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元大相撲力士 貴闘力の焼肉店
「焼肉本店 ドラゴ」
(東京・江東区扇橋/焼肉)

第341回 2010年11月9日

「焼肉本店 ドラゴ」。貴闘力の提灯と、直筆の看板が目印。
 10月1日にオープンした「焼肉本店ドラゴ」は元大嶽親方(元関脇 貴闘力)の鎌苅忠茂氏の運営する焼肉店。相撲界を引退した後も相撲界を愛し、現在も多くのファンに慕われる鎌苅氏は今までお世話になった人への恩返しの気持ちをもって自らも現場にほぼ毎日のように立っている。テーブルでお客様のお肉を焼いて差し上げたり会話をしたりと、日々の営業に携わり店全体を活気付けている。

 同店は多くの人の支えと力によってオープンを迎えたが中でも、店舗運営のトップを担う浅田一世氏(株式会社ISSEIの代表取締役)は鎌苅氏と公私共に深い親交にあり様々な面から力添えをした。浅田氏は元々人気焼肉店の「炭火焼肉トラジ」に勤務、取締役も経験しており現在は自身で2店舗(「ラーメンここだけ」「焼肉ここから」)を運営する経営者。新鮮な肉の確保から店舗での実務全般に至るまで「焼肉本店ドラゴ」で必要なこと全てを全力サポートした。浅田氏は鎌苅氏の人柄について、同店にもよく来店しプライベートでも交流のある第65代横綱貴乃花関(同店の命名者)を話題にし「貴乃花ってとても人に気を遣う人なんですよ、でも親方(鎌苅氏)の前では気を遣わんなぁ」と語った。

 親方(鎌苅氏)は体が大きく言葉数も少ない為、最初は強面に受け取れるがインタビューを続けていく内に温和でやわらかな雰囲気が感じられる。それは浅田氏の言葉をそのまま裏付けているようであった。

 今後は引退した力士を店舗スタッフとして受け入れていくという。親方も中学卒業と同時に相撲界に入り相撲一筋だった為、引退後路頭に迷った時期があったのだ。その時に自身が感じたことも忘れず経験として活かし、相撲界に貢献していきたいという考えだ。


(右)元関脇 貴闘力の鎌苅忠茂氏と(左)運営トップの浅田一世氏。

 「焼肉本店ドラゴ」という店名は弟弟子でもある第65代横綱貴乃花が名付けたも。イタリア語で「drago」と書き「龍」の意味をもつ。貴乃花から兄弟子への「龍の如くここからの新たなスタートを負けることなく登ってもらいたい」そして「龍神のご加護を」という最大のエールがこめられている。店前の看板の書も貴乃花の直筆。


貴乃花直筆の看板。

 看板メニューは「ぶあついシリーズ」。肉の厚さを2センチ以上にカットしたその歯ごたえは癖になる食感。また新鮮で良質な肉のため焼き加減はレアがオススメという。「ごっついげたカルビ(リキちゃんカルビ)」もぶあついシリーズの一品で同店の自信作。牛一頭からわずかしかとれない希少な部位「中落ち」を使用している。


名物☆ぶあついひれ 1980円。


ごっついげたカルビ(リキちゃんカルビ)1980円。

 ホルモンの品揃えも10種類以上と豊富。ホルモンの単品(盛り合わせ以外)は全て部位に関わらず680円という価格設定でわかり易い。お肉のつけダレは甘めの自家製焼肉ダレと、塩は岩塩に唐辛子とごまをブレンドしたもの、そしてレモンの三種類。薬味でネギをいただく場合は「ネギバカ(380円)」を注文、山盛り提供される。


ホルモン焼き。

 サイドメニューでは「赤」と「白」の2色が用意されているものがあり目を引く。「赤サラダ(680円)」「白サラダ(580円)」や「赤スープ」「白スープ」(牛骨からとったスープで各780円)などがそれで、どちらも「赤」とされるほうが唐辛子の入った辛味のあるテイスト。白はさっぱり味となっている。

 麺類ではビービー麺(980円)が人気。こしのある麺にたっぷりと辛い自家製ダレがからんでいる。トッピングもキムチ、豆もやし、韓国ノリなど彩り鮮やかでボリューム満点。また食べたくなるヤミツキの味だ。冷たい牛骨スープがついていてスープとしていただくもよし、又つけ麺のようにして麺をスープに絡ませていただくのも味わいがある。


ビービー麺 980円。

 お客は地元の人が多いという。その中でも「若い頃から相撲をみていた」という少し年齢層が高い相撲ファンが目立つ。錦糸町や上野、銀座までは出向かなくても寄り易く、少し落ち着いたこの辺りで美味しい物をさくっといただくのが性に合っているようだ。親方は「これからも味とコストパフォーマンスを大切に地元に密着した安心できる店でありたい」という。


焼肉本店ドラゴ】
住所 東京都江東区扇橋2−5−6
電話番号 03-5634-0229
営業時間 17:00〜24:00(L.O23:00) *日・祝〜23:00(L.O.22:00)
定休日 無休
客席数 24席(4名テーブル×6卓)
客単価 3,500円
目標月商
開店日 2010年10月1日
経営母体 鎌苅忠茂
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
国井 直子(くにい なおこ) 2010年11月5日取材

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