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魚沼コシヒカリが食せて飲める平成のおばんざい食堂。
「GORAKU SHOKUDOU」
(東京・立川/ダイニング)
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第350回 2011年1月18日

男性に好評な鶏の竜田揚げ定食。おかずが盛りだくさんで栄養バランスが良い。

 JR中央線・立川駅北口駅前、「ビックカメラ」の手前にオープンした「GORAKU SHOKUDOU(伍楽食堂)」は京都のおばんざいを中心としたダイニングのお店。ランチは定食、ディナーはお酒が飲めるダイニングバーとして営業している。

 運営は立川を中心に6店を展開するマザーズで、和業態の出店は初である。一昨年11月に、ラーメン屋「めんや伍楽」として同所にオープン。しかし、お酒が飲みたい、ご飯が食べたいといった顧客からの要望が多く、現在の業態にリニューアルしたとのこと。ただし、メニューとして昔懐かしい感じの中華そば(700円)とつけめん(750円)は、残してある。

 店構えは京都の町家がイメージされていて、一見すると敷居が高そうだが、実際に入ってみると気軽に楽しめる大衆的なお店といった、サプライズを狙っているそうだ。コンクリートがむき出しの天井と床、木のテーブルがスタイリッシュに並ぶといった、レトロな中にもお洒落感ある内装になっている。


外観。


店内。席数はテーブル20席、カウンター7席の計27席。


席数はテーブル20席、カウンター7席の計27席。


レトロ感ある空間演出。


店の外にあるレトロなランプ。

 ランチの価格は850〜950円。男性にはボリュームある肉料理系の「本日のランチ」(950円)や「鶏の竜田揚げ」(900円)が好評。それに対して女性にはヘルシーな感じの「朝びき鳥わさとろろごはん」(850円)や小鉢がたくさん付く「おばんざい定食」(850円)がよく出ている。

 そのほか「特選魚ランチ」(950円)もあり、せいろのメニューも登場予定だ。米は新潟県魚沼産コシヒカリのブランド「米杜氏」を使用しており、かつお代わりも可能とサービスが良い。魚は山形県鶴岡市の漁師がつくった一夜干しを仕入れており、ホッケの味噌粕漬けなどの焼魚は絶品だ。


魚は山形県鶴岡市の漁師から日本海の新鮮なものが送られてくる。


メニューブック。

 定食にはご飯、サラダ、みそ汁、おしんこ、ご飯のお供に、小鉢が1品付く。小鉢は8種類から選べる。たとえば「朝びき鳥わさとろろごはん」に納豆を小鉢で注文して、納豆鳥わさとろろ丼にして食べる人もいる。

 夜は京都「モリタ屋」の熟成牛肉を使ったすきやき(1人前900円)がメイン。おつまみは、カウンターに大皿で並ぶおばんざい(390円)が中心。女性には栃木県益子町の自然農法で育てた川田農園の野菜を使ったバーニャカウダ(650円)が人気で、ソースにマグロ内臓の塩辛「酒盗」を使いクリーミーに仕上がっている。

 お酒は多摩の地酒をメインに提供している。女性向けには、系列の国立市の紅茶専門店「Kunitachi Tea House」の紅茶を使ったいろんなお酒の紅茶割りが好評である。ディナータイムの顧客単価は3000円となっている。

 顧客はビジネスマン、デパートの女子店員、買物帰りの主婦、年配の夫婦、学生などさまざまで、男女比は半々くらい。多種多様な人々のニーズを満たす食堂として機能している。休日は買物客が目立ち、家族連れ、カップルなどで賑わう。

 すぐ裏には同じマザーズが経営する「TACHIKAWA・BARU」があり、厨房を共有することで上手に効率化をはかっている。

 今後の抱負として「施設の人たちを集めて食事会を開催するなど、立川の街をよくするためのチャリティーも積極的になっていきたい」という。


立川の昔の写真が壁に張られている。

 コンビニやファーストフードに押され、駅前から大衆食堂が消えつつある状況にあって、食材にこだわりこなれた価格でお酒も提供する「GORAKU SHOKUDOU」は、ありそうでなかった新しい業態ではないだろうか。

 平成の食堂として新しいスタンダードに育っていってほしい店だ。
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GORAKU SHOKUDOU
住所 東京都立川市曙町2-12-1 曙ビル1F
電話番号 042-521-5201
営業時間 月〜金 ランチ  11:30〜15:00
ディナー 17:00〜24:00
土    11:30〜24:00
日・祝  11:30〜22:00
定休日 なし
客席数 27席
客単価 ランチ900円、ディナー3000円
目標月商 非公開
開店日 2010年8月2日
HP
経営母体 株式会社MOTHERS
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2011年1月取材

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