・最古の修道院ビール醸造所
ミュンヘンから電車とタクシーを乗り継いで約2時間。ドナウ川沿いにあるのが、ヴェルテンブルガー修道院醸造所。7世紀頃に作られ、ビールの醸造は1050年から始めたとされる。今も変わらず修道院が敷地内で経営しており、「ヴェルテンブルガー」ビールは現存する修道院醸造所としては最古のブランド。日本には月桂冠が輸入している。
修道院は隣接し、この「ヴェルテンブルガー」の販売による利益で運営されている。醸造所は別法人となっており、働いているのは修道士ではなく、一般の方々。
ヴェルテンブルガー修道院醸造所の外観。
まだ20代のブリューマスター、アントン・ミラー氏。
ドイツ産の麦芽を使用。
麦芽。デュンケル(濃色ビール)用には燻した黒い麦芽を使う。
酵母を投入して発酵中。
アルコール高めでコクのある「ドッペンボック」は、地下で熟成させる。
タンクから直接、試飲させてもらった。
昔風のビール樽。ステンレスに樹脂コーティングして木樽の雰囲気を出している。
ヴェルテンブルガー・デュンケル。醸造所からビアガーデンに地下パイプでビールを送り込んでいる。写真は「シュニッツ」と言い、ジョッキの半分を泡にする注ぎ方。
ここでも「シュバイネハクセ(豚のすね肉をロースト)」。豪快にナイフが突き刺されて提供される。
「ドイツには1169のビール醸造所があるが、小規模なところが減っている。反面、ビアホールの店内で醸造するブリューパブは増えています」と、ブリューマスターのミラー氏。ビールの消費は若者を中心に減っているが、新鮮さや、クラフトマンシップを身近に感じられるブリューパブには興味を持っているようだ。