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フードリンクレポート


<営業本部長シリーズ 7>
楠本社長と僕は感性を共有している。
田嶋 真治氏
カフェ・カンパニー株式会社 常務取締役 企画開発部 部長

2008.7.9
有名外食企業の社長の右腕、営業本部長を紹介するシリーズ。今回は「WIRED CAFE」などを展開し、6月にはサントリーとのコラボ店「IYEMON SALON KYOTO」を京都に出店したカフェ・カンパニー。自然体の楠本修二郎社長の下、コミュニティー文化を発信し続けている。その発信源とも言えるのが、渋谷遊び人ネットワークを持つ田嶋真治氏だ。


「SUS」で取材に応じてくれた、田嶋 真治氏(カフェカンパニー 常務取締役)

遊びながら働きたい

 田嶋氏は東京・渋谷で育った。料理を手伝うのが大好きで、小学校の卒業作文に飲食の仕事がしたいと書いたという。高校は世田谷区代沢にある駒場学園。食物科があり調理師免許が取れるユニークな学校だ。卒業生は一流ホテルなどに就職していく。彼は製粉会社が直営する広尾のスパゲティ店に就職。

「時代は洋食。洋服も好きで周りに洋服関係者が多かった。アメリカブームです。渋谷の洋服店『バックドロップ』が全盛期。雑誌『ポパイ』ではアメカジ特集。そのモデルが先輩たち。仕事が終わっても遊びに行ける場所で働きたい」と就職先を選んだ。『ポパイ』は当時、アメカジを紹介し若者のファッションリーダーとなっていた。

「広尾はかっこよかった。聖心インターの子が遊びに来たり、外国人が集まったり、広尾は華やかでした」と2年半働く。フライパンでスパゲティを炒めて、フライパンのままアツアツでお客に提供する店だった。

 次に働いたのが、「ファラフェル」というユダヤのサンドを売っていた店。ひよこ豆を潰して様々なスパイスと混ぜてコロッケのように揚げる。それと野菜をピタパンの中に入れ上からゴマのソースをかけるサンド。肉を一切使わないベジタリアン向けフード。

「そこは駐車場の一角で馬車を改造した屋台のような店。テイクアウト専門で、夏は外で、冬はテントを張って食べさせた。入口に花屋の露店もあった。面白いと思い遊びに通っていたらオーナーと仲良くなりました。いっしょにやろうか、と意気投合し、姉妹店の目黒も合わせて2年半働きました。そのオーナーは『ポパイ』の創刊当時にロスでコーディネーターをやっていた方。車やバイクが好きで、遊び人たちの先生みたいな人です。ファッション業界関係者のたまり場になり、遊びながら仕事ができました」と若い田嶋氏にとってはあくまでも遊びが中心だった。

 その後、何とプロダンサーに転向する。アルバイトで食いつなぎながら、1ステージ1万円でバックダンサーとして踊っていた。8年間も続けたという。そんな遊びの経験と人脈が後のカフェ作りに生きてくる。


「どいちゃん」吉祥寺店で毎年行われる書き初め大会

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初代「WIRED」から「SUS」誕生へ
楠本社長の言葉で皆に分かりやすく伝わる
店の子が主体になって、いいものを広めたい
(写真全8点)

■田嶋 真治(たじま しんじ)
カフェ・カンパニー株式会社 常務取締役 企画開発部部 部長。1965年生まれ。東京都出身。「ニューズデリ」の業態開発に関わる。2001年、外食事業を展開するコミュニティ・アンド・ストアーズを楠本社長とともに立ち上げる。2004年にカフェ・カンパニーに社名を変更。現在、全店舗のメニュー開発や店舗企画を担当している。

カフェ・カンパニー株式会社 http://www.cafecompany.co.jp/

【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2008年6月13日取材

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