フードリンクレポート
ハイボール人気はどこ吹く風。ウイスキー好きが支えるウイスキー人気。
ウイスキー人気はホンモノか?現場潜入レポート Day 2
・ハイボール人気はどこ吹く風。ウイスキー好きが支えるウイスキー人気
この日は、ネット検索で見つけた「ウイスキーを飲むならまずはここへ」と多くの人が紹介している、「日比谷Bar」の系列店「WHISKYS」へ。ウイスキー専門のバーとは敷居が高そうと思いきや、地下の間接照明が効いた店内は、趣きがありながらも、広くてテーブル席が多くカジュアル。これなら、女性同士でも気軽に来れそうです。
ここのウイスキーメニューは本格的な構成。サントリーのウイスキーを中心に、スコッチ、バーボンなど銘柄ごとに熟成年数も様々取り揃えてあります。
ノウハウ本のようなメニューブック。
メニューは、各銘柄の蒸留所の写真とその解説付き。同じ銘柄でも熟成年違いのウィスキーを多数取り揃えている。
この日来ていた7組ほどのお客さんは、女性と男性が半々くらいで、カップルや友達同士が多いご様子。何を飲むか店員さんに相談したり、お気に入りを頼んだり、様々なスタイル。ハイボールというよりは、ロックやストレートで楽しんでいる人が多かったのが印象的。
ウイスキーのソムリエ的資格“ウイスキーコニサー”(スコッチ文化研究所が認定)の資格を持つスタッフの方もいて、親切丁寧に銘柄選びから、飲み方まで相談にのってくれました。
入門編として、サントリーの「山崎 10年」(780円)を勧められ、ロックでトライ。出てきたのは、ワインのボルドーグラスのようなグラス。ロック専用の「トルネードグラス」というそうで、ワイングラスより分厚く、強いグラスだとか。
「ウイスキーが溶けにくいよういに、3日間かけて凍らせた固い氷を使っていますので、グラスも強いものでないとダメなんです。そして、香りを楽しんでもらうために、香りがグラスの中にうまく広がる、このワイングラスのような形が適しています。」とコニサー。こういうこだわりの話を聞くのは楽しいもの。
おっしゃる通り、なかなか氷は解けず、薄まらないまま冷たいウイスキーが楽しめるスグレモノ。
ドライですっきり。専用の氷に専用のグラスで、上品な白州の味わいを存分に満喫できました。ウイスキーって、こだわりを追求できる飲み物なんですね。
元同僚の女性と飲みに来ていた隣のテーブルSさん(32歳)。好きなウイスキーは?と聞いてみると、「ロックだとスモークの香りが強い、グレンモーレンジ、マッカランとかが好き。スモークの香りが好きだから。もっとしっかり味わいたい時は、ラフロイグかボウモアかな。」と、定番のお気に入りがある様子。
ウイスキーをよく飲むようになったのは、30歳くらいからというSさん。週に1回はウイスキーを飲むとか。
上司と「白州」をロックで楽しんでいた40代の男性は、「お気に入りのジャパニーズウイスキーを飲む時は、ロックかフロート。バーボンは、ロックです。」とこちらもはっきり好みがありました。
毎日2、3杯ウイスキーを飲むというウィスキー好きの友人にも聞いてみたところ、「オールドエズラ、ラフロイグをロックかニートで。他には何も要らない。水を飲むのは帰る時。」なんて言ってました。本当に強いこだわりがありますね。
どうやらウイスキー好きはこだわりが強く、お気に入りを見つけたら、それを究めるタイプが多いようです。ハイボール人気の陰で、こだわりを持つ根強いウイスキーファンも結構いることが分かった夜でした。