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フードリンクレポート


もっとたくさんの人に美味しいカクテルを飲んで欲しい!
こんなカクテルに誰がした?あの美味しさとカッコ良さをもう一度! Appendix2

2010.8.6
カクテル人気の復活に期待しながら、美味しいカクテルを追い求めて1ヶ月以上が経過。なぜカクテル離れが進んでしまったのか、不味い居酒屋カクテルの影に隠れてしまったカクテルの本当の魅力とは何なのかが徐々に分かってきました。カクテルの美味しさとカッコ良さを体感しながら、その魅力にさらに迫ります!レポートは村田麻未。毎週水曜・金曜に掲載。全18回+付録2回。


カクテル特集を振り返って。

もっとたくさんの人に美味しいカクテルを飲んで欲しい!

 カクテル特集が始まって2ヶ月が経ち、今回がついに最終回。この日は、南青山にあるダイニングバーのオープンエアーのカウンターで、2ヶ月を振り返りながらこの特集の最後の1杯をいただきました。夏らしく、屋外らしく、DITA GUAVA(ディタ グァバ)のカクテルで。


「ASIAN HEALTHY DINING GLAMOROUS」(南青山)のバーにて。


オープンエアーでとても気持ちがいい。

 ご多分に漏れず、ここ数年めっきりカクテルを飲む機会が減っていた私でしたが、特集のお陰でカクテルの美味しさを再認識し、素敵なバーやバーテンダーの方々に出会うことができました。そして、いくつもの発見がありました。


●カクテルの奥深さ、面白さ 

 それぞれのカクテルにはストーリーがあります。誕生の背景、名前の由来、そのお酒が使われている理由・・・。それを知ることで、より身近に感じ、美味しく感じることがわかりました。カクテルは種類が多いので、何を頼んでいいか分からないという人がよくいますが、こういうエピソードを知っていれば、自然と覚えるものです。


ミック・ジャガーがお気に入りで広まった「テキーラ・サンライズ」。

 そして、素材の組み合わせは無限大という面白さ。オリジナルカクテル創作も体験しましたが、ルールがある訳ではなく、お酒や割る物のチョイス、それぞれの割合など、レシピは無限大に広がります。意外な組み合わせでとても美味しいカクテルが生まれたりもします。特別な技術無しでも挑戦できるところが、いいところでもあります。


●バーの楽しさ

 「バーは敷居が高い。」そう思う人が増え、バーに行く機会が減った人が多いようですが、行ってみればそんな先入観を忘れてしまう程居心地の良い所が多かったです。

 「サービス業の究極はバー」とおっしゃっていたバーテンダーの方がいました。そうかもしれません。高いホスピタリティ、味の追求、空間の演出、心得たコミュニケーション。上質なサービスがあり、勉強になりました。


敷居が高い?入ってしまえば、居心地が良いバーが多い。

 確かに、敷居が高いと言割れる理由の一つは雰囲気で、カジュアルではないかもしれませんが、それもバーに行く楽しみの一つ。非日常を楽しめることもバーの良さだと思います。

 カウンターに座ると、バーテンダーの方とはもちろん、カウンターの横に座った他のお客さんと自然に生まれる会話も楽しいものです。普段知り合うことのないような方とも話ができ、新しい気付きが生まれます。自分はそんなタイプではないと思っていた私ですが、自然にコミュニケーションが生まれていました。バーならではのシチュエーションです。


●カクテル本来の美味しさ

 今回の特集の大きなテーマでもありましたが、美味しくないカクテルの氾濫により、カクテルの美味しさが忘れられつつある現状をどうにかできないかという思い。この特集では、メジャーなスタンダードカクテルの作り方をいくつか紹介しましたが、どれもこれまで飲んだ物より美味しく、驚きました。


「誰にでも作れるジントニックの作り方」も目からウロコでした。

 でも、決して難しいことをしている訳ではありません。きちんと量って作る、正しい手順を踏む、ということだけで随分味が変わります。ひと手間かけるだけで、カクテルが数段グレードアップして、脇役ではなく主役の一品になり得る。そんな味をもっとたくさんの人に経験してもらいたいと思いました。好評だった「カクテルナイト」の様な機会で、そんな場をまた提供できたらと思っています。

 そして、カクテルを提供されている方にも、今一度見直して頂ける機会になれば嬉しいです。

 カクテル人気の復活を願って、これからもその魅力を伝えいきたいと思っています!


【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ)


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