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フードリンクレポート


焼きそばともつ料理はB級ご当地グルメの2大スター。
〜首都圏初開催の 第5回B-1グランプリ。入場者数最多の43万5千人〜(5−2)

2010.9.28
9月18日(土)・19日(日)の両日、神奈川県厚木市で開催されたB級ご当地グルメの祭典「第5回B-1グランプリ」(主催:愛Bリーグ、B-1グランプリin厚木実行委員会)は、首都圏で初の開催ということもあり、入場者数は43万5000人を数え、昨年の26万人を大幅に更新して過去最高となった。参加団体も過去最多の43、うち18団体が初出場とフレッシュな顔ぶれも増えた。来場者の割り箸投票数で決める優勝のゴールドグランプリには、山梨県甲府市「甲府鳥もつ煮」を提供した「みなさまの縁をとりもつ隊」(土橋克己会長)が輝いた。5回シリーズ。レポートは長浜淳之介。


前回、第4回秋田県横手大会で優勝した「横手やきそば」。

焼きそばともつ料理はB級ご当地グルメの2大スター

 B級ローカルグルメの見本市として定着した感のある「B-1グランプリ」であるが、来場者の投票結果を見ると、票が入る料理に一定の傾向があり、出展者もその傾向に合わせて郷土の味を出してきている。

 今回、第5回の神奈川県厚木大会で、第一勢力として目だったのは何と言っても焼きそばだ。

 過去焼きそばは、第1回青森県八戸大会、第2回静岡県富士宮大会で、富士宮市「富士宮やきそば」が連覇。第4回秋田県横手大会では「横手やきそば」が優勝している。


「富士宮やきそば」。

 第2回の「富士宮やきそば」、第4回の「横手やきそば」は地元開催の有利さがあったが、「B-1グランプリ」というと焼きそばのイメージが浸透したことは間違いない。

 優勝経験のある、富士宮やきそば学会と横手やきそば暖簾会は、投票の対象から外れたが、代わって富士宮、横手に続けとばかりにやきそばの新勢力が登場してきている。

 まずは2位シルバーグランプリ獲得の「ひるぜん焼そば」。岡山県の山間部鳥取県との県境にある真庭市の蒜山地区で結成された、ひるぜん焼そば好いとん会が出展した。


「ひるぜん焼そば」ブース。


2位に入った、ひるぜん焼そば好いとん会。

 ジャージー牛乳で著名な蒜山高原であるが、現在の人口は約5000人。日本の田舎の例に漏れず過疎が進んでおり、まちおこしのため2008年12月に同会が発足。昨年横手大会で3位に入賞した、隣接する津山市「津山ホルモンうどん」の津山ホルモンうどん研究会のアドバイスも受けつつ、準備を進めてきたという。初出場で2位に入ったのは快挙だ。


「津山ホルモンうどん」ブース。

 現在同会が公認する「ひるぜん焼そば」の店は、真庭市蒜山地区に10店ある。

「ひるぜん焼そば」は50年前からおじいちゃん、おばあちゃんがつくっていた蒜山のソウルフードで、味噌をベースにした秘伝の甘辛ダレが特徴。かしわ肉と歯ごたえある蒜山高原キャベツと味噌ダレが、もっちりした麺に絡むインパクトある焼きそばだ。

 7位に入った「黒石つゆやきそば」は、青森県黒石市の名物。ソース焼きそばに和風ダシをかけ、揚げ玉とネギをトッピングする、地元民以外は未体験の味だ。


「黒石つゆやきそば」ブース。

 10位の「オホーツク北見塩やきそば」は、生産量日本一のタマネギ、オホーツク海産の肉厚のホタテが入った、北海道北見市のご当地グルメ。味付けの塩ダレは北見産タマネギと天然ホタテのエキスを、オホーツク海の天然塩で仕上げている。


「オホーツク北見塩やきそば」ブース。

 実食した感じ、これは地元の食材を生かし非常に旨いので、今後伸びてくると予想している。
★続く。

【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2010年9月25日執筆

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