創作力のあるアイディア料理を生み出す
青木茂永さん |
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店長による店内デザインは、老若男女を問わずくつろげる、きどりのないシックなもの。カウンターとテーブルを含めた客席は40席 |
酒楽食彩『茂』
東京都大田区山王2-3-8
大森ビルディング2F
電話:03-3776-1230
営業:17:30〜0:00
休日:日曜 |
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赤味噌を使い分け、既成概念にと¥らわれない独自の発想でメニュー展開を図る
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新鮮キャベツとにんにくの辛さが見事にマッチした「パリパリキャベツのにんにく味噌・700円」。キャベツは甘みの強いものを厳選。シンプルな料理ながら後を引くうまさ |
東京のJR大森駅前から徒歩1分の好立地にある「酒楽食彩
茂」さんは、味噌を上手に使いこなす創作料理店。シーズンごとに変えるメニューは40〜50種類で、その中には必ず、味噌ベースの数種類のメニューを加えている。
「ふろふき大根の柚子味噌」や「パリパリキャベツのにんにく味噌」、「素麺のごま味噌だれ」「鶏のごま味噌煮」「米なすのねぎ味噌グラタン」が一例。
味噌は赤味噌系(仙台味噌など)を使い分け、保存のきく香り味噌として常備しており、オーダー後、手早くテーブルに供される。
「味噌は工夫次第でいろんな料理に展開できる魔法の調味料。香り味噌は和・洋を問わず、コクのあるアレンジができて便利です」と、店長の青木茂永さん。
青木さんに料理の手ほどきをしたのは、長年、銀座や新橋で飲食店を経営してきた母親。そのおふくろの味を引き継ぎながら、斬新なセンスを加味する努力を重ねているという。
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和と洋の組み合わせのお手本!「米なすのねぎ味噌グラタン・750円」。とろけるチーズの下には、ねぎとおかかで風味をつけた特性のねぎ味噌が。相性のいいなすと味噌をチーズのコクで包み込んだ逸品 |
「味噌・醤油は煮たてると風味を損なう、あるいは味噌は洋風メニューには合わないなどの既成概念にとらわないことがメニュー開発のコツだと思います。好奇心のままに探求していくと、思いがけない新しい味が広がります」
料理人としてお客様に向き合う謙虚さも大事だが、同等量のプライドも必要。教育機関や徒弟制度の中で、専門教育を受けていないことが、むしろ自分の強みだと胸を張る。イタリアン系のメニューから、味噌ベースの懐かしい味のラインナップで、幅広い客層を獲得している。
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