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U-10 *バックナンバー 


No.13
新星 ロードサイドの坂本 令ま!?

2010.8.19
次時代の外食市場を担う、若き外食企業を紹介する『U-10(アンダーテン)』。店舗数10店舗以下で、個性あふれる経営者とその店舗を、東京に限らず日本全国から次々と発掘し、紹介していく。他に無いユニークな個性で、外食の魅力の本質に迫りたい。


坂本令氏(エンパワーダイニング株式会社 代表取締役)

新星 ロードサイドの坂本 令ま!?

 坂本氏の飲食業界へのきっかけは、単純だった。「飲食店にこだわらず、時給が高いアルバイトを探していたんですよね(笑)。たまたま、株式会社にっぱんが運営する、魚がし日本一の日本橋店の時給が良かった(当時で1,100円!)だけの理由ですよ」と語る。その時、他に時給の高い職種のアルバイトがあれば、今日の坂本氏は誕生していなかっただろう。

「魚がし日本一」日本橋店で、アルバト経験を積んでいるうちに、当時の日本橋店長に憧れをもった。当時既に内定していた経理会社(専門学校を経理の専門学校に行っていた為)を内定辞退して外食というフィールドに飛び込んだ。飛び込んだ時に決めた。「どうせやるなら突き抜けよう!」と。そして「30歳までに独立」を決めた。

 にっぱんに就職をした後、「魚がし日本一」の神楽坂店、神田店、渋谷店、新橋店で、寿司職人に鍛えられ、飲食人としての経験を積んだ。その後業績が認められ新業態の「創作SUSHI ダイニング」の店長を任される。そして、25歳で12店舗のエリアマネージャーとなり活躍した。しかし、曖昧な理由で、飲食業界に飛び込んだ坂本氏は、このまま独立をしても、経営者としては、まだまだ未熟だと思った。既に27歳の坂本氏は、外食企業経営者の話をたくさん聞きたかった。聞ける仕事はないかと思い・・・飲食専門の人材紹介なら話が聞けると思い、早速、人材紹介会社に就職をした。そこで、多くの経営者の話を聞きながら、資金繰りや実用的な事を学んだ。

 その頃、坂本氏にチャンスが転がり込んできた。しゃぶしゃぶ店を経営していた社長から、事業を辞めるので、引き受け先を探してほしいとの依頼。人材紹介会社の社長から、「坂本君やってみれば」と声をかけられ一言で、話が決まった。

 2007年4月にエンパワーダイニング株式会社を設立。起業から、1年目まで毎日通帳と睨めっこをしていた。残高が、7,500円しかなくなった時は、一番厳しかった。支払いに追われる毎日で、坂本氏は「あ〜明日は、これだけの売上がないと支払いができない」と通帳と話をしていた。そんな時に、一緒に働いているメンバー達が、休み返上で、月400社から500社ほどの法人営業をして、やっとお店の存在を認知して頂き、地元密着のお店が完成した。その店こそ、引き受けを受けた「赤から朝霞店・熊谷店」である。当時の事を坂本氏は反省する「用意された業態だったので、安易な気持ちでスタートしてしまった・・・。」

 2010年4月、坂本氏念願の自社業態「笑う牛 東浦和本店」をオープン。某焼肉チェーン本部エリアの為、100gで390円均一の焼肉で、コストパフォーマンス勝負にでた。「どうせやるならつきぬけよう!飲食店も新しい価値を生み出さないと街は廃る自分が住んでいる街を活性化したい!」と、さいたま市で育った坂本氏は語る。


「笑う牛」東浦和本店 外観。


カルビ 390円。


ユッケ 390円。

 また、焼肉業態と平行して、商品開発をしていたのが豚であった。エンパワーダイニングでは、ホルモンを都内の居酒屋などに、卸しており、一頭買いの為、豚の精肉があまってしまう事から、豚業態(とんかつ)の商品開発を行っていた。

 坂本氏は、都内のとんかつ店80店舗ほど、視察をしてあることに気付いた。

「どのお店も、とんかつを注文すると15分ぐらいは待たされますよね。確に、注文してから衣をつけて揚げるので、致し方ないのですけどね。また、どのお店もキャベツ、ご飯、お味噌汁は食べ放題なんですよね」そこで、坂本氏はとんかつが出るまでの時間を楽しんでもらおうと、お惣菜の食べ放題を考案した。

 すぐに、料理長に話をしたところ、料理長からは、「手間がかかる、惣菜の味付けの開発には時間がかかる、自信がない」などの理由で、大喧嘩になった。そこで、坂本氏は、知人である、武蔵新城駅近くの「和食田村」の職人から惣菜のレシピを提供してもらった。和食の職人さんのレシピなら間違いない。また、とんかつ店の平均価格が、1,300円前後だった為、坂本氏は1,000円以下の値段で勝負にでた。


「大地の食堂 赤城おろし豚精肉店」。

 定番のキャベツ、ご飯、味噌汁の食べ放題だけでなく、惣菜も食べ放題で、1,000円以下の価格であれば、必ずお客様に認めてもらえる。


手作り お惣菜バー。


ホルモントンテキ定食 1,029円。


まるかつ定食 998円。


生姜焼きトンテキ定食 並1,029円。

 家族が集まる、ロードサイドの郊外型とんかつ・トンテキ・お惣菜バーの店「大地の食堂 赤城おろし豚精肉店」を、埼玉県北本市に2010年7月1日にオープンした。続いて7月29日には、2号店を埼玉県加須市にオープン。

 全ての定食にお惣菜バーがついている、新スタイルのとんかつ店。絶対的自信の「赤城おろし豚」と日替わり15種類のお惣菜、5種類のおしんこ、2種類のお味噌汁(赤味噌・白味噌)、大玉村産のコシヒカリ・・・を兼ね備えた和風ビッフェの『お惣菜バー』を売りに、自分が育った埼玉県下をメインに今期2〜3店舗の出店を計画中。エンパワーダイニングの経営理念でもある、新たな日本創造(食の価値を高め、街の活性化)で、まずは自分の生まれ育った埼玉県から坂本氏の挑戦は始まったばかりだ。

「笑う牛」・「赤城おろし豚精肉店」の2本柱で、今後、「ロードサイドの坂本令 ま!?」こと、坂本令が、ロードサイドに新たな新風を巻き起こすだろう。


■企業情報
エンパワーダイニング株式会社
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-4-18-404
電話:048-699-5560
代表:坂本 令(1977年生まれ、福島県出身)

■店舗情報
「笑う牛」東浦和本店 
埼玉県さいたま市緑区東浦和7-5-3 坂下ビル1F
電話:048-764-8529

「笑う牛」 東林間店 ※経営は株式会社アイペック
神奈川県相模原市南区上鶴間1-46-7
電話:042-765-7741

「大地の食堂 赤城おろし豚精肉店」北本店
埼玉県北本市中丸9-236
電話:048-594-919696

「大地の食堂 赤城おろし豚精肉店」加須店
埼玉県加須市下高柳1-29ビバモール1番街
電話:0480-48-7410

「赤から」熊谷店 ※FC店舗
埼玉県熊谷市肥塚4-114
電話:048-526-8989

「赤から」朝霞店 ※FC店舗
埼玉県朝霞市志ヶ丘4-1-48
電話:048-476-7890


【取材・執筆】  小山 裕史(こやま ゆうじ) 2010年8月3日取材


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