三軒茶屋駅徒歩1分、新感覚のハンバーグ専門店「ＡＧＥＭＡＫＩ」が4月12日にオープンした。大きな紫色の看板は色も鮮やかですぐに目に着く。外階段を上り店内に入ると、自然光がさし木のぬくもりが感じられる落ち着いた空間が広がる。

　経営は株式会社ONE’S GARDEN株式会社で、同店以外にも横浜に24年続く「和食居酒屋 助六」を運営している。


外観。２階にある。

　同社代表の間宮園子さんは産婦人科の栄養士としての勤務を経て、調理の勉強のため際コーポレーションに入社した。同社で総料理長のアシスタントとして店舗に立ち、飲食店経営のノウハウを学んだ。その後家業の「和食居酒屋 助六」を５年間切り盛りし、今回待望のニューオープンを迎えた。

　看板メニューは鉄鍋ハンバーグで、これをソースや付け合せ野菜を変えて15種類揃えている。パテは石垣島の農場から直送される「石垣牛」を100パーセント使用していて、つなぎを一切使わない。そのため焼きすぎると固くなるのでレアが一番美味しく、店としてはそれをオススメしている。まさにステーキのように食す、新感覚のハンバーグだ。石垣牛は手つかずの自然が残る石垣島で育てられた牛、他の牛肉にくらべ融点が低く肉の味も濃いことで知られている。

　一番人気は「AGEMAKI ハンバーグステーキ（単品：1380円）」。どのメニューもハンバーグは熱々の鉄鍋で提供され、鉄鍋で調理することにより鍋の中の野菜にも肉の味がしみ込み野菜炒めのように一緒に食べることができる。テーブルに鉄鍋が運ばれてくると、かわいらしいオレンジ色陶器の蓋がお客の目の前で開けられる。ソースは卓上で鉄鍋に注がれ、同時に香りと焼き音が広がるという食欲そそられる演出だ。ハンバーグひとつは190Gで充分なボリューム。


AGEMAKIハンバーグステーキ

　続いて人気なのは「熟成デミグラスハンバーグ（単品1650円）」。一流ホテルの調理場で活躍した経験をもつシェフが作る、本格的なデミグラスソースがたっぷりかかっている。


熟成デミグラスハンバーグ。

　セットで食べる場合はご飯と味噌汁、お惣菜と漬物がついてくる。ハンバーグはオーダーから焼きあがるまで10分ほどかかるので、その間このお惣菜で一杯飲むお客様にも喜ばれている。お惣菜はポテトサラダやマカロニサラダなど和でも洋でもマッチするものを考えて提供している。

　ランチタイムはテイクアウトも可能なハンバーガーも登場する。バンズもオリジナルで仕入れているこだわりのもの。店内でいただく「B.L.T.フレッシュハンバーガープレート」は野菜やポテトがワンプレートにのりドリンクもついて1100円。


ハンバーガープレート　1100円。

　間宮氏は「ハングリータイガー」で勤務した経験もあり、その時の和牛ハンバーグの美味しさが強く印象に残っているという。その頃の経験も今回の業態開発に役立てられているようだ。ハンバーグの美味しさや産地直送の安心・安全な肉の流通にもこだわり、プラス全体感としてウェスタンな雰囲気の店は既に多いと、「和モダン」な雰囲気のハンバーグ専門店に仕上げたところが新しい。


店内。


デザインは、ATTA。

　平日ランチタイムは近くに女子大学もあることから学生を中心に主婦など女性が８割程を占める。土日は家族連れが圧倒的に多くお子様連れにも喜ばれるメニュー構成も光る。「ダブルハンバーグ」と題し、ハンバーグだけを２つにしてキッヅ用のご飯セットを別に注文できるシステム。


ダブルハンバーグのメニュー表記。

　自家製にこだわる同店はデザートも自家製。「自家製芒果（マンゴー）プリン」「自家製鉄鍋プリン」は共に380円。どちらも小さいサイズの鉄鍋で提供される。


自家製芒果プリン（380円）

「ママと一緒に来店しダブルハンバーグの注文でテーブルに鍋が一個しか提供されなかったとしても、デザートで小さな鉄鍋が自分専用にまたひとつ出てきたらお子さんも嬉しいのではないかな」と代表の間宮園子さん。女性らしい配慮と工夫が随所に感じられる。

　質の高い本格的な味としっかりした業態コンセプト、それを気軽に楽しめる雰囲気やメニュー構成は幅広い客層にとって使いやすい新しい一店舗になるだろう。

【鉄鍋和牛ハンバーグ　AGEMAKI】

住所	東京都世田谷区三軒茶屋1-35-17　ルーエプラッツ三軒茶屋2F
電話番号	03-6450-7329
営業時間	11:30〜14:30（L.O.14：00） 17:30〜23:30（L.O.23：00）
定休日	無休
客席数	48席（内カウンター6席）
客単価	2,000円
目標月商	非公開
開店日	2010年4月12日
経営母体	ONE’S GARDEN株式会社