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素材一つ一つに妥協しない姿勢が大切」と語るオーナーの
網野厚務さん |
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明るく落ち着き感のある店内。昼夜のメニューは同一で牛スジ煮こみ、コハダの天麺羅など肴も豊富。選りすぐりの吟醸酒を月替りで安価に提供しており、こちらも評価が高い
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うどん処『硯家』
東京都豊島区南池袋2-12-10 豊ビル1F
電話:03-3980-1451
営業:11:00〜22:00
休日:日曜 |
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赤醤油を吟味すること数十種類以上妥協することのない姿勢で素材を追求
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いずれの量も通常の1.5倍。ツルツル、モチモチとした独得の触感を堪能できる「ざるうどん・480円」 |
東京・南池袋の「うどん処 硯家」さんは、昨年の9月にオープンしたばかり。オープン直後から加速度的に知名度が高まり、この短期間ですでにうどんの新名店の地位
を確立した感がある。その人気の所以は、何と言っても吟味し尽くした素材群が一体となって生み出す、つゆと挽きたての小麦粉で打つうどんの旨さにある。
オーナーの網野厚務さんと、店長の三本松寛さんが、本格的に開店準備にとりかかったのは2年ほど前。以来、網野さんは素材の吟味と仕入れの段取りに奔走し、三本さんは1年間のうどん修行に赴いた。素材はうどんの素となる小麦は言うに及ばず、昆布、鰹節、煮干、そして醤油など、中心となるものは全て〝舌〟で確認。醤油に関して言えば、各地から数十種類以上の商品と成分表を取り寄せ、使用している水から大豆に至るまで調べ上げたというから、ほかも推して知るべし。素材をそろえるまでに1年、商品化に辿り着くまでにさらに1年の歳月を要している。
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ときほぐした卵とうどんをからめて味わう「釜玉
うどん・700円」は、うどんのカルボナーラ版で、女性にいちばん人気 |
使用している醤油は、つけ汁にヒゲタ醤油の濃口、かけ汁にはヒガシマルの薄口を使用。両者とも東西の横綱クラスのトップメーカーだが、当然、ブランドに甘んじてのことではない。
「世の風潮は高級志向にあるようですが、醤油は価格よりもほか素材との相性で判断すべきでしょう。特にうどんはシンプルな食べ物だけに、全体のバランスが非常に重要。素材への認識の甘さが命取りになりかねない」と網野さんは言う。
同店の界隈は元磨り横町と呼ばれ、商売は失敗するというジンクスがあるという。妥協を許さない姿勢で、そのジンクスを跳ね返すことは間違いない。
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