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フードリンクレポート


ウイスキーは食事と一緒に楽しめるのか?
ウイスキー人気はホンモノか?現場潜入レポート Day 14

2010.4.20
ウイスキービギナーのレポーター村田麻未が、毎日ウイスキーを飲みながら「ウイスキーのある風景」を体当たりレポート。レポート開始から早3週間。ウイスキーの奥深さも、美味しさも、分かってきました。ウイスキー人気の実態をさらに探ると共に、ウイスキーの持つ魅力と可能性も併せてお伝えします! 毎日連載。全21回。


ウイスキーとイカ明太。

ウイスキーは食事と一緒に楽しめるのか?

「ウイスキーは食事中の飲み物として成立するのか?」という疑問も今回のレポートの大きなテーマであり、ウイスキー人気の今後を占う上で、大きなポイントだと思います。

 アンケートをとった際(参照:Day6「お酒好きに聞きました。どうしてウイスキーを飲むんですか?」)、ウイスキーと一緒に何を食べるかと聞いたところ、食事は“ハイボールなら”という答えがほとんど。Day8「ウイスキーと一緒に楽しめる料理って何ですか?」でご紹介したお店の料理以外にも、もっと合う料理はないのか、いろいろ試してみることにしました。

 飲み方は、ロックかハーフロック。ウイスキー自体の風味と料理がどう合うのか、検証してみました。

 まず手始めに、チーズ。スモークチーズは良く合うと言われますが、今回はブルーチーズ


バゲットにのせ、ハチミツをたらしてみました。

 日本のウイスキーで試すと、「響」は甘みがハチミツには合うもののブルーチーズにはいまひとつ。「山崎」はブルーチーズの香りには合うけれど、ハチミツにはいまひとつ。結果、一番合ったのは、スコッチでピート香の強い「ラフロイグ」。ちょっと意外でしたが、香りの強さがブルーチーズと合い、ハチミツが「ラフロイグ」の強さをまろやかにしていました。

 続いては、居酒屋系のおつまみ


手前から、イカ明太、冷や奴、オイキムチ


油揚げを短冊に切ってフライパンで香ばしく焼き、甘辛い味噌を添えたもの。

 さすがに洋物ウイスキーは合いませんでしたが、日本のウイスキーとは合います。その中でも、「余市」が相性良し。海に近いところで作られるからか、「余市」の海や潮のような香りが、明太やイカの風味、豆腐にかけた鰹系のダシ醤油との相性はバッチリです。そして、コクのある味わいは味噌にもピッタリでした。これらは、“ビールや焼酎の代わりに”ではなく、あえて選びたい組み合わせだと思います。スコッチなどは、香りが喧嘩してしまい、和食の繊細さには合い辛いようです。

 そして、中華。ウイスキーセミナー(参照:Day7「1本20万円!?“シングルモルトのロールスロイス”を味わおう。」)でも、マッカランと中華は合うと聞きましたし、ウイスキー好きの中には中華と合わせるのが好きという意見も。


今回用意したのは、手前から回鍋肉、麻婆茄子、八宝菜

 噂通り、どのウイスキーも結構いい組み合わせです。ウイスキーが持つ、スモーキーさと辛口な味わいが中華の脂っこさを流してくれ、中華の強い味付けに負けません。中でも、うまく引き立て合っていたのは「山崎」。紹興酒にも似た樽の香りとコクがよく合うのでしょう。


中華に一番よく合っていた「山崎」

 ウイスキーの種類を選べば、どの料理とも合わせられることが分かりました。もう、ナッツやチョコレートだけがウイスキーのつまみではありません。今度、居酒屋で最初からウイスキーを頼んでみようと思っています!


【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ)


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