フードリンクレポート


ますます増える女子会。キーワードは、ネットワークと定期開催。
〜女子会全盛期!働く30代女子の財布を開かせる方法〜(5−1)

2010.3.14
最近よく耳にする“女子会”という言葉。女性同士の飲み会のことを指し、いまや日常的に行われている。働く女性、特に30代女性の勢いはこの不況下でも衰えを知らず、彼女たちの交流の場である“女子会”もますます増えている。「週1回、予算は5000円」という“女子”も少なくない。そんな女子たちに選ばれる店とは?そして、思わず財布を開いてしまう理由を、働く30代女子たちへのインタビューをもとに探ると共に、今人気の女子会向けプランに注目した。5回シリーズの1回目。


働く女性、特に30代女性の勢いはこの不況下でも衰えを知らない。Photo by ANA InterContinental Tokyo

ますます増える女子会。キーワードは、ネットワークと定期開催

「多い時は、週3日くらいは女子会をやってます。」(30歳/広告代理店)「美味しいもの食べたい!っていう時の女子会は、予算7000円くらいかな。」(31歳/人材派遣会社)

 株式会社インテージが昨年行った、ビジネスパーソン意識調査※『アフター5の外飲み事情』によれば、「最近3ヶ月でアフター5にプライベートの飲み会をした人のうち、飲み会の回数が1年前と比べて増えた、もしくは変わらない」と答えた人の割合は、30代女性が他のどの世代と比べても最も多く63.8%、同じ30代の男性の52.6%と比べると10ポイント以上も多い。


飲み会の回数が「増えた、もしくは変わらない」は、30代女性で63.8%。

 なぜ、不況で出費を抑える人が多い中、女子会が増えているのだろうか?
働く30代女子が元気な理由は、
・比較的金銭的な余裕が出てくる
・社会的自立も手伝って行動力がある
・好奇心旺盛である
などである。加えて、不景気でも金銭的な面では同世代の男性程厳しい状況にはないのも理由。独身女性は自身で出費の調整ができ、帳尻を合わせられる。既婚者は既婚者で、夫の収入もあるため自由になる部分があるからだ。


独身女性は自身で出費の調整ができ、既婚者は夫の収入もあるため自由になる部分がある。

 そして、女子会が盛んな理由。それは、集まる機会を欲しているからである。彼女たちは、各自ネットワークをいくつも持っていて、仕事関係、趣味関係、学生時代の友人関係など、それぞれで集まって情報交換や近況報告、恋愛相談で盛り上がる。そんな場面が女子会であり、社会における女性の活躍の場が増えるに従い、女性のネットワークも広がり、女子会も増えているのである。

 同調査では、アフター5の飲み会の相手として、「会社、職場以外の友人・知人」と答えた30代女性は63.9%で、30代男性の40.0%ととは大きな違いである。

 また、そのネットワークを通じて、店の情報も広がっていく。女子会をやって評判の良かった店は、別のネットワークの女子会の会場に使われることも少なくない。

 しかも、女子会は定期化することが多い。好奇心旺盛でおしゃべり好きな女子たちは、定期的に情報交換したいというニーズが強いからだ。「ネットワークの数×定期的な開催」この方程式で女子会の回数は増えていくのである。


※調査概要:インターネットによる一都三県(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)のインテージ・ネットモニター“キューモニター” 20-59才男女個人800名(各世代男女100名ずつ)を対象とした調査

【取材・執筆】 村田麻未(むらたあさみ) 2010年3月12日執筆