フードリンクレポート


第2回「サーバー日本一」は、加島愛美さん(大阪)に決定!

2007.3.09
 3月8日に恵比寿ガーデンホールにて行われた「第2回S1サーバー・グランプリ」で5名のファイナリストの中から、大阪府門真市の「キッチン某」で働く、加島愛美さん(22才)が優勝し、賞金50万円を獲得した。


第1回優勝の佐々木尚美さんから受賞を受ける、加島愛美さん


アルバイト女性が優勝。

 サーバー歴4年で、「アルバイトは飲食一本。中でも居酒屋が大好き」という加島さん。ステージ上でのデモンストレーションでは、友人と話しているかのようなお客との会話で、自分の素のままを表現し、観客の共感を呼んだ。実際に店でもお客から愛されていることが伝わったパフォーマンスだ。

 審査は、レストラン「カシータ」オーナーの高橋滋氏を審査委員長に、NPO法人「居酒屋甲子園」理事長の大島啓介氏、「銀座サロン・ド・慎太郎」ママの慎太郎ママ、第1回優勝者の佐々木尚美氏、そして、本大会を主催するNPO法人「繁盛店への道」理事長の柴康宏氏の5名。加えて、500名を超える観客。審査員は各人100点を持ち、1位に50点、2位に30点、3位に15点、4位に5点を配分。観客は1人1点。


審査員の方々

 ファイナリスト5名は、店舗における実技審査で満点をとった方々。3月8日の決勝大会では、各人が働く店舗やその仲間の紹介ビデオと、ステージ上での模擬サービス、そしてスピーチで自分を表現した。過去の自分のサービス体験の再現や、語学などの自分の得意分野を実演。感動の場面が多数繰り広げられた。お客役の方々の名演技で笑いも誘った。


ステージ上で模擬サービスをする加島さん

「サーバー・グランプリ」の基準は「また逢いたい」であり、審査員と観客にいかに自分を好印象に打ち出せるか、が勝つためのキーポイント。

 ファイナリスト5名は、共に見事な接客で、審査員の評価は割れたが、加島さんが観客の人気を集め、僅差で優勝した。フレンドリーさが観客の共感を呼んだようだ。

●優勝
加島 愛美(22歳)「キッチン某」(大阪・門真)

●準優勝
木村 美恵子(24歳)「中国食堂しゃお」(千葉・野田)
平野 由明(34歳)「北前炙り 上野店」(東京・上野)
マッラ・ナラヤン・バハドール(37歳)「トニーローマ 六本木店」(東京・六本木)
天野 鈴江(45歳)「どっさり魚市場 浜の母や 赤坂通り店」(東京・赤坂)


「キッチン某」は個店。

 店舗プロデュースを主とするザワン(片山慎一代表)が唯一経営する飲食店が「キッチン某」。片山代表によると、加島さんとの出会いは、友人の経営者の紹介で、特別な従業員教育を行っている訳でなく、お客に愛されることを心掛けさせている程度。加島さんの人を引き付ける人間力が、今回の優勝に繋がったようだ。

 加島さんという優勝を機に、飲食店で接客の仕事をしたい、私にも日本一になれるチャンスがある、と思う若い方々が増えることを期待したい。

 次回の「第3回S1サーバー・グランプリ」は、大阪での開催を予定。今回の優勝者、加島さんは次回の審査員となることが決定。2008年3月8日の第3回大会は、大阪の飲食業界を盛り上げてくれるだろう。

「キッチン某」
大阪府門真市末広町32-16
電話06-6907-0101


副賞の優勝トレーを持つ加島さん


「キッチン某」の応援団


 

特別賞が4人に。

 今回、事前審査で、9名の方々が満点であったが、ファイナリスト枠5人を選ぶために面接が行われた。残念ながら、ファイナリストに残れなかった4名に特別賞が与えられた。

●特別賞
井出 英子(36歳)「気らく家」(東京・調布)
菊池 紗織(20歳)「晴々 新宿隠れ家」(東京・新宿)
深谷 貴宏(34歳)「トニーローマ 青山店」(東京・青山)
佐藤 志郎(26歳)「のりを 弁天町店」(大阪・弁天町)


武将の姿で「サーバー・グランプリ」の主旨を説明するNPO法人「繁盛店への道」柴理事長(中央)、安田理事(右)、草間理事(左)



執筆】 安田正明 (NPO法人「繁盛店への道」副理事長) 2007年3月9日