次に流行るお店 *バックナンバー
本場窯焼きPIZZAはALL500yen!
気軽に飲んで食べて楽しめる「TIGERBAL」
(東京・国分寺/ワンコインピッツア)
第285回 2009年9月29日
「TIGERBAL」 入口。
通りに面した広々とした入口からは特注のピッツア窯を見ることができ、通行人の足を留めさせている。開店1時間前から窯に火を入れ500度にまであげていく。窯の石の熱さが美味しいピッツアを焼き上げる最大のポイント。
特注のピッツア窯。
店前のお客様に自らお店のご案内をする桝本社長。
国分寺・小平エリアは病院や大学が多い。この近辺に通う人々にとって、駅直結の丸井があり便利で充実している国分寺駅は利用度が高くなる。ナショナルブランドの居酒屋が立ち並ぶ北口エリアで「TIGERBAL」は同様の価格帯でありながら、カジュアルな中にもお洒落な空間で「ワンコインピッツア」というキーワードはとても新鮮に映る。平日はサラリーマンや女子大生が中心で7割が女性。土・休日は家族連れも多く、走り出しの来店客層は狙い通り。
コンセプトの軸は「色々つまんでピッツアとお酒で客単価2000円前後」という気軽さの徹底した訴求。「今までピッツアは割りと高いものというイメージがありませんでしたか。それを気軽に召し上がっていただけるものという感覚を浸透させていきたい、そう強く思っているのです」と桝本社長。その為に、低コスト出店に様々な企業努力を尽くしたという。
コース料理も飲み物込みで2,900円の設定(2時間制)。コース料理は同社の既存同業態「木場店」「恵比寿店」にはない国分寺店独自の新提案。今までの2店舗ではコース料理の需要はなかったが、国分寺は団体で使われるケースも多いと見込んでおり、その集客もきっちり狙う。
奥のテーブル席(団体でのコース料理は4〜40名様まで受付)。
看板メニューはワンコインピッツアが全部で25種類。又加えてデザートピッツアもある。バイオーダーで生地を伸ばし、あっというまに一枚を焼き上げる。
ピッツアを調理する店長の高野圭太さん。
特注のピッツア窯で、一気に焼き上げる。
定番のマルゲリータ以外にも、「下町スペシャル」という名のお好み焼きのようなピッツアや、たらことポテトのピッツア(おもち入り)がある。アイデア光る当社ならではのオリジナルピッツアも人気上昇中だ。
又今日のデザートピッツアはマスカルポーネチーズとパイナップル。焼き上がりに冷たいアイスクリームをのせ最後にシナモンをひと振りして出来上がり。アイスクリームが溶けきる前にぺろりと食べてしまいたい。デザートピッツアは一度それを覚えたら、特に女性や子供はやみつきの逸品に違いない。使われるフルーツはマンゴーやイチゴ等、日替わりでバリエーションも豊富。
パイナップルとマスカルポーネのデザートピッツア。
ピッツアにのせるトマトソースは、勿論自家製。その毎日届く新鮮なトマトを使い「トマト料理」をひとつのカテゴリーとしてメニューのトップに揃えているのも目を引く。中でも数量限定の「丸ごとトマトのチーズ焼き」はおすすめ。
丸ごとトマトのチーズ焼き 500円。トマトの中にデミグラスソースを鋳込み、チーズをのせてオーブンで丸ごと焼く。濃厚なデミグラスソースとトマトの甘みと酸味がマッチ、とろり溶けたチーズと共に熱々でいただく。
サラダ&アペタイザーは全10種類。生ハムは24ヶ月熟成のパルマ産。シンプルなものほど素材にはコダワリがきちんとある。そして唐揚げやフライドポテトなどの定番メニューも用意。家族連れから学生、そしてサラリーマンと客層の幅広さを忘れずに意識していることがここでも感じられる。これらも全て500円。
手軽な料理のひとつ「アヒージョ」も新味なところで提案。「アヒージョ」とはスペイン料理で、香草・にんにく・タカノツメをいれた熱々のオリーブオイルで具材を煮たもの。具材は5種類程から好みのものを選ぶことができ、これも全て500円。グツグツとシズル感満載でテーブルに運ばれてくる。
エビのアヒージョ500円。ローズマリーの香りが広がる。
ワインの見せ方も面白い。ソムリエ資格を持つ社員の茂木圭介氏が厳選、3,000円台を中心に50〜60種類程を揃えている。今話題のアウトレットワインも酒屋の柏屋さんから仕入れ2,500円から用意。店内の壁棚にはそれらを配し、ボトル面に直接値段を手書きして並べている。お客様はワインショップでワインを買うように、自ら手にとって選びそのままテーブルに持っていくこともできる。この値段設定であれば小皿料理とピッツアとあわせワインを気ままにがぶ飲みできるという訳だ。その他ウィスキー、カクテル、焼酎なども用意がありどれも500円。
ワインの棚。
ピッツアは焼きたてを食べるのが一番。外食で足を運びたい代表的な料理のひとつであろう。ピッツアやアヒージョがテーブルに置かれる度、社長自らが「おいしそう!」と言い「おいしい!」と試食された。自分がファン第1号になれるお店作り、自分が好きと思えるものをお客様に届ける、そんな空気を直接感じられた。店舗スタッフもその楽しさを今日も社長から感じ、今からの「TIGERBAL」愛されるお店作りにその活力を注いでくれるだろう。
店のスタッフ。中央奥が桝本幸典社長。
【TIGERBAL(タイガーバル)】
住所 | 東京都国分寺市本町3-6-10 杉本ビル1階 |
電話番号 | 042-326-8989 |
営業時間 | 17:00-翌5:00 |
定休日 | 無休 |
客席数 | 40席 |
客単価 | 2000円 |
目標月商 | 500万円 |
開店日 | 2007年9月1日 |
経営母体 | 株式会社サンクスプラス |
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2009年8月26日取材