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フードリンクレポート


癒し系イケメンバー&カフェが、いま密かなブーム!

2008.3.26
東京都心部で顧客が“イケメン”のバーテンダーにお酒をつくってもらえて、カウンター越しに“イケメン”との会話が楽しめる、癒し系のバーやカフェが増えており、密かなブームになっている。その背景には 2000年前後のカフェ、カジュアルダイニングのブームを経験した女性たちが牽引する、新しいナイト市場の広がりがある。従来のオーセンティックなバーとはアプローチが違う、イケメンバー&カフェを特集してみた。


「Suu(スー)」 イケメンスタッフ

クリエイティブな才能のあるバーテンダーがそろうバー

“イケメン”ぞろいのバーテンダーがいるバーとして、クチコミで確実にファンを広げているのが、南青山・六本木通り沿い、グローバルダイニング本社近くにある「Suu(スー)」。東京でのイケメンバーの火付け役となったと、噂される店である。

 オープンは2006年で、2周年を迎えたばかりだ。経営は大阪・南船場や丸の内の「カフェガーブ」で知られるバルニバービ。

 店名の「Suu」には、“素でいられる場所”といった意味合いが込められており、ゆっくりくつろいで楽しんでもらえる空間を目指している。ビルの地下1階にあって、入口は少しわかりにくく、隠れ家の雰囲気が漂っている。

 席数は40席あるが、店内はシックで高級感のある雰囲気が漂っており、黒い牛革の椅子は座り心地が良い。10名までを収容する個室は、裏口からも入ることができ、場所柄芸能人のお忍びも多いという。テレビドラマ「薔薇のない花屋」(フジテレビ系)のワンシーンでも使われた。

 レストランで食事を取った後のシメで来るサロンとして活用できるが、魚沼産コシヒカリを釜で炊きあげた「おひつごはんセット」(1300円)も売りであり、本日の焼魚や味噌汁とともに楽しめ、メシの旨いサロンとしても使える店だ。つまり、1軒目からでも、2軒目・3軒目でも楽しめる店である。

 また、エントランスを入るとすぐワインセラーが見えるが、500種類をそろえており、1本100万円クラスのビンテージ物もあるが、全般に産地を問わず品質の良いものを安く提供している。

 客単価は5000円ほど。平日はゆっくりと空間とお酒を楽しむ場所だが、週末はDJが入ってクラブイベントが開催されるので雰囲気が一変する。パーティー需要も多く、ウェディングの二次会、合コン、誕生パーティーなど、さまざまにニーズにこたえている。

 顧客層は30代、40代が中心で、男女比は半々だ。 

 スタッフの“イケメン”たちは、店を始める前からの仲間たちが集まっているという。それぞれ、役者をしていたり、服飾のデザイナーであったり、音楽制作に携わっていたりと、ほかにクリエイティブな仕事を持っている。なので、話題も世間話にとどまらず、かなりコアな趣味にまで広がることもあり、一人一人に根強いファンが付いているのだという。

「ほぼ毎日来て、1杯、2杯飲んで帰る人もいますよ。女性1人でも気軽に来れる店ですし、近所の会社に勤めている人も多いです。男性が女性を連れて来られることも多いですね。人と人とのつながりを大切に、お客様にとって止まり木のような存在でありたいです」と、同店マネージャーの菊地龍太郎氏。

 顧客と話しながらお好みのカクテルをつくるだけでなく、フードもメニューにないものも含めて、気を利かせて出していきたいとのこと。旬の新鮮な魚を使った料理を提案することが多いが、ある程度飲んできた人にはシメでお茶漬けを提案する、がっつりと食べたい人には「おひつごはんセット」といった具合だ。

 最初は入りにくいが、入ってしまえばホスピタリティを第一に考えた、手厚い接客と心地よい空間が待っている。デザインや芸能に関連する職種の人が集まる土地柄もあるのだろうが、同店スタッフによれば“イケメン”の効果は絶大で、顧客にはかわいい女性が多いのだそうだ。


「ブライアンバー」 ブライアンこと津田店長


「メガネスーツカフェ ラブ・オール」 スタッフ

全文(有料会員専用)の見出し
有名ホテルのバーが女性客獲得にイケメンをアピール
新宿ゴールデン街にホストクラブから独立したバー登場
イケメンをそろえたスペインバルは全員バイリンガル
ミクシィのコミュニティから生まれたイケメンカフェ
ホストクラブの深夜営業規制が追い風になった面も
(写真全26点)

【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2008年3月19日

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