・2千名の男女が夜の福島を歩き回った
東北初の巨大合コンイベント“福コン”は、7/17(日)に男女各1000名、計2000名で、福島市内の飲食38店舗を自由に巡回して出会いを探すイベントとして計画された。参加チケットは前売で男性6500円、女性3500円。当日は男性7000円、女性4000円。男性は女性の倍近い金額。
チケットには3店舗分の回数券が付いており、それを持っていけば3店舗で飲食ができる。1店舗目は参加者全員が店に入れるようにするため、店舗を指定される。2店舗目以降は自由。但し滞在時間は1店舗60分以内。各店では趣向を凝らした“福コン”特別メニューを用意。店舗によっては、飲み食べ放題もあり。17時からスタートし、原則21時で終了。それ以降も通常の料金であれば飲食可能。但し、深夜2時までチケットが使える店もある。
実際には、チケットは参加店舗での販売や“福コン”HPからの予約販売で、前売り1800枚を捌いた。しかも当日、1ヶ所しかない販売カウンターに、発売開始の15時から人が集まり始め、300枚以上売れたという。福島のみならず、大阪府・愛知県・東京都など県外から500名が参加。チケット販売枚数は予定の2000枚上回り、2100枚を超えたという。集客面では大成功。
当日券販売カウンター。
これを運営したのが、福コン実行委員会。実行委員長は農業資材の販売を営み、事務局となった商業ビルも所有する、福地雅人氏。外食経営者2名が副委員長を務める。「らくだのたまご」「恋する出目金」などユニークな店名の居酒屋など7店舗を展開する、株式会社ガンマーサード代表取締役の森山大介氏。もう一人は、「御気楽食堂」「脱力酒場 それいけ!ピヨピヨ丸」など7店舗の有限会社いろいろアミューズメントサービス代表取締役 高野寿治氏。
「らくだのたまご」。副委員長のガンマーサード、森山氏の店。
「脱力酒場 それいけ!ピヨピヨ丸」。副委員長のいろいろアミューズメントサービス、高野氏の店。
開催の動機は、原発問題を抱え、県外への退避者が約3万6千人おり、人口の流出に歯止めがかからず、3、4月の歓送迎会シーズンではほとんどの宴会がキャンセルとなり、自粛ムード・放射線の問題で飲食を楽しむ人が激減。毎月、閉店せざるを得ない店が出ており、このままでは街は壊滅状態になると危機感を募らせた有志が、福島復興を誓って企画した。
ツイッターを集客に活用したところ、「買い物は郊外で済ませることが多いし、家と職場の往復だけだったから飲み歩きは久しぶり。楽しみたい」、「いい出会いを見つけて結婚したい」、「がんばる福島を応援したい」などの声が寄せられたという。県外からの参加者には、福島を応援しようという方々も多かったようだ。