テラスをイメージしたソファ席。可愛らしいクッションは特注品だ。

　新宿三丁目駅から徒歩2分、伊勢丹やマルイにも近く、買い物客でにぎわう新宿通り沿いから路地へ。ふと見上げると可愛いアボカドの看板が目に付く。5月16日にオープンした「MEXICAN DINING AVOCADO」だ。


外観。


お店は2階。アボカドが描かれた階段もユニーク。

「以前から雰囲気のいいレストランを作りたいと思っていた」と話すのは、芳野絵美マネージャー。店内に入ると鮮やかなピンクの壁、陽光に映えるカラフルなクッションなど、インパクトのあるモダンな空間に目を奪われる。内装はメキシコの建築家ルイス・バラガンの邸宅をイメージしており、壁に使われているのは“バラガンピンク”と呼ばれるピンクだそう。

　デザイン会社のプロデュースだからこそ、ありきたりの店ではつまらないと考えた。コンセプトは、「TOKYOスタイルのメキシカン」。日本ではなじみのないメキシコ料理だが、「メキシコ料理が身近な存在として定着しているアメリカのように、もっとカジュアルに楽しんで欲しい」と、気軽に立ち寄れるカフェ風の店にした。


印象的なピンクの壁。

　料理は日本人が食べやすいようアレンジしているが、メキシコ料理好きも足しげく通う本格的な味だ。モレというスパイスを効かせたチョコレートソースで煮込んだ「若鶏のモレ」（1300円）、「豆としめじのチラキレス」（500円）、「サボテンとトマトのサラダ」（500円）などは人気の一品。メキシコ料理の定番でもあるサルサソース「サルサメヒカーナ」（300円）は、タコスやタコライス、肉料理に合わせると味のバリエーションが広がる。


定番の「タコス」。カフェタイムは900円。

　店名にもあるように、アボカドを使ったメニューも多い。アボカドはメキシコ料理に欠かせない存在だが、ビタミンやミネラル、食物繊維も豊富で、世界一栄養価が高い果物と言われているため女性に人気だ。メキシコ風アボカドディップ「つくりたてワカモレ」（800円）のほか、わさび醤油やオリーブオイルでいただく「そのまんまアボカド」（600円）は、フレッシュな味を堪能できる。


料理に使うアボカドは毎日40個以上。月1000個を超える数だ。


スタッフTシャツの後ろにもアボカドが。


コースターに描かれたアボカドも可愛い。


お店のキャラクター、ポジートくん。

　ランチタイムには、「アボカドとエビのマリネ丼」（800円）も登場。1つの丼に1／2個分のアボカドが盛られている。すべてのランチにミニフレッシュジュース、スープ、ハーブティーが付いており、プラス200円でサラダバーが楽しめる。


「アボカドとエビのマリネ丼」800円。ご飯は十穀米を使用している。

　果物をふんだんに使ったフレッシュジュースもウリのひとつ。メキシコにはフルーツバーがたくさんあり、よく飲まれているのでメニューに取り入れた。7種類あり、各650円。また、メキシコ人は日常からハーブティーを飲む習慣があることから、ハーブティーも揃っている。「女の子応援ブレンド」や「カラダほかほかブレンド」など女ゴコロをくすぐるネーミングも面白い。カフェタイムにはケーキと一緒に「スイーツセット」（900円）で頼む人が多い。


「アボカドのパンプディング」と「キウイ・アボカド・レモン・グレープフルーツのフレッシュジュース」。フレッシュジュースの「スイーツセット」は1000円。

　全体的には女性客が多いが、ディナータイム、バータイムは男性客やカップル、外国人の姿も。バータイムなら、カウンターでひとり飲みもアリだ。

　ドリンクはメキシコワイン（600円～）をはじめ、コロナやテカテ、ソルなど8種類のメキシコビール（各680円）が並ぶ。テキーラは9種類あり、1ショット600円から。テキーラ好きにはおなじみの「ポルフィデオ・アニェホ」（1200円）などもある。色々試してみたい人は「テキーラ3種飲み比べ」（1500円）を選ぶといい。


夜はキャンドルを灯した大人の空間に。


外観もライトアップ。

凝ったインテリアの中で楽しむ美味しいメキシコ料理。ランチ、カフェ、ディナー、バーと4つの表情を使い分けられる大人のメキシカンだ。