6月11日、西新宿の新宿アイランドタワー地下1階にオープンした「元気な食卓」が人気となっている。野菜中心の幅広いメニューをビュッフェスタイルでリーズナブルにいただくことができ、またもうひとつのウリである焼きたてのパンの香りが一日中店内に広がる。経営は株式会社元気な食卓（本社：東京都中央区八重洲）で同社の初出店。


入口（一階地上）。


店舗入口。

　店内に入るとすぐにパンのショーケースとレジカウンターがある。パンは毎日店内で焼き上げられていて、朝７時のオープン時にはその香りが広がり食欲をそそる（焼きたてパンは130円から各種）。カウンターではコーヒーやパン、サラダなどを注文できテイクアウトも可能だが（ビュッフェを利用されない方向けの）着席用のテーブルと椅子も６卓ほど用意されている。


入口すぐのパンのショーケース

　この奥に約120席のビュッフェダイニングスペースがある。ランチ時は正午前には満席という賑わいぶり。ビュッフェメニューの基軸コンセプトになるのは「野菜」。ネットワークを組んでいる生産者から安心安全で新鮮な素材を仕入れ提供している。取り扱いの旬野菜については農園名と栽培方法までが店内に表記されている。


店内に明記されている取り扱い野菜についての表記。

　今日のランチビュッフェに並んだ生野菜で８種（ドレッシングは６種類）、加工した冷製の野菜サラダは６種。その他に「きのこのマリネ」「鯵の南蛮漬け」などの冷製オードブルや「茄子のフリット」「カポナータ」などの温製のお料理も野菜を中心に並び全部で２０種類以上。店頭で焼かれたパンもビュッフェカウンターに５種類ほど並びそのセレクトの幅がビュッフェの醍醐味、充分に満足のいく内容だ。価格はビュッフェとドリンクバー、スープバーがセットでランチ1000円、ディナー1300円（スープバーは除く）。


ビュッフェカウンター。


ビュッフェカウンター

　ランチのビュッフェメニューにはメインディッシュとしてスパゲッティ、パスタ、カレー、岩手県産南部鶏、千葉県産元気豚の中から一品、プラス200円から300円でつけることができる。鶏肉、豚肉もこだわり素材となっていて、ディナーのアラカルトメニューとしても人気。


南部鶏と元気豚について。

　夜にはアルコールメニューも用意がある。イタリアワインの「バローロ・ゾンケッラ」はボトルで6000円、同店のお値打ちワインの代表。その他フランス産、イタリア産のものを中心にボトルワインは2200円からカクテルは380円から取り揃えている。

　客層は平日が会社員中心で、女性が6割くらい。平日勝負の店と予想していたが、土日祝日にも大盛況で、家族連れや年配の夫婦、若いカップルや若い学生のグループ利用などが多く、意外にも郊外のファミリーレストランとほぼ同じ客層という。「提供しているお料理の安心感の訴求や野菜中心で体にいいと感じていただける部分が上手く伝わり幅広い客層に指示されているのではないか」と取締役の伊藤俊一さん。

　約120席のビュッフェダイニングスペースは、いくつかのそれぞれテイストの異なる空間に分けられそれもまた奥行きを深くしている。


落ち着いたセクション。


カフェ風のセクション。


アメリカンダイナー風のセクション。

　女性専用のパウダールームはアールデコ調のような趣きで館内のトイレとは別に店内に用意されているところが面白い。店舗設計デザインは「株式会社　御幸」。


女性専用パウダールーム。

　物件を見つけたのは昨年末、完全にスケルトン状態であったものを4月から着工し5月末に完成引渡しとなった。6月11日のオープンに向けスタッフの体制作りもぎりぎりの調整だったという。スタッフの公募には予想以上の300名近くが集まり（内、約70名を採用）いい人材を確保できたという。初々しいさがありながらも、フレンドリーで清潔感のあるホールスタッフの接客はお客様からも好評だという。キッチンとホールを結ぶデシャップではビュッフェ料理と単品料理が常に動いている。手を止める暇もない中で、出てくるお料理に「おいしそうだね」と明るい声を積極的に出し全体の士気を高める店長の姿が印象的であった。

　このエリアはビュッフェスタイルのダイニングが老舗の「Sizzler(シズラー）」をはじめ西新宿ホテル内など比較的多くある場所、それらと上手に差別化出来ていくことでお客様にも喜ばれ受け入れられていくだろう。

【元気な食卓】

住所	東京都新宿区西新宿6−5−1　新宿アイランドタワー地下1階
電話番号	03-5909-5937
営業時間	7:00〜23:00（L.O.22:00)
定休日	無休
客席数	132席
客単価	ランチ1,000円、ディナー1,800〜2,200円
目標月商	非公開
開店日	2010年6月11日
経営母体	株式会社元気な食卓