フードリンクレポート
80年代、日本人寿司職人は海を渡った。
〜外国人“寿司シェフ”が増加中。フュージョンと江戸前がせめぎ合う〜(3−1)
福江誠氏 東京すしアカデミー 校長
2010.9.1
海外の日本食ブームで、脚光を浴びる寿司。日本で唯一の寿司職人養成スクール、東京すしアカデミーが活況を呈している。中でも、海外の寿司店で働く外国人が“寿司シェフ”を目指して寿司留学してくるという。校長の福江誠氏に海外の寿司事情を聞いた。3回シリーズ。レポートは安田正明。
福江誠氏(東京すしアカデミー 校長)。西新宿に校舎はある。
・80年代、日本人寿司職人は海を渡った
日本で唯一の寿司スクール、東京すしアカデミーは2002年に開校した。寿司店専門のコンサルタントとして活躍していた福江氏が若い寿司職人を育て、保守的な寿司業界を活性化しようと始めたスクールだ。元来、調理師学校はフランス料理を広めるために作られ、今は日本、西洋、中華の3大料理を教えているが、寿司は範疇の外というのが現状。
「もともとは日本で働く寿司職人を養成しようと始めました。フリーターとか沢山いましたが、寿司業界は引っ張りこもうとしなかった。若者にはパティシエやラーメン店主とかが人気で、寿司は辛い難しいという印象がありました。活きのいい若者を寿司業界にもってきたいと思って始めました」と福江氏。
ところが、最初から海外からの問い合わせが多かったという。
授業風景。
★続く
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