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フードリンクレポート


ハイボール人気はどこ吹く風。ウイスキー好きが支えるウイスキー人気。
ウイスキー人気はホンモノか?現場潜入レポート Day 2

2010.4.2
ハイボール人気がすっかり定着した今日この頃。20代女子から年配のオジサマまで、ハイボールはもはやお酒の定番。でも、“ウイスキー”自体は果たして流行っているのか?もしかして、今後さらなるウイスキーブームが到来!? ウイスキービギナーのレポーター村田麻未が、毎日ウイスキーを飲みながら「ウイスキーのある風景」を体当たりレポート。ハイボールだけじゃないウイスキーの楽しみ方から、ウイスキーに合う食事、女性にウケるウイスキーの飲み方まで、ウイスキーの魅力と可能性をとことん探ります! 毎日連載。全21回。

ハイボール人気はどこ吹く風。ウイスキー好きが支えるウイスキー人気

 この日は、ネット検索で見つけた「ウイスキーを飲むならまずはここへ」と多くの人が紹介している、「日比谷Bar」の系列店「WHISKYS」へ。ウイスキー専門のバーとは敷居が高そうと思いきや、地下の間接照明が効いた店内は、趣きがありながらも、広くてテーブル席が多くカジュアル。これなら、女性同士でも気軽に来れそうです。

 ここのウイスキーメニューは本格的な構成。サントリーのウイスキーを中心に、スコッチ、バーボンなど銘柄ごとに熟成年数も様々取り揃えてあります。


ノウハウ本のようなメニューブック。


メニューは、各銘柄の蒸留所の写真とその解説付き。同じ銘柄でも熟成年違いのウィスキーを多数取り揃えている。

 この日来ていた7組ほどのお客さんは、女性と男性が半々くらいで、カップルや友達同士が多いご様子。何を飲むか店員さんに相談したり、お気に入りを頼んだり、様々なスタイル。ハイボールというよりは、ロックやストレートで楽しんでいる人が多かったのが印象的。

 ウイスキーのソムリエ的資格“ウイスキーコニサー”(スコッチ文化研究所が認定)の資格を持つスタッフの方もいて、親切丁寧に銘柄選びから、飲み方まで相談にのってくれました。

 入門編として、サントリーの「山崎 10年」(780円)を勧められ、ロックでトライ。出てきたのは、ワインのボルドーグラスのようなグラス。ロック専用の「トルネードグラス」というそうで、ワイングラスより分厚く、強いグラスだとか。

「ウイスキーが溶けにくいよういに、3日間かけて凍らせた固い氷を使っていますので、グラスも強いものでないとダメなんです。そして、香りを楽しんでもらうために、香りがグラスの中にうまく広がる、このワイングラスのような形が適しています。」とコニサー。こういうこだわりの話を聞くのは楽しいもの。


おっしゃる通り、なかなか氷は解けず、薄まらないまま冷たいウイスキーが楽しめるスグレモノ。

 ドライですっきり。専用の氷に専用のグラスで、上品な白州の味わいを存分に満喫できました。ウイスキーって、こだわりを追求できる飲み物なんですね。

 元同僚の女性と飲みに来ていた隣のテーブルSさん(32歳)。好きなウイスキーは?と聞いてみると、「ロックだとスモークの香りが強い、グレンモーレンジ、マッカランとかが好き。スモークの香りが好きだから。もっとしっかり味わいたい時は、ラフロイグかボウモアかな。」と、定番のお気に入りがある様子。


ウイスキーをよく飲むようになったのは、30歳くらいからというSさん。週に1回はウイスキーを飲むとか。

 上司と「白州」をロックで楽しんでいた40代の男性は、「お気に入りのジャパニーズウイスキーを飲む時は、ロックかフロート。バーボンは、ロックです。」とこちらもはっきり好みがありました。

 毎日2、3杯ウイスキーを飲むというウィスキー好きの友人にも聞いてみたところ、「オールドエズラ、ラフロイグをロックかニートで。他には何も要らない。水を飲むのは帰る時。」なんて言ってました。本当に強いこだわりがありますね。

 どうやらウイスキー好きはこだわりが強く、お気に入りを見つけたら、それを究めるタイプが多いようです。ハイボール人気の陰で、こだわりを持つ根強いウイスキーファンも結構いることが分かった夜でした。


【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ)


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