー者が店舗で働く日時を本人に電話で確認した上で、訪問する方式。審査を行うことが本人に分かった上でのサービスであり、覆面調査とは手法が異なる実地試験です。実は、確認の電話を掛けた応対から審査は始まっているのです。普段ができてなければ、最初の電話で既に罰点が付いてしまいます。

 オペレーション評価と、高感度評価で各50点に分かれる。オペレーション評価は、技術を見るもので、「電話応対時の声の大きさは、スピードは聞き取りやすかったか」「ドリンクのおかわりのお勧めはあったか」「会計時にありがとうございました以外に再来店を促す声がかかったか」など50問から構成されます。

 好感度評価は、印象を見るもので、「好感度」「ユニークさ」「清潔感」「信頼感」「感動」の5項目各5点からなる評価と、S1のテーマでもある「また逢いたい度」25点の評価から成ります。

 第1回の昨年は、100点満点が3名だったが、今年はその3倍の9名となりました。


臨時面接で5名に絞られる。

 エントリー時に「サーバーとして誰にも負けないもの」「将来の夢」など筆記問題の提出もあったが、さすがに満点の9名の方々は、甲乙つけがたいと、本年1月中旬に急遽、9名全員と個別に面接が行われました。主催団体「繁盛店への道」メンバーにより、「グランプリを取る自信」や「育ててくれた方々への感謝の気持ち」の強さを基準に5名が選考されました。

エントリーNo.003 
木村 美恵子(24歳)
「中国食堂しゃお」(中華料理、千葉・野田)
サーバー歴3年
*2人の子供の母親。家族連れには母親の立場でサービス。
エントリーNo.017 
加島 愛美(22歳)
「キッチン某」(居酒屋、大阪・門真)
サーバー歴4年
*アルバイトは飲食一本。中でも居酒屋が大好き。
エントリーNo.078 
平野 由明(34歳)
「北前炙り 上野店」(居酒屋、東京・上野)
サーバー歴15年
*面接直前に入院。昨年グランプリを輩出した株式会社タスコシステム所属。
エントリーNo.087 
マッラ・ナラヤン・バハドール(37歳)
「トニーローマ 六本木店」(アメリカンレストラン、東京・六本木)
サーバー歴7年
*ネパール出身。ホスピタリティーが自慢。
エントリーNo.136 
天野 鈴江(45歳)
「どっさり魚市場 浜の母や 赤坂通り店」(居酒屋、東京・赤坂)
サーバー歴3年
*おかみさん。株式会社イズ・プランニング所属。

 

決勝大会は、サーバーの日(3月8日)に恵比寿ガーデンホールにて開催。

 審査委員長に、奇跡のレストラン「カシータ」オーナーの高橋滋氏、審査員に3/13に第2回居酒屋甲子園の開催を迎えるNPO法人「居酒屋甲子園」理事長の大島啓介氏、「銀座サロン・ド・慎太郎」の慎太郎ママ、第1回のグランプリ佐々木尚美氏ら、サービスのプロの面々が揃います。加えて、当日の観客も審査に加わっていただきます。

 今年もステージ上で模擬サービスをファイナリスト一人一人に行ってもらいます。飲食店は、お客が観客で、サーバーは店という舞台に立つ役者です。その心構えを持って、店舗ではありませんが、本物の舞台のステージ上に立ってもらいたい。

 今年も胸にジーンとくる感動の場面が多数見られることでしょう。「サーバー」という職種はこんなに素晴らしい仕事なんだと、世の中の方々に知ってもらいましょう。

 今年1年間、日本一のサーバーとしてお客や業界の話題になるのは、誰でしょう。皆さんも、ワクワクしてきませんか。優勝賞金50万円は誰の手に。


フードビジネスボランティア団体「繁盛店への道」 http://www.hanjyoten.jp/index.html


執筆】 安田正明 (「繁盛店への道」副理事長) 2007年2月2日