広告

RSSフィード

フードリンクレポート


ふわふわ感でサプライズ!
泡を簡単に調理できるエスプーマベースが登場。

2010.4.5
お客が興味を惹かれる3大表現は、「サクサク」「ふわふわ」「シャキシャキ」。その中の「ふわふわ」感を演出する“泡メニュー”が簡単に作れる食材がキユーピーから発売されている。いち早く、ダイヤモンドダイニングではキャンペーンメニューに採用し、成果を収めている。<全文フリー>


エスプーマのタルタル。

ダイヤモンドD“ふわとろ祭”

 ダイヤモンドダイニングの「かざがぐるま〜風芽車〜」(東京・渋谷)にて、2月中旬から“ふわとろ祭”と題して泡メニューのキャンペーンを展開している。「有頭海老のふわふわマヨ和え」(700円)、「清流鶏のにんにくバター醤油焼〜泡雪仕立て〜」680円など6つの泡メニューを提案している。


「かざがぐるま〜風芽車〜」 ふわとろ祭り

 そもそも、料理に泡を使うというブームを作ったのは、世界一予約の取れないと言われるスペインの有名レストラン「エル・ブリ」のシェフ、フェラン・アドリア氏。食材を入れたソーダサイフォンに亜酸化窒素を充てんし振ると、液体系の食材をムースのような泡状にすることができる画期的な調理法「エスプーマ」を開発した。エスプーマとはスペイン語で「泡」を意味する。これが世界中に広まった。

 ソースをエスプーマで泡状にしてメイン料理にかけたり、果汁や牛乳を泡状にしてドリンクにトッピングしたり、醤油やポン酢を泡状にして焼き魚に乗せるなど、洋食でも和食でもアイデア次第で様々なメニューがサプライズに変わる。

 当初、日本では亜酸化窒素が食品添加物として認められておらず、二酸化炭素を使ったため、味に酸味が残り不評だった。その後、2006年に亜酸化窒素が日本でも認められ、本格的なエスプーマの普及が始まった。

 但し、亜酸化窒素のガスボンベが必要であり、手間がかかって、扱い店は一部に止まっているのが現状。そこに、器具を使わず簡単に泡メニューが作れるキユーピー「エスプーマベース」が登場した。高級レストランだけでなく、居酒屋やカフェでも泡メニューを取り入れることができるようになった。


キユーピー「エスプーマベース」


バジルの入ったエスプーマ。

「かざがぐるま〜風芽車〜」の料理長もエスプーマを使った経験があり、今回のキユーピー「エスプーマベース」に大きな期待をかけている。


泡をそのまま冷凍したソースベース

 キユーピー「エスプーマベース」は、卵白の泡を独自技術でそのまま冷凍したソースベース。メレンゲの冷凍はできないの、というお客の要望に答えようと研究している中で生まれたという。解凍して、食材と和えるだけで、“エスプーマ風”料理を作ることが出来る。器具は不要。容量は130gと400gの2種。


ピザパン。


エスプーマのチョコアイス。

 和えるだけなので、液体だけでなく具入りの泡ソースも作ることができる。宴会用に大量に作る場合にも適している。さらには、耐冷耐熱性があるので、泡入りの柔らかいアイスクリームを作ることができ、ピザやパンなどで焼いても泡のふわふわが残る。

 しかも、泡の形は解凍しても、冷蔵庫に入れておけば1週間程度持つ。味は泡を持たせるための添加物から来る甘味と酸味がやや残る。キユーピーは無味無臭に変えるよう研究中だが、甘味を好む若者層向けには特にフィットすると言える。

 不況が続く中、お客の財布を開かせることができるサプライズメニューが求められている。夏に向け、泡メニューのブームが起きそうだ。


【取材・執筆】  安田 正明(やすだ まさあき)  2010年3月26日執筆


Page Top