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フードリンクレポート


厚木のB-1効果200億円見込む。本物に認定店制度開始。
〜首都圏初開催の 第5回B-1グランプリ。入場者数最多の43万5千人〜(5−5)

2010.10.1
9月18日(土)・19日(日)の両日、神奈川県厚木市で開催されたB級ご当地グルメの祭典「第5回B-1グランプリ」(主催:愛Bリーグ、B-1グランプリin厚木実行委員会)は、首都圏で初の開催ということもあり、入場者数は43万5000人を数え、昨年の26万人を大幅に更新して過去最高となった。参加団体も過去最多の43、うち18団体が初出場とフレッシュな顔ぶれも増えた。来場者の割り箸投票数で決める優勝のゴールドグランプリには、山梨県甲府市「甲府鳥もつ煮」を提供した「みなさまの縁をとりもつ隊」(土橋克己会長)が輝いた。5回シリーズ。レポートは長浜淳之介。


「厚木シロコロ・ホルモン」はニンニク味噌で食す。

厚木のB-1効果200億円見込む。本物に認定店制度開始

 今回の第5回「B-1グランプリ」は地元厚木市に何をもたらしたであろうか。

 まず43万5000人という過去最大の集客となったことで、B級ご当地グルメ及び「厚木シロコロ・ホルモン」が観光資源になると、行政や多くの市民が納得したことが大きいと思われる。参加全団体を合わせると、2日間で40万食以上を提供した。

 メディア取材は175本に達し、これほどまでに厚木市が全国放送、全国紙、全国誌に載るのも初めてではないだろうか。


B-1グランプリ会場では地元のケーブルテレビも大々的に報道。


B-1グランプリ当日の本厚木駅前の案内板。


B-1グランプリ当日は市街地に夜店も出た。

 市民ボランティア3900人を動員し、ローコストで運営して大きな混乱もなく終ったのは高く評価できる。

 人口22万5000人を有し、神奈川県中部では最大の都市・厚木市であるが、JR厚木駅とストッキングで有名なアツギは隣の海老名市にあり、米軍・自衛隊の厚木基地はやはり隣の綾瀬市と大和市、海老名市にまたがる地域にある。丹沢のハイライトである大山登山は隣の伊勢原市からのアクセスとなる。市内には対外的に厚木らしさを明確にアピールできるものがなかったのが実態であった。

 七沢、飯山といった温泉地はあるが、県内でも箱根、湯河原ほどのパンチ力がないのが難点なのである。

 盛大なB級ご当地グルメの祭典を見事に成功させた、まちおこし団体の厚木シロコロ・ホルモン探検隊を中心とする市民のイベント運営力は大きな財産となり、今後神奈川県あるいは関東圏のB級ご当地グルメの中心地となり、数々のイベントを開催していくことになるだろう。

 昨年の開催地、秋田県横手市では運営力を買われて、10月23、24日に「北海道・東北B-1グランプリ」なるローカル版「B-1グランプリ」が開催される。これには「厚木シロコロ・ホルモン」も投票に関係ないエキシビジョンで参加するが、こういったイベントで、秋田県での横手の位置づけと同じく、今後イニシャティブを取っていくことになるだろう。

「厚木シロコロ・ホルモン」は元々厚木市内で「シロ」と呼ばれていた、豚の大腸を焼いた内臓肉の焼肉料理。厚木のシロは、市内の食肉センターで処理された豚の大腸が、管状の生のまま流通する特徴があり、一般の流通では割いてボイルしたものが多いのと異なっている。

 提供店では仕入れた新鮮な大腸を丁寧に手作業で水洗いし、各店自慢の味噌ダレに漬け込み、網焼きでじっくり焼き上げる。焼いている間に丸まってコロンとしてくるので、2007年3月に探検隊が記者発表し「厚木シロコロ・ホルモン」と命名して地域ブランド化をはかったものだ。
★続く。
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【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2010年9月25日執筆

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