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360度の映像設備とこだわりの料理、
世界初のMLBオフィシャルレストラン。
「MLB cafe TOKYO」
(東京・恵比寿/アメリカン)

第287回 2009年10月13日

長坂グランシェフ(右)と嶋田エグゼクティブシェフ(左)。
 世界初のアメリカMajor League Baseball オフィシャルレストラン「MLB cafe TOKYO」が9月18日に恵比寿にオープン、話題を集めている。運営は株式会社サンライズジャパン(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兵頭 慶爾)。Major League Baseball Properties Inc.と日本におけるメジャーリーグ ベースボールをテーマにしたレストラン事業の独占ライセンス権契約を締結し同店をオープンさせた。

 ここは大きく3つのエリアで構成される。メインとなる623.98坪のA棟は3フロアで構成されフロア毎にちがう顔をみせる。B棟はショップとブライダル、3つ目のエリアとしてオープンガーデン(ガーデンウェディングも可能)がある。


【1階カフェ】店前。


A棟は3フロアに分かれる。


【B棟1階】 ここにSHOPが並ぶ「OAKLEY」イチロー選手が使用しているアイウェアSHOPも。


【B棟2階】ウェディング打合せ席。


【B棟3階】 チャペル入口。


A棟とB棟間のガーデン。ガーデンウェディングも可。

 A棟の1階は「Field cafe 66」。通りに面していて全面のガラス窓からは光が差し込む。通りを歩く人も中の様子がわかり気軽に立ち寄りやすい。店内は段差をつけることで奥行きのある心地よい空間をつくりだしている。壁には数々の歴代メジャーリーグ ベースボールの名選手の写真が飾られる。客単価はランチで1,200円、ディナーで2,000円前後となっている。


カフェ「Field cafe 66」店内。


ランチパスタとアイスティー。


窓際ソファ席。


店内。

 1階のカフェはカジュアル感を大事にし、メニュー数もあえて多くそろえなかったという。「MLB cafe TOKYO」の入り口のところで、その雰囲気を感じてもらい簡単に食べられて1〜2杯飲めるというスタイル。その上でしっかりとお食事したいという場合、是非2階を利用していただきたい。

 2階のレストラン「Diamond Club Restaurant」へは、中庭に面したドアから入り中の階段を上がっていく。階段の途中にはメジャーリーグ ベースボールで使用されたボールやベース等が飾られている。


ガーデンに面した2階への入口。


2階への入口。


2階へあがる1階の入口 クローク脇のパネルも色々変えることができる。


2階への階段ベースボールやバットが飾られる。

 2階フロアは今までの重厚な雰囲気とまた一転し360度最大800インチの映像に5.1chの映像に囲まれたメインダイニング。


2階のダイニング。

 料理も1階とはまた違う展開でシェアしていただくようなボリュームのある料理が多いという。客単価はランチで2,500円位。現在平日のランチはビュッフェスタイルでオープン。(土日祝は貸し切りが多いためランチ営業は平日のみとしている)アメリカらしいビーフステーキやポークチョップなどの約20種類もの料理がいただける。ディナーはアラカルトのみの提供で客単価5,000円位。ここで提供される料理の中には野球を見るときに外せない美味しいハンバーガーやホットドッグもある。それもとびきり美味しいもの。「カジュアルなイメージで来たけれど料理がとても美味しい」と言わせたいと、その想い通りの出来上がりのようだ。

 一番のウリは1・2階両方に共通である看板メニュー「MLB スモークバーガー(USビーフ100%)」(\1,580)。バンズには米粉を混ぜ込み表面がパリッとして、全体はしっかりとした食感。パテもチーズ(チェダー)も一度スモークしてから焼くことで香ばしさが増すという。


