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S1参加をモチベーションに、毎日スキルアップ運動。
〜喫茶市場横ばいの中、既存店売上高3%増。S1サーバーグランプリ地区大会で3名優勝の接客力。〜(2−1)
榊枝誠氏 UCCフードサービスシステムズ株式会社 取締役副社長

2010.12.28
「上島珈琲店」「KO:HI:KAN」など直営・FC合わせて喫茶店約560店を展開するUCCフードサービスシステムズ。同社は接客日本一を決める「第6回S1サーバーグランプリ」の全国大会(2011年3月9日)に先立ち開催された9地区大会の内、関東、関西、四国の3エリアで優勝者を出し、過去最高の快挙を成し遂げた。しかも、喫茶市場は横ばい(新店も合わせて1〜11月で0.8%増。日本フードサービス協会調べ)の中、同社の既存店売上高は3%増。その推進者、榊枝氏に接客力アップの研修方法を聞いた。2回シリーズ。レポートは安田正明。


榊枝(さかきえだ)氏。「第6回S1サーバーグランプリ」9地区大会で、3エリアで優勝者を生み出した。

S1参加をモチベーションに、毎日スキルアップ運動

 喫茶店業態のピークは1985年。当時全国に15万店あったという。それが、現在はチェーン店も含めて、半分以下の7万店に減った。その理由の一つは、コーヒーの販路がファミレスやファーストフードにまで広がり、細分化されたこと。

「喫茶店は昔、居間でした。日本人は狭い部屋に住んでいました。自嘲ぎみに“うさぎ小屋”とまで呼ばれていました。そんな時代に喫茶店に行くと、テレビがあって、クーラーがあって、きれいな椅子があって、タバコが吸える。お客さんが来たら自分の家のちゃぶ台じゃなくて、喫茶店に行きました。まさに居間替わりです。私の父親の世代は喫茶店でお見合いもしたそうです。喫茶店の方が家よりステージが上。家にないものがありました」と榊枝氏。彼は1983年にUCC上島珈琲株式会社に入社し、卸部門での営業経験が長く、喫茶店の歴史と共に歩んできた。

 バブル時代には家賃が払えず廃業した店が多数あった。今は今で、インテリアが充実した広い家でゆったりとエスプレッソを始めとした本格的なコーヒーが楽しむ家庭が増え、喫茶店の厳しさは変わらない。

 榊枝氏がUCCグループの外食事業会社、UCCフードサービスシステムズに来たのは3年前。着任時の既存店売上高は前年を割っていた。そんな彼が注目したのが接客。きっかけは、第3回S1サーバーグランプリ。

「知人が関わっていた第3回のS1決勝大会を新大阪に見に行ったんです。凄かった。
★続く。
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【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき)  2010年12月14日取材

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