煮込みは、鍋から熱々の鉄鍋に移されて、そのままテーブルへ。

　一段と寒くなってきた今日この頃。温かい煮込み料理が恋しくなる。そんな時は、今月6日にオープンした、「炎丸酒場 五反田店」へ。

　ここは、昨年の居酒屋甲子園で優勝した「うまいもん炙り　いざかや炎丸」の系列店。これまでは、新小岩や亀戸、本八幡など、都心から少し離れた場所で営業してきたが、今回は五反田という山手線圏内への初出店となる。


外観。


店内。


酒は数多く揃う。


カウンター。

　自慢は、牛もつを3日間じっくり煮込んだ「煮込み」（390円）、そこに同じく3日間煮込んだ卵と豆腐を入れた「煮込み 全部入り」（590円）。熱々の鉄鍋に入れて出してくれる。添えられているのは、なんとガーリックトースト（190円）。見たことのない取り合わせだが、これが絶妙に合う。煮込みの汁に付けたり、浸したりして食べる。ニンニクとバターの風味がもつの旨味とマッチして、癖になる一品だ。その煮込みの出汁を使って作ったおでんも常時6〜8種類用意。熱燗や焼酎のお湯割りと合わせれば、芯から温まる。


「煮込み　全部入り」（590円）と「ガーリックトースト」（190円）

　入って一番先に目に飛び込んでくる煮込み用の鍋。入口正面のカウンターの角に設置されている。


3日間煮込む。


「国産和牛　もつ刺し盛合せ」（690円）「仕入れ王」から仕入れる素材はいつも新鮮。

　鉄板料理もおすすめメニュー。大阪ではお馴染みの「大阪とんぺい焼き」（490円）葱とチーズをトッピングすることもできる。その他に、注文が入ってからオーブンで焼くチキンの丸焼き（640円）も迫力とボリュームがあっておすすめ。

　どれも価格は手頃。なんと、新小岩と同じ価格で提供しているという。五反田のお客さんからは、「こんなに安くていいの？」と言われることもしばしば。

　ドリンクの多さも自慢。日本酒や焼酎はもちろんのこと、ハイボールは17種類。フルーツをウイスキーに漬込んで作る自家製漬込ハイボールは6種類。女性を中心に好評だ。


ハイボールメニュー。

　梅酒は全国47各都道府県から集めた47種類が楽しめ、系列全店でスタンプラリーを実施。47都道府県全てを制覇すると、オリジナル梅酒1本がプレゼントされる。


梅酒メニュー。47都道府県から取り揃えている。

　ワインにも力を入れている。赤白共に20種類程あり、ボトルで1990〜2990円とお値打ち。実は、もつの煮込みに赤ワインを加えているので、煮込みとワインとの相性もいい。全体的に見てもワインと合う料理が多く揃えられている。


「温野菜のバーニャカウダ」（490円）は南部鉄器に入れて熱々で提供される。


南部鉄器を使ったメニューも特徴的。グラタンやリゾットも提供。

　新小岩や亀戸などで居酒屋を経営してきただけに、スタッフの接客は人情味溢れ、嬉しくなる。「色々なお客様に気軽に来ていただきたい。町に根ざす大衆居酒屋でありたい。」と店長は語る。しかし、これまでの店舗と五反田との違いも感じるそう。「店のスタッフと積極的に話すというよりは、自分たちの空間を大切にされる方は多いと感じました。でも、自分たちがこれまでやってきた、コミュニケーションを密にとるようなベタなやり方がどこまで受け入れられるのか、挑戦したいと思っています。」


株式会社プランズCOO武市竜輔氏（左）と店長の清水翔氏。

　単価は約2800円。五反田駅からは徒歩3分。寒い日にも寄りたくなる温かい店である。