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のどごし一本!職人が生み出した本気の“まかない”
「名代讃岐うどん 三四郎」
(千葉県八千代市/讃岐うどん)
第298回 2009年12月29日
クリームトマトうどん(480円)
社内監督となる尾田原氏。
千葉県にある大型商業施設「イオン八千代緑が丘ショッピングセンター」に12月23日、オープンした「名代讃岐うどん 三四郎」。”職人のまかないうどん“をコンセプトにした新業態店のディレクションを行ったのは、初の”社員監督”。老舗日本料理店「なだ万」での修行を経て、”料理の鉄人“と異名をとった中村孝明の片腕として長年現場を任され、尾田原真二氏が務める。尾田原氏は、「ロードショープロジェクト」第4弾の名俳優・三船敏郎氏の世界観をコンセプトにした「料理屋 三船」の料理長でもある。
“職人のまかないうどん”がコンセプト。
東葉高速線沿線を中心に宅地開発が行われ、住宅団地発祥の地ともいわれる千葉県八千代市。大型商業施設の一角で狙うターゲットはやはり、主婦を中心とした女性客やファミリー層。常時飽きずにカジュアルに利用できる業態を条件としてプロジェクトは進められていた。そしてコンペの結果、選ばれたのは尾田原氏発案の“まかないうどん”の店。日常食として誰からも親しまれている“うどん”に、“まかない”という新たなキーワード。同社社長の渡邊仁氏の食指が動いた。
店内は68席。
“職人のまかないうどん”がコンセプト。
「“まかない”は、料理人にとって最大の試練の場でもあります。限られた食材で、知恵と工夫を最大限発揮して作らなければなりません。発想力が問われ、日頃の鍛錬の成果が出ます。“まかない”によって、作った料理人の腕がどの程度か判断されてしまうのです」と、尾田原料理長は打ち明ける。
「飲食店の立ち上げに携わるため香川に滞在した折、讃岐うどんを朝・昼・晩と食べ続けました。当然、まかないで登場することもありました。全国で『讃岐うどんブーム』が起こり、セルフうどんが普及した今、当時のまかないうどんを思い出して発案しました」。
柚子豆乳うどん(480円)。
黒胡麻坦々うどん(480円)。
『クリームトマトうどん』(480円)、『柚子豆乳うどん』(480円)など、アレンジされた7種のまかないうどんの他に、定番の『かま玉うどん』(330円)など全22種のうどんが揃う。また、トッピングや旬の素材を使った天ぷら(100円〜)、肉巻き(200円)などのサイドメニューも充実。うどんとデザート、うどんと丼といったセットメニューもある。
肉巻き(200円)。
同社の渡邊仁社長は、平均客単価は560円、平均月商800万円を目指し、香港への進出も考えている。「“昨日の常識が明日の非常識”というくらい予測不能な今、冒険的な試みをするより確実性を狙っていきたい。ロードショープロジェクトは、飲食業界に新風を巻き起こすような新業態、ヒット作を生み出すのが狙いです。今まで外部の方に監督をお願いしていましたが、社内からも幅広い意見を抽出して任せていきたいですね」。
料理人の真剣勝負の場から生まれた“まかないうどん”。芯の通ったうどんブームが、海外に巻き起こる日も遠くないかもしれない。
【名代讃岐うどん 三四郎】
住所 | 千葉県八千代市緑が丘2丁目1-3 イオン八千代緑が丘ショッピングセンター2F |
電話番号 | 047-450-5554 |
営業時間 | 11:00〜22:00(L.O.21:30) |
定休日 | 無休 |
客席数 | 68席 |
客単価 | 560円 |
目標月商 | 800万円 |
開店日 | 2009年12月23日 |
経営母体 | 株式会社東京レストランツファクトリー |
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
水口 海(みずぐち うみ) 2009年12月10日取材
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