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フードリンクレポート


先行き不透明な「アウト」キーワード 5つ。
〜外食キーワード<2010年4〜6月> 発表〜(3−1)

2010.7.21
フードリンクは、【外食ルネッサンス】30兆円市場を復活させよう、をスローガンに掲げています。その1つの活動として、外食市場を分析し、次々に新しいムーブメントを提案する「外食キーワード」を今後、4半期毎に発表します。「外食キーワード」とは、世の中全般の動きと、外食市場の動きを見比べ、新たな外食ムーブメントを発掘すること。それらを取り入れる店舗が繁盛店となって、世の中に話題を提供する。それを続けることにより「外食って面白いな!」と一般の方々に常に思っていただきたい。3回シリーズ。レポートは安田正明。


朝活。出勤前や休日の朝を利用して、仲間で集まって自分磨き。

先行き不透明な「アウト」キーワード 5つ

 外食キーワードを、先行き不透明や制約のある「アウト」、3ヶ月後も続く「キープ」、直近の3ヶ月に生まれた「ニュー」の3種に分類しました。まずは、「アウト」キーワードを紹介します。


1) 朝活

 出勤前や休日の朝を利用して、仲間で集まって自分磨きをしようという、クラブ活動のようなもの。ジョギングやヨガなどの体育会系や、ビジネスマッチングや読書などの文科系など、決まった曜日の決まった時間に集まり、同好会が開催されている。

 しかし、「朝活」として定期的に利用されている店舗は僅か。マスメディアでは読書会、勉強会などの活動は度々取り上げられているが、貸しスペースが利用され、外食との絡みは少ない。 また、朝食市場を取り込もうとする店も少ない。営業時間が長くなり、効率的に人材を配置できないことがネック。提供している店では、じわじわと認知が広がって客数が伸びている感はある。しかし、朝食時間帯だけでペイさせることは現状難しい。


2) セルフうどん


セルフうどんのリーダー「丸亀製麺」。3月末で329店。既存店売上高はマイナス。

 2000年代前半に一度鎮静化した讃岐うどんブームが、香川の田舎の製麺所というストーリー性を演出した「丸亀製麺」の躍進とともに2008年頃から再燃している。デフレ傾向とも重なる。

「丸亀製麺」「はなまるうどん」を筆頭に店舗数が伸びてきたが、ここにきてリーダー「丸亀製麺」の既存店売上高がマイナスに転じ始めた。主な立地である商業施設の林立により、施設自体の集客力が弱まっていることも一因。 上位2社で約600店。「すき家」「吉野家」「松屋」のトップ3社で3500店もある牛丼のような市場に成長するには、まだまだ紆余曲折がありそう。
<続く>

【取材・執筆】  2010年7月21日(水)東京・渋谷にて開催した発表会より一部抜粋。
*当日のDVD、テキスト全文をご希望の方は、<こちら>

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