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自家製サングリアと小皿料理 気軽なワイン食堂
「イル ジェニオ」
(東京・六本木/ワインダイニング)

第343回 2010年11月22日

店前。
 イタリア酒場「イル ジェニオ」は六本木通り沿い、六本木駅から溜池方面に数分歩いた右側に位置するビル1階。ガラス戸が広く、通りからも店内の様子を見ることができてオープンな雰囲気だ。


店内。

 入口すぐにはカウンターがあり約6席、窓際には沿ってハイテーブル、店内中央はテーブル席とそれぞれお一人様から団体まで使い易い。全体にはゆとりのある配置になっている。同店は11月1日にリニューアルオープンしており、その企画プロデュースと運営を手掛けるのは株式会社「ANALOG」(本社・東京都中央区日本橋)。同社は直営2店舗(「AURUM」「Ag」)を銀座に構える傍ら、飲食店舗のプロデュースやコンサルティングも行う。去年11月には、アミューズメント要素のあるカフェの立ち上げや、今春は強烈なインパクトのあるもんじゃ焼きを主軸とした鉄板店の立ち上げにも関わり、業態開発は多岐にわたる。


 お酒を飲みながら色々な料理を少しずつ楽しめ、又しっかりとしたパスタやお肉料理などの一店舗で最後まで楽しめる気軽な「イタリア酒場」というのが主軸コンセプト。夜の酒場営業がメインだが、11月9日からはランチ営業もスタートさせている。ランチについてはメインターゲットを近隣の会社員とし、サラダやコーヒーなど色々つけるのではなく一品をしっかりと又短時間でさくっと気軽に食べられるようなスタイルにこだわった。パスタや角煮丼など日替わりも含めて用意(各800円〜)、その中でも「ブラックカレー」当店イチオシのランチメニュー。油をほとんど使わないルーとトッピングはフレッシュトマト。ヘルシーなので女性にもオススメだが、イカ墨のブレンドによりしっかりとしたコクがでている。

  「ワインに合う味付け」をいつも考えてメニューを提案しているとシェフの石井氏。ディナーメニューでは看板のひとつが「スペアリブの柔らか煮(840円)」。一度煮付けて味をしみ込ませた後に、焼き上げている。味付けは醤油と白ワインをメインにマーマレードで甘みをだしている。パリッとした外側の香ばしさと中の柔らかい肉のバランスが絶妙。



「スペアリブの柔らか煮」

 「有機野菜のバーニャカウダ風(840円)」は産地直送の三浦野菜などを中心に、フレッシュで珍しい種類を色々と味わうことができる一品。この日は「赤オクラ」や「鎌倉姫大根」などが色も鮮やかで目を引く。



「有機野菜のバーニャカウダ風」


 またココット皿を使用した小皿料理は各種揃えられていて熱々で今からの時期、特にオススメ。「茄子とミートソースのチーズグラタン(525円)」や「ローストシャンピニオン カポナータガーリックソース(525円)」、他にもオイル煮やトマトソースの煮込み類などがある。どれもしずる感たっぷりで、バゲットにつけながらソースも最後まで楽しむことが出来る。



「茄子とミートソースのチーズグラタン」

 ドリンクはワインがボトルで赤・白共に2800円から、スパークリングが3800円からとなっている。グラスワインも白・赤共に3種類ずつ用意しており値段も\630とリーズナブルにて気軽さを訴求。又フレッシュのフルーツをそのまま漬け込んだ自家製サングリア(735円)は各種揃えていて女性にも選べる楽しさと飲み易さで喜ばれている。白のサングリアは「キウィ」「イチジク」「オレンジとレモン」の3種類、赤のサングリアは「ベリー」「柿」「いちご」の3種類。



イチジクのサングリア(白ワインベース)

 イタリアンレストランの雰囲気が以前は強かったが、リニューアル後はバーと小皿料理を主体に気軽さをより訴求したスタイル。客単価も以前の4000円代から少し下げ3000円代を想定で六本木の「ワイン食堂」的存在を目指す。料理は今後更に増えていく予定で、提供も気取った形ではなくパスタやメインディッシュなどを比較的多めに一皿に盛り2〜3人でワイワイとシェアして食べてもらいたいという。


IL GENIO(イル ジェニオ)】
住所 東京都港区六本木3-4−36 roppongi roppongi ΣX 1F
電話番号 03-6277-7141
営業時間 11:30-15:00(L.O.14:30)
18:00-28:00(L.O.27:00)
定休日 日曜/祝日
客席数 46席
客単価 3,000円
目標月商 400万円
開店日 2010年11月1日(リニューアルオープン)
経営母体
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
 国井 直子(くにい なおこ) 2010年11月16日取材

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