全国から旬の野菜を集め、野菜メニューが豊富。

　大阪・中津。梅田にも近く、個性的な店が多いこの界隈にまたひとつユニークなお店が誕生した。「おやさいバルTIERRA」だ。


看板


外観。

「TIERRA」とは、スペイン語で「大地」という意味。店名は、野菜＝大地にできるというイメージから付いた。野菜をメインにしたこの店では、大阪・能勢の契約農家の古嶋さんが作る野菜を中心に、全国から旬の野菜を仕入れている。

　土に鰹節を混ぜ、減農薬で手間をかけて作られた古嶋さんの野菜は味が濃く、香りも強い。調理しても素材の旨みと風味がしっかり残っているので、野菜本来の美味しさを堪能できるという。


色鮮やかな野菜たち。生で食べても甘いトウモロコシなど、季節の野菜が揃う。

　店内は木をふんだんに使ったナチュラルな雰囲気。オープンテラスの横には菜園があり、トマトやオクラなど10種類ほどの野菜が植えられている。夏に収穫できれば料理に使う予定だ。


トマトやキュウリ、万願寺唐辛子のほか、バジルなどのハーブも。


スイカや安納芋もあって、まだ小さな苗だが収穫が楽しみだ。


店内。テラス横のテーブル席は、風が心地いい。


隠れ家のような中2階の席。グループ利用にもよさそう。

　経営母体は弁当屋ということもあり、野菜だけでなく米にもこだわっている。お店で提供するのは、「米のソムリエ」と言われる米食味鑑定士が厳選した無農薬有機米と超減農薬米をブレンドしたオリジナル米。羽釜で炊き上げた甘みの強いもっちりとしたご飯だ。

　お昼には自慢のご飯とメインのおかずに副菜3品、味噌汁が付いた日替わりランチが食べられ、界隈のOLや健康志向のビジネスマンにも人気があるという。


ランチは750円で1種類のみ。

　夜の料理は280円～、ドリンク250円～。一人2500円もあればお腹いっぱいになる。素材へのこだわりはもちろんだが、安さも魅力のひとつだろう。

　人気は、野菜を炭火でじっくりと焼き上げた旬野菜の炭火焼き（400円～）、ピザ釜で焼く香ばしいピッツア（560円～）。グランドメニュー25種にその日のオススメが20種とメニューも豊富だ。


オープンキッチンには本格的なピザ釜がある。


フレッシュ野菜のピザ（580円）


冷しゃぶサラダ、高野豆腐のカツレツ、サーモンのタルタルなど小鉢5種プレート650円。

お酒は「スタッフが飲んで美味しかったものを集めた」といい、約30種類が揃う。なかでも日本酒は90mlのミニサイズで出しており、「いろんな味を知ってもらいたい」とこのスタイルにした。


ドリンクメニュー。ワインのほか、焼酎や梅酒などもある。

　ヘルシーな野菜料理は女性に人気で、客の大半を女性が占める。気軽な雰囲気もあってか、近所の主婦たちも集うなど早くも地元に根ざした店になりつつあるようだ。

　7月にはオープンテラスにスタンディングバーができる予定なので、ヘルシーな野菜料理をつまみに一杯というのもいいだろう。財布にも体にも優しい、居心地のいい一軒として覚えておきたい。