サッポロビールが、得意先である飲食店経営者や料理人を対象に主催する「繁盛店の扉セミナー」が3/12、大阪市北区のホテル阪急インターナショナルで開催された。株式会社ワイズクルー・コーポレーション代表取締役山川博史氏のセミナーや飲食関連企業のブース出展など、繁盛に向けての情報提供が行われるイベントとあり、近畿一円から約500名が来場。
注目されたのが、サッポロビールが声がけを行い、地元・関西から九州や沖縄まで、ユニークな新事業で注目される地域企業10社が一堂に会した展示ブースだ。参加企業は、国が地域中小企業を対象に進める新事業創出支援の認定企業。農林漁業との連携、異業種との連携、地域資源の活用という3つの施策のいずれかで新事業に取り組もうとする中小企業が対象で、現在全国で1200社近い企業が認定され、新商品やサービスの開発・販売に取り組んでいる。
会場には、地場食材を使ったアイデア食品から伝統工芸をアレンジした器まで、個性あふれる商品がずらりと並んだ。各社は試食や商品展示で、自慢の商品を積極的にプレゼンテーション。来場者は地域色豊かな商材の数々に興味津々な様子で、中にはさっそく商談に入る光景も見られた。兵庫県で居酒屋を営む男性は、福井・永平寺の名物ごまどうふを製造・販売する(有)幸伸食品の新商品「惣菜とうふ」を手に取り、「酒肴にもデザートにもなる」といった担当者の説明に熱心に聞き入っていた。
当日は、認定企業のサポートを行っている(独)中小企業基盤整備機構によるミニセミナー形式の出展企業紹介も実施。地域で培ってきた技術力と斬新なアイデアを融合した、地方発の“お宝商品”は来場者に大きなインパクトを与えたようだ。
地元関西から九州・沖縄まで、新事業に取り組む中小企業10社が集まった展示ブース。地域色豊かな商品や新規ビジネスをPRした。
福井県の(有)幸伸食品は、主力商品の永平寺ごまどうふに加え、果物入りなどスイーツとしても楽しめる新商品「惣菜とうふ」を出品。左からゴマ、黒ゴマ、梅、カボチャ。
和歌山県の(株)濱田は、自社農園で減農薬特別栽培した紀州南高梅を原料に、業界で初めてクエン酸・酢酸からなる「梅のおかげで酢」を開発。左のボトルは紅芋入り。
錫(すず)の器類を製造・販売する富山県の(株)能作。不純物を含まない錫(すず)100%が売りで、低価格さや独特の素材感、デザイン性の高さを前面にアピール。