次に流行るお店
関西からラッキーを運び上陸
「汐留バル7」「京都・烏丸つゆしゃぶCHIRIRI」「Stand Bar7」
「“7”の意味は“ラッキー”。7の数字を嫌いな人はあまりいないと思うし、ラッキーを嫌いな人はいませんよね。例えば嫌なことがあるじゃないですか。そんな時に“バル7”に来て、美味しいお酒と料理、心地いい空間で“何だかんだあったけど、やっぱり今日もいい1日だった”そう思ってもらえるような店。“元気になれる”をコンセプトにふたつのバルと、関西で好評の“つゆしゃぶ”業態を出店しました」と語るのは、ワイズクルー・コーポレーション山川社長。関西で飲食店6店舗を運営する同社が1月30日に汐留の日本テレビ前に「汐留バル7(nana)」、「京都・烏丸つゆしゃぶCHIRIRI」をオープンした。
東京に初出店するに当たって何よりも重視したのは“楽しく、美味しく”。料理や飲み物はもちろんだが、店の雰囲気作りを大切にしている。
店舗内装は、壁におすすめメニューがイラストと共に描かれた黒板を飾り、カウンター上部にはイチオシメニューの生ハムがどっかと鎮座するなど、楽しい雰囲気を演出しながらも、メインユーザーである近隣会社員“大人”のためにポップすぎないように配慮した。色調にこだわり、黒と白を基調にテーブルはダークな木材を用いて、20代〜60代までが気後れなく、気さくに入れる大人のバルに仕上げている。
店舗中央にオープンキッチンを配し、カウンター席、テーブル席合せて50席。1人で行っても店内に設置されているモニターを見ることもできれば、もちろんスタッフとのトークを楽しむこともできる。
ワインメニューは赤・白合わせて常時50種類以上を揃える。メニューにないものもあるので、予算に合わせて飲みたいものを相談するのも楽しい。
生ビールは“カールスバーグ” 480円、サワー各種380円、カクテルはすべて500円、スピリッツシングル500円、ダブル800円と良心的な価格設定。フードメニューは“ハモンイベリコ”880円、“鯨のから揚げ”500円など揃えるが、新鮮な魚介や肉を炭火であぶる、炙り焼きメニューを中心に提案している。中でも人気は“イベリコ豚の炭火焼”1500円で、炭火であぶられ余計な脂が抜けた肉はジューシーかつさっぱりと食べることができる。何よりオープンキッチンに設けられたガラス張りの焼き場から見える煙と炎のパフォーマンスが食欲をそそる。
お客を楽しませる工夫はチャージにもある。100円のチャージで殻付き落花生を提供するのだが、落花生を食べる際に出た殻は、床にそのまま捨ててもOKなのだ。最初はお客もびっくりして、遠慮しながら捨てるというが、そのうち「何か気持ちいいですね」と好評だ。
「“力抜き系”と言っています。ある時上司と部下の2人で来られていたお客さまで、どうも上司からお叱りを受けていたらしい。ところが上司も言葉では厳しいことを言いながら、落花生の殻をぽろぽろ床にこぼすうちに気が抜けちゃったんでしょうね。まあいいか、楽しく飲もう、となったそうです。
落花生の殻を床に捨てるなんて、やっちゃいけない、行儀の悪いことだと皆さん思っています。それが許される環境、力を抜いて、気取らず、リラックスして飲んでもらえる店を提案したいと思いました。“ラッキー”とは偶然の繰り返しだと思うんです。例えば朝の電車で座れた、思わぬところで嬉しい再開をした、といった本当の偶然から、仕事でほめられた、という努力の結果が“ラッキー”になって表れることもある。そんな“ラッキー”を必然にして、あそこに行けばラッキーなことがあるぞ、という店にしたいですね」
同時オープンした「京都・烏丸つゆしゃぶ CHIRIRI」は京都・烏丸に本丸を置く、東京初出店舗。全席個室22室、130席の掘りごたつ形式の客席は京都烏丸本店のイメージを重視した、はんなりとした京の町家風情を漂わせる雰囲気でゆっくりと食事ができる。
店名の「ちりり」とは薄切りの豚肉をつゆに通すと、ちりちりっと肉が花のように縮むことから。豚肉は素材の質だけでなく従来の豚しゃぶの肉の厚みの半分以下、0.8mmの厚さにスライスすることで、肉の美味しさを逃さないダシのくぐらせ加減、柔らかさなど肉本来の味を十分に味わえる。
しかし同店のしゃぶしゃぶの特徴は何よりも“つゆ”にある。ポン酢やゴマだれではなく、2種類の鰹節、昆布、ダシジャコ等を用いた濃厚なダシに約1カ月以上寝かせて旨味を引き出したかえしを合せた、5段仕込みのつゆに、たっぷりのネギを添え、オリジナルの柚子唐辛子の風味を効かせて食べるのが独特のスタイル。
先付け、前菜、造り、ちりり(豚肉)、野菜盛り、おしのぎ、蕎麦、甘味のちりり会席“あかね”は5040円。“紫草”は10500円。2月末までオープニング記念としてあかねは3980円、紫草は6980円で提供している。
豚肉以外にも季節により“鱧ちりり”や“蟹ちりり”など用意する。その他一品メニューも取り揃え、商談や接待などさまざまなニーズに対応する。
2つのバルとは「汐留バル7」と1階の「Stand Bar7」を指す。「CHIRIRI」と合わせて3店同時オープンの予定だったが、「Stand Bar7」はオープンが2月10日に延びてしまった。もちろん1階「Stand Bar7」もバル7と同じコンセプトで、バーカウンターを囲み30人ほどのスタンド形式のためさらにカジュアルに立ち寄ることができる。
「スタッフがとにかく元気で明るく、お客様に喜んでもらうこと、笑顔になってもらえること。元気付けてあげられるほど偉くない、と思うんです。またそれは難しい。だからとにかく気軽に来れる、来てよかった、と思われる店にしたいと思います。1階のオープンが遅れたことで、2階は営業しているけれど1階は無人という中、たくさんのお客さまがいらしてくれました。ありがとう、ではないですが、1階のオープンに合わせてワンドリンクサービスのイベントなど予定しています」
住所 | 東京都港区東新橋1-3-10 |
電話番号 | 03-3573-7756(バル7) 03-3572-7831(京都・烏丸 つゆしゃぶCHIRIRI) 03-3573-7757(Stand Bar7) |
営業時間 | 11:30〜14時、17:00〜23:00(バル7、ちりり) |
定休日 | 日曜(3店舗共) |
客席数 | 50席(バル7) 130席(ちりり) 30人程度(Stand Bar7) |
客単価 | 2500円(バル7) 7000円(ちりり) |
目標月商 | 600万円(バル7+Stand Bar7) 1500万円(ちりり) |
経営母体 | ワイズクルー・コーポレーション |
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