今はや 〜今流行っているお店〜
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「ぶどう酒食堂 さくら」
(東京・六本木/ワインダイニング)

第1回 2010年12月2日

今流行っている店は、どんな店?なぜ流行っているのか?
実際にお客として店を訪れ検証。「次に流行る店」=“次はや”に対して“今はや”。
流行りの店の秘密を徹底レポート!レポートは村田麻未。


夜22時を過ぎても満席で来店が後を絶たない人気。

●イケメンソムリエとお値打ちワインで非日常へ。
 
 “今はや”、記念すべき第1回の店に選んだのは、今年の9月28日にオープンした六本木の「ぶどう酒食堂 さくら」。オープンから2ヶ月。連日賑わっていて、週末は予約も取れないと聞きつけた。

この店は、ワインと共に、小皿料理、ピザやパスタ、肉や魚のメイン料理まで幅広い料理が楽しめる店だ。ワインショップを併設していて、ワインショップで販売しているワインを+500円で持ち込めるというのが売り。イタリアから取り寄せて設置したピザ釜で焼かれるピザも人気。


外観。

 店を訪れたのは、11月中旬の金曜日。100席程ある大きな店にも関わらず、22時まで満席。バーカウンターも埋まっているという状態。ワインショップを含めて100坪という広い店内は、深夜まで活気に溢れていた。


活気溢れる店内。

客層は、30代の会社帰りの男女が中心。女性ウケしそうな内装デザインのせいか、女性同士か、カップル、グループが多い。立地は、麻布警察裏、六本木駅すぐとあって2軒目、3軒目の利用も多いようだ。

 当日、予約しようと電話をすると、19時までの予約しか受け付けられないという。21時くらいになると入れ替わり始めるので、その頃また電話をくださいとのこと。その際そのスタッフの名前を伝えて欲しいと言われた。21時ちょっと前に電話したところ、まだ満席。しかし、最初に電話に出たスタッフの名前を告げると、本人が出て、具体的な待ち時間とウェイティングバーがあると丁寧な説明があった。

店に着いた後も、そのスタッフが挨拶に来て待たせたことを詫び、最後まで気にして接客をしてくれた。飛び込みで来たお客より先にテーブルに通してくれて、ちょっとした特別感も味わえた。帰るお客を、複数のスタッフが外まで出て深々と頭を下げながら見送る姿も印象的だった。

 21時頃に店に着いたが、スタンディング形式のバーも一杯。ワインショップで時間を潰す。その後、バーでつまみながら2杯程飲んだ。


スタンディングのバースペース。

 店内で目につくのは、スタッフの多さと、そのほとんどがぶどうのバッチを付けていること。聞くと、7〜8割がソムリエの資格を持っているという。そして、男性スタッフは若いイケメンが多い。“イケメンソムリエ”。女性としては嬉しいポイントだ。


キッチン。


イタリアから取り寄せたピザ釜。

 料理は、味も見た目もこれといって強いインパクトは無いが、無難に美味しいのと、つまみを中心にメニューが豊富なのは使い勝手がよい。タパスも日替わりで多く取り揃えていて、イケメンソムリエがプレートに乗せて目の前で説明してくれた。テンションが上がる。


ピンチョス。

 テーブルに付けたのは、22時近かった。通されたのは、ボックスシート。ラグジュアリーで、これも特別感がある。カジュアルでありながらも、凝ったデザインが随所に見られ、お洒落な雰囲気に仕上がっている。


ボックスシートのコーナー。


パスタ。


メイン。プレゼンテーションは美しい。


産直の野菜や魚も使用。

 経営は、飲食店のデザイン・内装、イベント企画も行うトゥエンティーワン コミュニティ。もともとネットでワインショップを運営していて、初の実店舗となる。ナイト業態の店も経営しているとのこと。特別感を感じさせる接客のノウハウはそこから来ているのだろう。


併設されているワインショップ。


値下げしているワインも多数。


地下には、さらにプレミアムなワインが。5大シャトーのワインも+500円で持ち込める。


 2人でワインをボトルで空け、ピンチョス、前菜、パスタ、メインなどを頼んでも1人5000円程度。六本木の好立地で、この金額は嬉しい。

 ちょっとした非日常をカジュアルなスタイルで楽しめる、そしてワインは安い。接客の特別感も心くすぐられる。人気があるのも納得だ。高いワインバーにはもう行けないかもしれない。


■店舗情報
「ぶどう酒食堂 さくら」
住所:東京都港区六本木6-1-12 21六本木ビル1F
電話:03-5786-3939
営業時間:火〜土11:30〜翌5:00、月・日・祝11:30〜23:30
定休日:無休

【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ)  2010年11月19日取材


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