USビーフ リブアイステーキ (350g) ガーリックマッシュポテト グリーンペッパーグレイビーソース 3,450円


LB スモークバーガー(USビーフ100%) 1,580円

 料理のトータル的な戦略もとてもユニークで今後も色々と構想があるようだ。メジャーリーグ ベースボールにまつわるものをどんな形にでもするという。例えばドジャースのあるロス・アンジェルスであればドジャースと名のついたメニューを作ったり「ロス・アンジェルスWeek」のような企画を立てその土地の有名な食材や料理をピックアップして提供したりそのスタジアムで食べられる有名なものをピックアップしたり企画も今後考えている。イベントをからめ、どこかの州、どこかのチームにフォーカスをあてていくのだ。もっと広くいえばアメリカにこだわらない、例えばイタリアの映像を流してイタリア料理を提供するイタリアンナイトや幅広くやっていくことも今後はあり得る。現状はカリフォルニア料理がベースになっていて、その中でボストンレッドソックスのクラムチャウダーやロサンジェルスドジャーズのコブサラダなど名前を付け2階のグランドメニューで展開している。メニューブックもとても大きくスケール感を様々なところで感じられる。

 ビバレッジはサッポロビールの生ビールを3種とワインやスパークリングの用意がある。全てアメリカのものにこだわっていてボトル3,800円から。奥にはバーカウンターもあり一人でも気軽に来ることができる。


2階カウンター。

 更に上の3階は「Luxury suite cuisine by MASSA」として5つの個室が用意されたVIPフロア。


VIPフロア。


VIPルーム。

 フルコースの料理は3階のみの提供となる。それぞれのフロアの特徴を料理と雰囲気とで明確に分けて打ち出すことでより楽しんでもらえると考えている。ビジネスユースでしっかり会食会を開いていただく場合特にこのVIPルームはお勧めだ。通常の個室は四方が壁だがこの個室はワンサイドがカーテン。逆面はオペラシートの演出でガラス戸から2階を見下ろし優越感を得られるような作りになっている。カーテンで仕切られる個室は布が音を吸収し静かで落ち着くと好評。


VIP伊万里のテーブルセッティング。


VIPルームからの2階。

 料理は8,000円、13,000円、18,000円の3つのコース料理を設定(サービス料は別途10%)。 2-6名で利用できる5部屋で個室料はなし。人数によっては部屋を合わせ様々なパターンに対応できる。3階の料理を任されているのはエグゼクティブシェフ嶋田智明氏。3階には3階の料理だけを作る専用のキッチンが配されここで全てを対応している。カテゴリにはあまりこだわらず自由で幅広い発想の料理がいただける。

 グランシェフを務める長坂将志氏はカリフォルニア料理を日本に定着させたことで著名。レストランオープンまでの3年間料理を含む全体のプロデュースにも大きく関わった。

 同社の兵頭社長は以前より映像レストランを作りたいという構想を持っていたという。どうせ作るならスポーツのようなイメージがつくものではなく、期待をいい意味で裏切る我々でなければできないようなものを作りたいと実現させたのがこの空間。世界初の試みなので事例がない中で特に2階の映像機器についてはこれだけ整っているレストランは勿論他にない。これをうまく使ったイベントを是非ここでやりたいという声も多く出始めているという。このプロジェクトは3年の歳月を経てここに完成した。壁やオブジェを含む全てを社内でサンプルを集め重ねて検討し作り上げたという。想い入れのないものはここにはひとつも存在しないと長坂氏。

 365日メジャーリーグベースボールの文化発信と、それに加えて様々な幅広い情報発信の場として新しいスポットになっていくだろう。


【MLB cafe TOKYO】
住所 東京都渋谷区恵比寿4-19-19
電話番号 03-3448-8900
営業時間 1F 「Field cafe 66」 11:30〜24:00
2F 「Diamond Club Restaurant」 11:30〜15:00/18:00〜24:00
3F 「Luxury suite cuisine by MASSA」 11:30〜15:00/18:00〜24:00
定休日 無休
客席数 1F 「Field cafe 66」 60席
2F 「Diamond Club Restaurant」 120席
3F 「Luxury suite cuisine by MASSA」 30席
客単価 ディナー 3500円、ランチ1300円
開店日 1F 2009年9月18日
2〜3F 2009年9月28日
経営母体 株式会社サンライズジャパン
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
国井 直子(くにい なおこ)   2009年10月6日取材

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